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Cat20匹目 奴の名は不知火

なんか、随分間が開いちゃいましたね…(ちょっと反省中

 我々は順調にダンジョンを進んでいた。


 もちろん相変わらずたまみさんは扉を開けることができなかったし、たまみさんが踏んだアラームはもう5回目を数えたが、あまり問題ではなかった。

 たまみさんは効率よくモンスターを狩れるからと喜々としてアラームを踏んでいたし、たまみさんが扉を自分で開けられないのはそのまま進んで行こうとするたまみさんに歩調を合わせてもらうのに役に立っていた。


 そして、しばらくたまみさんに先導させてわかったが、どうもたまみさんは鼻が利くらしい。


 嗅覚が優れているという話ではない。

 猫にももちろん嗅覚があり、エサを探す時には大いに役に立ってはいる。

 だが、我々はダンジョンに食料を探しに来たのではないし、ゴーレム系の敵は臭いはしないしデミヒューマン系は逆に悪臭が強すぎて臭いで探すのはきつい。


 たまみさんの鼻が利くというのはその目的とする場所が分かるらしいということだ。


 はじめなんとなく歩いているんだろうと思っていたんだが、どうも次のフロアへの階段へとまっすぐ直行してるとしか思えない道の選び方をしていることが分かってきた。

 NEOには若干のマップ機能があり、ダンジョンでも幻惑系でもない限りは一度歩いたところがきちんと記録される。

 踏破したフロアのマップをみると分岐はいくつかあるが、たまみさんはほぼ迷いなく進んでいる。

 たまに道を間違ったか?と思ったときは、そこにレアエネミーがいたりする。


 そんなたまみさんの先導があって予定よりも早く進んでいたが、あまり早く進み過ぎるとその弊害も多少は出てくる。

 ダンジョンで寄り道なしで進んだ時の一番の問題は宝箱をスルーすることだろう。

 ここはあくまでコンスタントに作られたダンジョンなので宝箱は行き止まりとなる場所や脇道にある部屋の中にあったりする。

 フィールドの狩りとは違うダンジョンのひとつの旨みはところどころにある宝箱にあるので、私たちはたまみさんにお願いして、宝箱のある場所もスルーしないようにしてもらった。

 特にLILICAにとっては宝箱は生きがいと言ってもいい程のものなので、土下座までして宝箱にも寄り道してくれるようにお願いしていた。


「にゃー」『仕方ないから、その変な箱もちゃんと見つけてあげるわ。』

「あざっす! たまみさん、愛してるっすよ!」

「にゃにゃ~!」『そのかわり、アラームって奴もバンバン踏んでいくわよ!』

「いや、たまみさん、そこはほどほどにしてくださいよ…」


 そんな会話を序盤でしていたので宝箱もしっかりと見つけてくれるようになり、その埋め合わせと言わんばかりのアラームにも全員目をつぶらざるをえなかった。



「今我々が潜っているダンジョンはガガルの実験場というダンジョンで、デミヒューマンとゴーレムの系統のモンスターだけが出てくるのでプレイヤーからは肉岩ダンジョンと呼ばれていたりします。

 まぁ、オークなどの肉が食えるデミヒューマンやロックゴーレムなどの岩のゴーレムが多いのは確かですが、食う気にならないゴブリン系のものや岩と言い難いようなゴーレムもいるのでこじつけた名前ですけどね。

 次にボスで出てくるのはラージクリスタルゴーレムの予定です。

 まぁ、岩といえば岩という範疇ですかね。」


 NEOのダンジョンはいろいろな形式があるが、流石にダンジョンにはボス!というのはほぼ踏襲している。

 ただ、そのボスの置き方には差があり、最後に一匹だけいる場合や毎階フロアボスを倒さなければ進めないようなものもある。

 そしてここガガルの実験場は、5フロアごとにボスが配置されており、デミヒューマン系とゴーレム系が交互に置かれる形となっていた。


「この20階のボスであるラージクリスタルゴーレムは道中で出現していた2mちょっとのクリスタルゴーレムをほぼ倍の4mちょっとに大きくしたゴーレムです。

 金属系のゴーレムよりも硬いけど脆いためある一定以上の物理攻撃ならば通るという特性と、魔法攻撃はその属性によって大きく効率が違うという特性を持っています。

 まぁ、たまみさんは全く通用しない光属性を持っているわけじゃありませんし、物理攻撃があまり効かない時でも構わず爪で削るんですから関係ないですけどね。」

「な~~」『そんなめんどくさい事なんて考えるわけないじゃない』

「たまみさんの爪はホンマに不思議やな。AGI型にしてはありえへん攻撃力やし、物理無効のはずの敵も平気で削りよるしな。」

「おそらく、クリティカルを乗せることで本来物理無効の敵にもダメージを通しているのだろう。それにしてもあれだけの攻撃力を平気で出されると、武器に大金をつぎ込んでいる我々の立つ瀬がないがな。」

「にゃーー」『あたしの自慢の爪なんだから、当然じゃない。』

「自慢といっても限度があるでしょ。」

「まぁ、いいじゃないですか。たまみちゃんは武器は装備できないんですから、爪にこのくらいの攻撃力は当たり前です。それに防具も装備できないんですから、その自慢の毛並みもさぞや素晴らしい触りごこちが…」

「にゃ!」『だからって、また勝手に触ろうとしないで!』

「あいかわらずたまみちゃんはいけずですが、その自慢の肉球も素晴らしいですぅ。」

 拒否されているのにたまみさんの猫パンチを食らってるヒカリさんは幸せそうだ。


「さあ、いつまでもじゃれていないで、一気に行くぞ!」

 パーシヴァルが力強く扉を押し開け、ボス部屋に突入していく…。




 そして、ラージクリスタルゴーレムは、大量の水晶のかけらをダメージパーティクルとともに撒き散らし、光とともに消えていった。


 え? あっさり倒しすぎじゃないかって?

 確かにタンクであるパーシヴァルは強烈なパンチを受けるのに苦労していたしその攻撃はほとんど通じていなかったが、ほかのメンバーにとってはほとんど問題のない相手だった。

 千の心さんの攻撃はクリスタルゴーレムに通じる一定以上の威力に達していたし、ヒカリさんもLILICAさんもクリスタルゴーレムに通用する火属性の攻撃ができた。

 僕も剣での攻撃は通じる水準まで達していなかったけれど、火属性の魔法攻撃を行うことができたから十分にダメージソースとなり得た。


 そして、たまみさんは当たり前のようにガリガリと爪で削り、ラージクリスタルゴーレムをあっという間にクリスタルの粉へと変えていった。


 ほかのゴーレムと同様にクリスタルゴーレムの攻撃は重いけど遅いものでたまみさんに当たる気配は全くなかったし、光属性魔法の特殊攻撃を持っているはずではあったがあまりにあっという間に削られて特殊攻撃を出す暇もなく倒してしまった。


「ま、予想通りではあったけど、ただのクリスタルのお宝やったな。」

 LILICAがほくほくとドロップした素材を回収し、さらに出てきた宝箱の罠を確認する。


「にゃ~」『あんな鈍重な岩の塊なんて、種類が違ってもたいしたことないわよ。』

「そんな余裕を見せてますけど、ゴーレムの中には早いのもいるので油断しないでくださいね?

 まぁ、ここにいるゴーレムは遅いのばかりですけどね。」

「本来、ゴーレムはその硬さで攻撃が通じなくて苦労するものだからな。どんなゴーレムでも物理攻撃を通し、その強烈な攻撃を涼しい顔でかわしていくたまみさんが凄すぎるだけさ。」

「フンス!」『それほどでもあるわよ!』

 褒められてたまみさんはご満悦だ。




「さて、今日の予定だった20階までたどり着いたけど、先に進むか?」

「そうですね、たまみさんのダンジョン踏破階数の更新が目的でしたが、そのたまみさんのおかげで早く勧めたとも言えますから、もうちょっと進んでおきましょうか。」

「楽できたから消耗品もそんなに減ってへんし、進んでも問題ないやろ。」

「にゃ~~?」『どうせだから、最後まで行っちゃってもいいのよ?』

「残念ながら、ダンジョンには時間制限があるのでここを最後までは無理です。あと1時間ちょっと残ってますから、行けても25階までかな?」

「まぁ、下に行くほど敵も強くなりますから、たまみちゃんがずんずん進んでもちょっと25階はきついですね。」

「一階ごとで記録して再開できますから、気にせず行けるとこまででいいでしょう。目標の20階はクリアしたので、そこまで気にしなくてもいいですしね。」

「にゃ!」『それじゃ、サクサク行くわよ!』


 たまみさんは気合いを入れ直しずんずんと進み始めた。


 ちなみに、20階にこだわっていたのは、ギルドランクをDに昇格させるための条件の一つにあるからだ。

 Eランクへの昇格と違いDランクへの昇格はいくつかの条件の中から自分に見合ったものを三つ達成すればオッケーで、その一つに指定された中規模以上のダンジョン20階層踏破というのがあるためだ。

 ちなみに、その条件の中には闘技大会でベスト8以上というものも含まれており、優勝したたまみさんは文句なくその条件の一つを既にクリアしている。

 その条件の中には生産職用のものから商人向けのものまで幅広く存在するためEランク昇格よりも楽だとまで言われているが、条件達成に加えて一定の貢献ポイントも必要となるのでそんなすぐには昇格はできない。


 また、ダンジョンの踏破についても、多くのダンジョンに時間制限があるため途中までで引き返す方法と、途中から再開する方法が用意されている。

 中には一回で最下層まで行ける小規模ダンジョンもあるが、時間制限のある倍速ダンジョンは一日一回の制限があるので一日に何度も潜って一気に踏破することは中規模以上のダンジョンでは不可能だ。

 まぁ、レベルカンストの最前線組がわざわざ手前の街のダンジョンに潜り、タイムアタックと称して一日で一気にクリアしようとチャレンジしてるなんて話はたまに出てきたりはするが…。


「タイムアタックやないんやから、のんびり行こうや。特に宝箱は大事にせんといかんで?」

「にゃ。」『わかってるわ、ちゃんと見つけてあげるわよ』

「おおきに、たまみさん。ここはそんなに難易度が高くないいうても、ここまで深く潜ってきたらなかなかいいものが宝箱から出るようになるよってな。レア物が出たら、たまみさんにも猫缶奮発するでぇ~。」

 LILICAは調子のいいことを言っているが、ダンジョンから出るレアアイテムは猫缶などとは価値が違うので、猫缶と交換されてはたまったものではないのだが…。



「…にゃ?」『…なんか変な気配がするわよ?』

 順調に進み、22階を探索中にふとたまみさんが足を止める。


「変なというのは、どういうふうにです? 千の心さんはわかります?」

「そうだな…モンスターではない気配があるが、ここはインスタンスダンジョンだしな…。正直、私にもよくわからない、変な気配だ。」

「会話が可能なイベントNPCとか? いや、でもこのダンジョンにそんなのがいるなんて聞いたことがありませんしね…」

「にゃー?」『ともかく、いってみればわかるんじゃない?』

 たまみさんは何事もなかったかのようにその気配に向かって歩き出し、僕たちは慌てて追いかける。

「どんな不測の事態もありえないと言えないのが、今のオンラインゲームですよ?」

「バグとまでは言えへんけど、AIが勝手にこねくり回してよーわからん事態を起こすいうんはたまに聞くからな。油断してると痛い目みるで?」

「にゃーー」『そうは言っても、そこを通らないと先に進めないんだから仕方ないじゃない。』

 どうやらそのなにものかがいる場所は22階の中心付近にある広間で、そこを迂回して先に進むことができないような作りになっているらしい。


「どうしても通らなければいけない場所にいるのならこれ以上気にしても仕方ないだろう。最悪、ボス戦になっても運命として受け入れ、戦うだけのことさ。」

「私たちでも勝てないようなボスをこの難易度のダンジョンの中にいきなり配置されちゃっても困っちゃいますけどねぇー。」

「にゃ~~!」『どんなのが来たってあたしが倒しちゃうわよ!』

 たまみさんは気合十分だが、そうそうNEOの難易度というものは低くない。

「たまみさんが強いのはこの前の闘技大会で十分わかりましたが、残念ながらNEOのモンスターはなんでも倒せそうだってほど甘くはないんですよね。

 闘技大会ではほとんど近接攻撃のプレイヤーが相手でしたが、モンスターの中には遠距離攻撃や魔法攻撃、特殊な攻撃などを使ってくるものもいますし、たまみさんの速度でも回避不可能な大規模範囲攻撃を使ってくる敵もいるんですから。

 いまだにレイド単位のプレイヤーで挑んで一度も倒せていないボスモンスターも結構いますしね。」

「いままでダメージはくらってへんようやけど、こういう狭い空間で範囲攻撃をされてカスダメでも食らってら、たまみさんのHPやったらやばいやろ?」

「回避できる攻撃ならいいが、単純な物理攻撃以外ならどうしても回避できない攻撃というのがあるからな。」

「まぁ、ともかく行ってみようぜ。変な気配ってだけじゃ、よくわからねぇし。」

「にゃー」『そうね、いきましょ』

「あぁ、だから、なにかいるってわかってるのにたまみさんが先頭で踏み込んじゃダメですって!」

 当たり前のようにスタスタと広場に踏み込んでいくたまみさんを僕たちは慌てて追いかけた。



 そして、その広間にいたそれは、外見的には狐に見える形をしていた。


 真っ白な体に赤い線が何本か走り、尻尾の先端も赤く染まっていて炎のようにゆらゆらと揺れている。

 和風のファンタジーもので稲荷神社に出てきそうな風貌の狐は、尻尾こそ一本であったが3mちょっと程の大きさをしていた。


 広間の中心で寝たように伏せていたが、広間に入ってきた僕たちに気づいてゆっくりと目を開けた。


『妙な気配が動き回っているから見に来てみれば、ただの黒猫か…』

 頭の中に直接響く声は高い知能を感じさせ、同時にその圧倒的な存在感を僕たちに伝えてきた。


「フゥーーー!」『ただの黒猫とは、言ってくれるじゃない!』

 たまみさんは全身の毛を膨らませながら、その狐を威嚇する。

 狐の強烈な威圧感に全く怯んでいないように見えるたまみさんだが、いきなり殴りに行かないところを見るとちゃんと警戒はしているようだ。

 自分より弱いと思える相手にはいきなり猫パンチをお見舞いするのが常だが、強敵相手にはこのような威嚇から入るのを何度か見たことはある。

 ただ、成人男性より大きいかも知れないセントバーナードや牧場で飼育されてる乳牛などを平気で威嚇するのはやめて欲しい。


『ほぅ、我を恐れぬとは、気骨があるのか、ただの怖いもの知らずか?』

「シャーー!」『あんたなんか怖くないわ、あたしを馬鹿にするなら狩るわよ!』

 たまみさんは今にも飛びかかりそうな臨戦態勢だが、僕は色々とまずいということに気づいた。


「たまみさん、それはNPCなのでこっちから殴ったら犯罪者行きですよ!」

 そう、その狐はNPCを示す緑のタグが付いていた。

 まだ名前がわからないのでタグだけ表示されているのもNPCの特徴の一つだが、どうみてもモンスターを表すタグではなかった。

 まぁ、どう見てもボスモンスタークラスで僕では敵いそうもないというのもあったが、このような明らかに人型ではないNPCが存在するのもNEOならではなので、外見がモンスターだからといっても初めて見た相手にいきなり斬りかかるのは危険である。


「ガガルの実験場にこんなNPCがいるって話はありましたっけ?」

「ここにそんなのが出るって話は聞いたこともないし、この狐のNPCも初めて見る。このダンジョンに初めから配置されてるわけでもないのに、インスタンスであるダンジョンに入り込んでいること自体が異常だよ。」

「うちは掲示板で噂だけ聞いたことがあるな。

 ここやないもっと高難易度のダンジョンで遭遇した話で、NPCやってのに気付かずに殴りかかって犯罪者になった上で瞬殺されたって話や。

 レベルカンストの最前線組やってのに、パーティー丸ごとあっという間にやられたって大騒ぎになったことがあるらしいで。

 レアなクエストNPCか?って話題になってそのダンジョンに通い詰める連中が沸いたけど、二度と見つからんかったって話や。」

「なら私たちが戦っても勝てなさそうですねぇー。」

「いや、犯罪者になる気はないから、戦わないって!」

「私たちはわかってるけど、たまみちゃんがねぇー。」


「フーー!!」『その偉そうな態度が気に入らないわ!!』

 僕たちの静止を聞いてまだ踏みとどまっているが、たまみさんは完全に臨戦態勢だ。



『ふっふっふっ。我に立ち向かわんとするその気迫、ただの猫ではなかったか。

 我が名は『不知火』。

 偉大なる御方々にお仕えする守護者の一柱である。

 先ほどの無礼を許されよ、猫殿。』


「にゃー!」『あたしの名前は『たまみ』よ。覚えておきなさい!』

 たまみさんはやっと飛びかからんとしていた足の力を抜いたが、まだ警戒は解いていない。


『ふっふっふっ、なるほどあのお方の系譜に連なる猫であったか、たまみ殿。

 これならば、なにか異常な気配が世界を駆け回っていると感じるのも当然か。

 我の思いすごしであったようで、安心した。』

 不知火はゆっくりと立ち上がる。

 大きさ自体はもっと大型のボスモンスターがいくらでもいるが、その圧倒的な存在感が僕たちにけして勝てない相手だと確信させる。



 そんな僕たちの前でたまみさんはシステムウィンドウを操作し、不知火に決闘申請を送った。



「あぁ、何やってんですかたまみさん!!」

「にゃにゃ~~?」『NPCで殴ったら犯罪者になるんなら、決闘にすればいいんでしょ?』

「確かに決闘なら犯罪者にならずに戦えますけど、初対面の強そうなNPCにいきなり決闘申し込んじゃダメですって!」

「にゃ~」『これしかないなら仕方ないじゃない。』

「犯罪者にならずに戦う方法はそれだけだとしても、同意なしに決闘を申し込むのは失礼なんです。なにか争いがあったのならともかく、たまみさんが一方的に突っかかってるだけなんですから。」

 そんな我々のやりとりに、不知火はふっと笑みを浮かべる。


『若さゆえのことなれば、たまみ殿の無礼は水に流そう。

 残念ながら、われは今は決闘を受けることはできぬ。

 またいずれ、その機会が巡ってきたときは検討するゆえ、精進して強くなっておれよ、たまみ殿。

 外界の子らよ、突然の邂逅を許されよ。

 これもわれの役目ゆえに…。

 今日はこれにて失礼仕る。』


 不知火はたまみさんの送った決闘申請をすっとキャンセルし、突然白い火に包まれたかと思うとすぅーっと姿を消した。


「なんかの転移系の術なんかもしれんが、うちらが知らんもんやな。あのタイプのモンスターもボスでもまだ見かけたことがあらへんし、かなりやばいやつだったのは確かやな。」

「こんな難易度のダンジョンに出てくる敵じゃないのは確かだろう。まったく勝てそうな気がしなかったぜ。」

「次は検討するって言ってたけど、たまみちゃんが強くなったら勝負になるのかしらねぇ…」

 僕たちは呆然と不知火が消えた広間の中心を眺めていた。



「シャー!」『逃げられたわ!』



 たまみさんは一人戦う気満々で、最後は消化不良のような気分でダンジョンの探索をとりあえず終えることになったのだった。


ちょっといろいろ考えすぎちゃいましたね。

はじめ、ただのテイムモンスターにしようか?とも思いましたが、

インスタンスのダンジョンの中に別のプレイヤーってのも不自然ですし、

徘徊型のボスモンスターもちょっと邂逅して終わりって訳に行きませんしね。


あと、猫の宿敵は犬系か?とも思いましたが、今時犬系が多すぎますしねぇ…


ま、なんにせよ、考えすぎずに書かなきゃダメですね(^^;;;

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