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被災住宅のお片づけ:前編

 第4回『被災住宅のお片づけ』です、浸水被害に遭った家の中はどこも泥だらけのぐちゃぐちゃです、私も何処から手を付けていいのか分からず途方に暮れました、今回はその辺りを攻めていきましょう。


 まず、片付けに入る前に道具を揃えましょう、とはいえ恐らく何処のホームセンターもすぐに空っぽ、まともな道具は残ってないかもしれません、争奪戦になった際に優先すべき物を上げていきましょう。


 マスク:最も重要です、水害に遭った地域で怖いのが汚水の粉塵と黴による呼吸器疾患です、家の中をいくら片付けても道路に積もった汚泥は数ヵ月は粉塵として舞い飛びます、この汚泥、乾いても粘り気があるため剥がれず表面は水を弾くという曲者で、自治体の散水車が数ヵ月水をまき続けてようやく無くなりました、道路の汚泥は無くなっても畑や田んぼの表面には汚泥が積もっており、畑の土起こしをするまでは粉塵が舞うと考えましょう、去年の水害では粉塵と黴にのどをやられた被災者が病院に溢れました、マスクだけでは全ては防ぎきれませんがあると無しでは大きく違います。


 長袖の服、ゴム手袋、長靴:今回の台風、被災した当時はまだ暖かかったので半袖で避難した方も居たかもしれません、ですが片付け作業をする際には肌をなるべく露出しないようにしてください、傷口に汚水が触れると感染症、破傷風の危険があります、作業によっては釘や硝子などに触れることも多くあります、傷を負わないように、肌に汚水を触れさせぬように注意しましょう。

 出来れば飲み水とは別に怪我した際に傷口を洗う水も準備出来ればいいと思います。


 ポリタンク:手洗いや飲料水、傷口の洗浄用の水を溜めて作業をする際に持っていきましょう、前にも言いましたが水質検査が終わるまで水道水は万が一があります、衛生のため、怪我をしたとき等の為に被災地区外の安全な水道か給水車から給水して持って行って下さい、キャンプ用の蛇口の付いたビニール給水バッグなんかも使いやすくていいですね。


 スクレーパー:シール剥がしとかのじゃ無くゴムスクレーパーです、あのT字の上面にゴムが着いたやつですね、こいつは家のフローリング面の水を外に掻き出すのに役立ちます、この水を掻き出す際に注意して頂きたいのは床下点検口に水を入れないようにして下さい、基礎の部分に水が溜まったままだと屋内の湿度が高くなり黴の繁殖を助長します、まあ……既に溜まっている状態ですからささやかな抵抗と言えばそうなんですが……とにかく汚泥混じりの水を一々雑巾で拭くよりは外に掻き出した方が楽ですし経済的ですね。


 土嚢袋:土嚢(どのう)用のビニールや麻で編まれた袋です、ホームセンターなんかにも売ってますがこういった災害では災害ゴミを纏めるために自治体が配ってくれたりもするみたいです、私も大量に貰ってゴミ詰め作業を頑張りました……この袋は容量は少ないですが紐が通してあり口が縛れるため、ゴミを纏めるのに非常に重宝します、災害ゴミに関しては分別の必要が無い(自治体によるかもしれませんが少なくとも聞いた話では分別が必要なケースは無かったかと思います)ため、ゴミをこういった袋にどんどん詰めていきましょう。


 金槌、バール:リフォームをするのならこれらも必須です、リフォームする場合は当然解体後リフォーム作業に移ります、が、この解体の際に出る建材ゴミの処理費用が意外と馬鹿になりません、多少の浸水なら床の清掃等で済ましても問題ないかも知れませんが、程度によっては内壁や床の貼り替えが必要になるでしょう、台所、トイレ、お風呂等が駄目になっていたら大規模リフォームを覚悟した方がいいと思います、まあ、その辺りの判断は被災者の皆様の判断になりますから私が口出しする部分ではありませんね……。

 話が逸れましたが金槌とバールです、金槌の役割は壁材の石膏ボードを割る為です、水を吸った石膏ボードは脆くすぐに割れますが拳で1件分の石膏ボードを割れば拳が壊れます、私は2日間果敢に石膏ボードに素手で挑み拳を怪我しました、まして下に止め付け用の板や釘などあった日には……皆さんは金槌で安全に解体して下さる事を切に願います。

 バールですが釘抜きのついているものが良いでしょう、木造家屋であれば尚のこと、至る場所に釘が使われ板が打ち付けられています、長物のバールもよいですがハンディサイズの釘抜きもあればもっと作業がやりやすくなりますね。


 脚立:壁の上部や1階の天井まで被災した場合には必須、そうでなくても壁紙を剥がしたりする時や外壁の洗浄時の足場など重宝します、特に2階まで水が来たりした場合は1階の天井裏等も上がらなきゃいけなくなったりするので出来れば欲しいものであります。


 屋外用ホースとシャワーヘッド:まあ、大体戸建てなら皆もってるやつですね、ヘッドは勢いのいいストレート水流がついてるやつならなんでもよいかと、外壁や室内の泥を掃除するのに役立ちます。


 とまあ、こんな感じですかね、必要な道具の説明が長くなっちゃいましたので実際の片付けは次回で! 道具の方で忘れや抜けがあった場合後から追記します、それでは後編の更新をお待ち下さい。

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