お家を建てよう
そんなこんなで避難所を出て見なし仮設へ移った我々、職場にも復帰し前々回のような心ない言葉も受けながら生活を再建していきます。
ですがあれですね、買わなきゃいけないものを色々買い足しましたがこれが案外お金が掛かる……考えてみれば何年もかけて集めた物を再度全て揃えるんですから仕方ないっちゃ仕方ないんですがね……。
さて、職場でのいざこざは忘れることとして今度は家の再建をせねばなりません、リフォームにするか建て替えにするか……親がリフォームする業者さんに見積もりをお願いし、悩ましく思いつつ仕事をしながら買い出しの毎日……当然被災地からは足が遠のいて……うん、ちょっと見ない内にお家の柱に黴が完全に回ってました、建て替え決☆定です。
まあ、元々内部の惨状を見た上で建て替えに気持ちがシフトしていたのもありますし、更に大型家電を運び出す際にサッシを破損してしまっていたためリフォームもそれなりに高額になってしまうのも背中を押すことになりました、となると建築会社を決めねばなりませんね……仕方ない、まだなんか職場はゴタゴタしてましたが半月ほど休暇(無理矢理)です、文句があるなら組合を通して下さい、労基署を通して返答させて頂きます。
建築会社探しですが、我が家の建築をしてくれた建築会社も被災しており、土地が条件付き物件だった為その建築会社しか知らないのもあり、1からの会社探しとなりました、ですが……前回は選ぶ必要がありませんでしたが今回は選択肢が多い分悩みます、各企業特色もあり災害に対応したキャンペーンも様々です、対応やキャンペーンの内容は大体こんな感じ。
値引き:基本中の基本、どの企業も特別価格を打ち出していました、これはメジャー所もマイナー所も同じですね、坪単価5万円引きとか全体価格から10%とか普段より値引き幅が大きかったようです。
企画住宅:統一規格の住宅を作り格安で販売という方式、その形で無ければならないとか間取りは自由に変えれるとかメーカーにより様々でした。
オプション:様々なオプションサービス、作り付けの棚が無料だったりベッドのプレゼントがあったり、なんらかのグレードアップが無料になるとかもありましたね。
この他リフォームに関しても値引きや特典など様々な優遇措置があり、各メーカーで色々力を入れていた模様です、今回私はスー〇カウンターさんで紹介頂いたメーカーさんしか行ってないので地域外からの出張営業さんの対応については分かりません、ですがどこも顧客獲得に頑張ってらっしゃる印象でしたね、見積もりや紹介による面談の際の印象を言いますと。
地元&近隣工務店:被災した客先への対応や自身も被災しているため大わらわ、大工さんの確保も怪しく、新規に対応出来ない状態。
被災地進出済みメーカー:被災した客先への対応優先、キャンペーンを打ったりはしているものの去る者追わずの姿勢、営業も余り積極的ではありませんでした。
未進出及び被災地に顧客が少ないメーカー:ここがチャンスとばかりに営業熱心、会社によっては多少損しても顧客が欲しいとのこと、数社で競合して貰えば更に値引きも引き出せるかも……?
大手も中小も大体対応を見る限りこんな感じで、私はといいますと大手と中堅の被災地に顧客が少ない企業を数件ピックアップし、付き合いやすそうな営業さんの方に決めました、理由としては値引き等や営業さんの熱意もありますが、進出が進んでいない=既存の顧客対応に追われていない、つまり、契約している大工さんに余裕があり優秀な大工さんに当たる可能性が高い&スケジュールが組みやすいという利点から選びました。
また、営業さんの『進出していくにあたって地域に宣伝活動するためにも建てたい』という正直なお話があったのもでかかったです、つまりは下手な仕事はしない、できないという宣言、営業さんの人柄を見てもありますが結果として素晴らしい家を建ててくれましたので選択に誤りは無かったと思います。
建築会社を決めた時点で8月末、そこから最短ですと3月~4月に引き渡しとの事でしたが実際の引き渡しは10月末でした、これは周囲の家屋解体により出る埃やまだ道路に残っていた乾いた汚泥の飛来を避けるため、そして、水害の再発を恐れて梅雨明けに着工としたためです、結果として何も無かった為もう少し早くしても良かったかもですが、営業さんが『引き渡しまでここまで長い期間でスケジュールを組むのは初めてだからどうスケジュールを入れたものか……』と悩んでいらしたのが印象に残っています、まあ打ち合わせをのんびりじっくりやった結果納得いく家が出来たので結果オーライですな。
余談ですが建築の際にも罹災証明書を使用する機会が多々あります、不動産取得税の減免等にも使うので数に不安のある方は改めて発行しておいてもらいましょう、いざという時無かったら面倒ですしね。




