猫22匹目 討伐イベント
毎週行われる定期メンテナンス後、モンスター討伐イベントが告知と同時に開始された。
モンスター討伐イベントは過去に何度か行われているイベントであり、対象となるイベントモンスターは本当の雑魚からレイドボスまで幅広い難易度で出てくるので万人受けする無難なイベントである。
基本的にはモンスターを討伐するだけで普段とあまり変わりはないが、普段ポップするのとは少しだけ違うモンスターが普段とは違う地域に出現し、普段はもう少し先の地域でしか得られないようなアイテムがドロップする。
また、イベントモンスターのみの特別なポイントがカウントされ、そのトータルポイントの順位で追加の報酬が発生する。
イベントの比重としては順位報酬よりドロップアイテムに重きが置かれていることもあり順位報酬は控えめで、上位の一桁台でもギルドポイントとゴールド、そしてランダムでアイテムが出るボックスが付いてくるくらいで済まされている。
ランダムボックスでたまに凄いものが出たという話はあるが上位だからバランスブレイカーなアイテムが手に入るとは限らないため、上位には最前線組よりもイベント重視の廃人たちが名を連ねる。
まぁ、このイベントは上位陣よりも、もう少しでランクが上がるとかもう少し素材が貯まれば装備が更新できるといった中堅層に人気の高いイベントである。
初心者辺りの人にとっては、それなりに美味しい部分もあるけれどクエストをこなしてもそれなりに同じくらいの経験値とギルドポイントが手に入るため、効率が上がるというよりイベントに参加できるという気分を味わうことが目的となる程度である。
イベントポイント的にもドロップ的にも本当に効率のいいモンスターを狩るためには、それなりにバランスのとれたパーティーメンバーとレベルに見合った装備、そしてその狩場で戦える強さが必要なのだ。
そして、そこまで揃っているならそれはもう中堅プレイヤーだと言える。
「イベントのおかげでだいぶ追っかけが減りましたね。」
「にゃー」『そんな奴らは無視してればいいのよ。』
「まぁ、たまみさんの対応はあまり変わらないでしょうけどね。」
僕たちにとって討伐イベントがどうかといえば、僕たちが積極的に参加するというよりも周囲の人間がイベントに参加することによる恩恵が大きかった。
少々過密気味だったドライのプレイヤー人口がガクッと減り、それぞれが自分の適正Lvの狩場や欲しいアイテムがドロップするモンスター出現地域に散っていったのだ。
もっとも、コアな追っかけの人はまだ多少存在し、街の内外で常に何人かに監視されてる視線を感じる。
「うにゃ?」『それで、今日はどこに行くの?』
「東の廃墟に行こうかと思います。討伐系のクエストがいくつかありますし、そっちに出るイベントモンスターはドロップに人気がない上に動きが早くて討伐が大変らしく、倒しに行くプレイヤーが少ないらしいですから。」
討伐イベント自体に興味がないかといえば、全くではないがこだわる必要はないと思っていた。
魔術師寄りの魔法剣士である僕は武器こそ自由に選べるが防具には制限があり、あまり素材に必要なものはなくドロップ品も特にこれが欲しいという品は出ないという前回の情報があった。
武器については魔法に対してペナルティーのない長剣となると縛りが強すぎて、そうそう更新するものも手に入らないのが現状だ。
そして、装備品について更新のあてがない僕以上にこだわりがないのがたまみさんだ。
そもそもほとんど装備できないのだから、こだわりもなにもない。
結果として僕たちは他のクエストのついでにイベントモンスターを狩るだけの予定とした。
「にゃー?」『他の下僕たちの姿が見えないけど、どこに行ったの?』
「パーシヴァル達はたまみさんの下僕じゃないですって…。
彼らの本来の適正な狩場はもう少し先の地域で、今回はスーの街の西側に行ってます。
どうやら、そこに出るイベントモンスターのレアドロップに一つ上の品質の魔砲があるらしくて、鼻息を荒くしたLILICAに引きずられていきましたよ。」
イベントのもう一つの影響とも言えるが、パーシヴァルたちとは別行動になった。
本来彼らは僕の固定パーティーメンバーというわけではないし、ドライへの街の途中のエリアボス討伐の手伝いは一時的なもの。
そして闘技大会の時に一緒にいたのは単純に彼らが闘技大会の見物と賭け事をしに来ていたためであるし、その後についでにダンジョンの20階層踏破のために一緒に潜ってもらっただけだ。
討伐イベントのモンスターはフィールドに出現するし、彼らの目的のモンスターは飛行型なのでたまみさんとの相性が良くないので別行動となった。
まぁ、飛行型相手だと近接職のパーシヴァルや千の心さんも相性が悪いが、LILICAの強化はパーティーにとってプラスであるからと素直にLILICAに協力している。
魔砲自体の種類が少ないためにドロップ品となるとなかなか適正Lvの品は手に入らず、プレイヤーメイドの品もオーダーメイドでないとなかなか手に入らない。
そんな中でひとつ上の品質のものがドロップするとなれば、出るまでは粘り続けるだろう。
まぁ、そこまでがっついてると物欲センサーに引っかかりそうだが…。
「たまみさんが遠距離攻撃の手段を持ってたり、アイテムのドロップ率にプラスの補正があったり、僕の魔法が十分な威力があったりしたら手伝いに行くんですがねぇ…。」
僕は器用貧乏であるがゆえにスーの街周辺の敵を魔法だけで倒すほどの威力は出せないし、たまみさんも空中二段ジャンプで高く飛び上がること自体はできるが空を飛べるわけではないので飛行型に猫パンチを当てることは容易ではない。
せいぜい出来て襲いかかってくるモンスターから後衛を守る盾になることくらいだが、そこにはパーシヴァルという立派な盾がもう存在する。
「今回は別行動の方が僕たちにとっても効率がいいですし、気にせずに討伐に行きましょう。廃墟の辺りの討伐対象はスケルトン系が中心ですよ。」
「にゃにゃ!」『それじゃ、さくさく狩りにいくわよ!』
いつもながら一瞬で気持ちを切り替えると、たまみさんは東に向かって颯爽と歩き始めた。
そして、いつもながら目的地への道がわからない状態で適当に進んでいるだけだったので、僕は慌てて追いかけてその道順を教えるのだった…。
「キィィィィーーー」
鋭い鳴き声をあげながら手負いのモンスターが逃げだす。
もちろんスケルトン系の敵はこのような鳴き声は出さず、せいぜいカタカタと骨を鳴らすぐらいだ。
「にゃー!」『こいつ、またすぐ逃げ出す!』
たまみさんが少しイライラしながら追撃する。
クリーンヒットすればほぼ一撃で戦闘不能にできるはずの敵だったが、攻撃を事前に察知されて急所をずらされたのだ。
先程から仕留め損なっては逃げ出すモンスターを追いかけるということが度々起こっていた。
「たしかに、これは討伐しにくくて不人気になるのもうなずけますね。」
一応僕の魔法でも追尾型なら追いつけなくはないけれど、たまみさんへの誤射が怖いのでそちらは任せっきりにして残ったスケルトンウォーリアーの相手を始めた。
僕たちは廃墟にスケルトン系の討伐をしに来ていたが、先程からそのスケルトンたちの中にイベントモンスターが混じっていた。
ガゼルルというガゼルのようなモンスターでそのネーミングセンスにもがっかりだが、アンデッド系だらけの廃墟の中にいきなり野生動物系のイベントモンスターを配置するというミスマッチさにもがっかりさせられる。
もともと配置されているモンスターはその地形に合った種類になっているのに、イベントモンスターはそれを考慮せずに適当にばら撒いた感がそこここで見られるらしい。
廃墟にガゼルなどはまだ可愛い方で、荒地の真ん中にカエルがいたり海岸沿いにサラマンダーがいたり森の中にハゲタカがいたりするという話だ。
イベントモンスターは目の周りに赤い線が入っていて赤いネームタグの後ろにイベント専用の紋章が入っていることで区別できるとされているけれど、その場所にふさわしくない浮いたモンスターが大体そうなのでネームタグを見なくてもすぐわかる。
「フッーー!」『やっと片付いたわ!』
ガゼルルをやっと仕留めたたまみさんは、そのドロップアイテムである瞬足草を咥えて戻ってきた。
スピードアップポーションの素材になる薬草だがステータスアップ系のバフは重複できないためSTRやINTアップのポーションと比べると圧倒的に人気がない。
一応レアドロップのはずが頻繁にドロップするが、ガゼルルを狩れるほどのAGIがあったら使わないという落とし穴付きだ。
このガゼルル、一応アクティブモンスターのはずなのだが、とにかくさっさと逃げ出す。
ある程度ダメージを受けたら逃げるのはもちろん、相手が強敵と見ると一発攻撃をもらう前から逃げ始めるのだ。
そして、たまみさんからは攻撃される前から逃げ出すというのに、僕単体だと向かってこようとするというなんとも腹立たしい判定を行っている。
一応、僕のほうがまだたまみさんよりレベルは高いんだが…。
現在、たまみさんはLv31、僕はLv39。
たまみさんは闘技大会終了時から一つ上がっているが、僕はたまみさんと再会してからやっと一つ上がったというところだ。
上に行くほど上がりにくくなるのは確かだが、それでもやはりレベルの上がり方に大きな差があるのを感じざるを得ない。
僕がログアウトしている間もたまみさんは狩りをしているということはもちろんあるが、こうして一緒に狩りをしている時もほとんどたまみさんだけで倒した時が多いので経験値に差ができているのだろう。
レベル20の壁がとかレベル30の壁がとかいうセリフを言ってきたが、レベル40の壁の話をする頃には追いつかれてしまいそうだ。
「そういえば、まだスキルポイントを残してるんですよね? 少し隠密系のスキルに振るっていう手もありますよ?」
「にゃ~~ん」『あまりこそこそするのは好きじゃないのよ。もっとほかに思いつくまで残しておくわ。』
これは闘技大会が終わったあとに聞いて知ったことだが、どうやらたまみさんはスキルのレベルアップに使えるスキルポイントを全部振り切らないで大会に出場していたらしい。
そんな舐めプの状態でレベルカンストした上で徹底的に対人に特化したスキル構成にした対人厨たちを押しのけて優勝してるのだから困ったものだ。
まぁ、たまみさんから聞き出したスキル構成を鑑みるにほとんど移動系スキルに振ってあり、攻撃系と言えるスキルは爪の威力や長さなどを上昇させる爪撃というスキルとクリティカル率を上げる急所攻撃くらいでほとんど自前の攻撃手段だけで戦っていたという話だ。
本来黒猫なら振っているであろう魔法系のスキルは放置だし、探索系のスキルもあまり取っていない。
そしてもちろん、採掘などの生産系スキルも持っていないし、裁縫などの製造系スキルも持っていない。
乗馬や楽器演奏などの趣味系のスキルも当然用はないので、スキルを振る場所がないという話もあるようだ。
「まぁ、趣味じゃないところに無理矢理ポイントを振れとは言いませんが、もう少し遠距離攻撃手段と魔法系はどうにかして欲しいんですけどねぇ…」
「にゃにゃー」『まどろっこしい攻撃方法よりも直接爪で引っかいたほうがスッキリするのよ。』
「まぁ、直接殴ったほうがスッキリするというのは、気持ちが分かりますけどね。でもそれだけじゃやっていけなくなる可能性もこの先出てきますよ。ドライの街周辺辺りから敵の攻撃手段が多様化していきますからねぇ。」
フンスと鼻を鳴らして次なる敵を探し始めるたまみさんを見ながら、次の狩場は不人気モンスターは避けようと決めた。
狙うプレイヤーが少ないのにはやはりそれなりの理由があるのだ。
「とりあえず、スケルトン系があと5匹討伐で一度クエスト終了ですから、ウォーリアーでもアーチャーでもナイトでもいいですから上位派生系のスケルトンを見つけましょう。」
ジメジメとした廃墟の中を進みながら、たまみさんがみつけた次のスケルトン集団に突撃した。
まぁ、その向こうにちらりとガゼルルの姿が見えた気がしたんだけど、取りあえずはスケルトンをね…。
僕たちは気分転換に一度ドライの街まで戻ってきていた。
スケルトン系討伐の後、では今度は人気のある区域にと狩場を変えたんだけれども、人気があるとことはあるところで問題が多かった。
廃墟の北にある荒地でビッグマウスリザード討伐を行ったのだが、そこに出るイベントモンスターはグリリンフロッグ。
植物のほとんど生えていない荒地に緑色のカエルがいるのだから目立ってしょうがなく、しかもそのレアドロップはミスリル鉱石が出るということでドライ周辺ではとても人気のあるイベントモンスターだった。
RPGの王道とも言えるミスリル装備は人気が高く、その原料となるミスリル鉱石の人気もまた高い。
ということで少しレベル的に下のプレイヤーが背伸びしてここに来ていたり、少し上でも装備更新が思うように行ってないプレイヤーがミスリル鉱石を求めてスローターをしていたりととにかく人が多かった。
僕的にはミスリル鉱石にまったく興味がないわけではなかったが、ただのミスリル製の武器では魔法に対してペナルティーが大きく発生するため、魔法に適性が有りミスリル鉱石を使う武器となると今のレベルよりもはるか先で作るような装備になってしまう。
まぁ、いつか作るかも知れないから今のうちに集めておいてもいいが、イベントモンスターのレアドロップとして今こだわって集めるよりも、後でもう少し強くなってから通常ドロップでミスリル鉱石が出る場所で集めるので十分に間に合うと思っている。
だから今グリリンフロッグを取り合う必要はないんだと自分に言い聞かせても、やはり横や後ろから突撃してきて目の前のグリリンフロッグを持っていかれると少し腹が立つ。
それはたまみさんも同じようで、先程から少しイライラしながら視界内に入るグリリンフロッグに片っ端から突撃している。
横殴りされたり逆にこちらが横殴りしたりということが多発しているが、これだけプレイヤーが密集していると当然のようにそれは起きることで諦めるしかなかった。
そして討伐対象であるビッグマウスリザードは本来のこの荒地に適した体色をしているため見つかりづらく、その上で目立つグリリンフロッグに目を奪われるためにさらに発見が遅れていた。
そして保護色で周囲に紛れてはいるがアクティブモンスターであり近づいてきたものには襲いかかるので、ミスリル鉱石狙いのプレイヤーについでに狩られるために数が減るという弊害もあった。
最終的に目標である討伐クエストの数だけビッグマウスリザードを狩ったところでさっさと帰ってきたのだ。
「討伐イベントなんてあまり関係ないと思っていましたが、思ったより狩場が荒れてて疲れましたね。」
「うにゃ~」『なんか、今日は調子でないわね。』
たまみさんもお疲れのようでベンチの上でぐったりしている。
事件が起こったのは、そんな感じにボクとたまみさんがドライ中央の広場でぐったりしている時だった。
「た、たまみ様にこの猫缶を献上致したく…」
たまみさんの追っかけの一人とみられるプレイヤーが捧げ持つようにひとつの猫缶を差し出してきた。
実はこのようにたまみさんの追っかけが高級餌を献上してくることはたまにあることだった。
その中でも猫缶はサイズ的にちょうど良く、特にレアな猫缶は外見からその高級感が伝わって来るのでたまみさん信者に好まれていた。
僕もたまみさんの機嫌を取るために使用するのでたまに始まりの街まで転移してあの露天商から仕入れているが、一般の店には出回っていない掘り出し物の高級猫缶はいまでも希少品だった。
「にゃ?」『あら、見たことのない猫缶ね?』
その猫缶の名前は『幻のあらほぐし金目鯛の誘惑』
怪しい名前だなとは思ったが、初めて目にする猫缶だった。
高級猫缶は、マグロ、サーモン、チキンなどをベースにしているものが多く、白身魚だけを使っているものを見たことはなかった。
しかも白身魚の名前を明記しているものはほとんどなく、金目鯛などという高級魚を使っているものも見たことがない。
まぁ、ゲームの中なので近海でしか獲れない白身魚の漁獲量は安定しない問題とか原材料の値段が黒字が難しいほど高いなどの問題は、味さえ一度再現してしまえば一切関係ないのだが…。
早速試食と、僕が差し出した餌入れに猫缶の中身を取り出し咀嚼する。
通常の猫缶では見たことのないような大きく原型の残った白身魚がごろんと出てくる。
「にゃ~~♪」『これはなかなか歯ごたえがあるけど、あまり味わったことがない不思議な味ね♪』
たまみさんはその食感が気に入ったようだ。
普通の猫は好みが様々で気に入らなかったら食べないなどあるらしいが、昔野良猫だったたまみさんは基本的にはどんな味の餌でもとりあえず全て食べる。
そして、完食したあとで気に入らない餌を出した報復の猫パンチをくれるのだ。
買おうとした時に気づいた場合は事前に文句を言うが、気付かずにもう一度気に入らなかった餌を出した時は、完食したあとで通常の二倍の報復の猫パンチをくれるのだ。
「初めて見る猫缶ですが、これはどこでてにはいります?」
始まりの街にいる露天商はなかなかに品ぞろえが良く珍しいものを逃さず手に入れるし、それ以外でも雑貨屋や露店で猫缶を見たときには逃さずチェックしているが、この猫缶を見たことがない。
「実はこの猫缶はイベントモンスターのレアドロップらしいんですよ。
以前のモンスター討伐イベントでは見なかったモンスターがいるって話題になって知り合いが狩りに行ったらしいんですが、特殊なモンスターの上にアイテムのドロップ率も渋くてやっと出たレアアイテムが猫缶だなんって!って知り合いは嘆いていましたが、珍しい猫缶ならたまみ様に献上するしかないなと知り合いから買い取ってきたんですよ。」
「にゃにゃにゃ~~~」『ほほぅ、それは面白そうな話ねぇ…』
たまみさんお目が怪しく光る。
今更言うまでもないが、たまみさんは食にどん欲だ。
美味しい餌のためなら、多少見た目がごつくて屈強そうな大男の手からでもその弁当をかすめ取る。
もっと安い餌に変えようとする母とのバトルはいつも熾烈で、最終的に姉や父を人質にしたたまみさんがいつも勝利していた。
そんなたまみさんがイベント限定モンスターのレアドロップからしか出ない限定高級猫缶を見逃すはずはなかった。
「にゃにゃ!」『出現場所を詳しく教えなさい!』
「えぇ~~っと友人の話ではドライの街の北西の森の中の小川を超えた少しぬかるんだ辺りと…」
猫缶を献上したプレイヤーは慌てて友人にフレンドチャットを入れその場所を確認するが、自分ではそこに行っていないのでマップに正確な位置を出すことはできないようだった。
「自分はそこに行ってないので正確な場所は出せませんが、どうやらこの辺りのようです。特殊なモンスターで相手を選ぶって話なんで気を付けてください。」
僕はそのプレイヤーが示した場所をチェックしたが、特に何かがいたような記憶もない。
「にゃ!!」『とにかく猫缶を狩りに行くわよ!!』
「使いまわしのはずの討伐イベントに新モンスターらしきものを出した上に猫缶ドロップって何か変な話ですよねぇ…。」
颯爽と歩きだすたまみさんを追いかけながら、僕は一抹の不安を覚えていた…。
少し討伐イベントを引き延ばしすぎですかねw
まぁ、ネトゲでイベントの使いまわしはよくある話ですが、
やっぱし多少の変化は欲しいですよね
あと、使いまわしでもイベントの好き嫌いでテンションがだいぶ違うものです
小説でも自分の好みのを見つけるとテンションが上がりますが、
テンションが上がると自分の小説を書く方より、その小説を読む方に労力を持っていかれるという…
(言い訳はいいから、もっとペースをあげろともいうw




