魔物図鑑+用語集+つぶやき
☆魔物図鑑
『ヒカズラ平原の人食い魔獣』
誰が作ったのか分からないほど昔から、【ヒカズラ平原】の食物連鎖の頂点に立ち続ける魔獣。体高およそ5~6レーン、尾を入れた全長は15~20レーンにも達する。
夜行性の肉食獣で、人肉を好むというほどでもないが空腹時に出会うとどんな獲物でも見境なく襲うため、辺りの人々からは恐れられている。
6本ある脚の内、第一歩脚は掴むことが出来るように母指対向性(親指が他の3指に対して反対側に位置する事)を獲得しており、獲物をしっかりと把握することが出来る。ただ握力はそこまで強くないため握りつぶすことまでは不可能で、もっぱら捕捉用。
『オゾンゾ・プルーリー』
犬に似た、屍肉を漁る魔法生物。もとは地中に埋まった水脈を探すために嗅覚に特化して作られた種だが、繁殖力が高すぎて手に負えなくなり、野生化している。運動能力はそれほど高くなく、他の魔物のエサになることも多い。行き倒れそうになると死臭を察知していつまでも追いかけてくるため、旅人からは忌み嫌われている。嗅覚と聴覚を優れさせるために、目の無い体を設計されている。これも、一種の『忌み落とし』と言っていいかもしれない。
『グズリパッパ』
翼長1・5レーンほどの大型の鳥。雑食性。生ごみを羽毛に変えるために生まれたものが脱走して野生化した。早朝から昼にかけて活動し、どんなものでも貪欲に食べる。背の高い草を編んで作る巣は非常に完成度が高く、遊牧民達が時に放牧時の仮宿として使うこともあるほど。
『スカーレット』
※画像はスカーレット愛好家の目を通して見たもの。実物は小説部十一話挿絵参照のこと。
旅の平穏無事を祈って作られただの、緊急時の非常用食料として作られただの、昔の人が観賞用に作っただのと様々な憶測が飛ぶが、未だに何の目的で作られたのか分からない生物。
ただ現在では目的がはっきりしており、一部の熱烈なスカーレット・マニアの愛玩用か、まことしやかな伝承を作り上げて旅人に売り付けようという商業用かのどちらかで生産される。
要らなくなった個体を旅人がそこら中に離すため野生のスカーレットもいるが、スカーレット本体に生殖能力が無く魔法陣による創造以外の方法で個体を増やすことが出来ないため、増えすぎたりすることはない。
なぜ生殖能力が無いかというと、愛玩動物として改良を重ねる途中生体のネオテニー(幼形成熟)化を図っていたところうっかり生殖能力を欠いた個体を大量に作り出してしまい、仕方がないから売り出すと、却ってその方が愛好家にウケが良かったからである。
このように魔法陣で直接生産される魔法生物は、時に生殖能力を欠いたまま代を重ねる事が可能である。生殖能力をあえて付けないで魔法生物を作る技法は、自らが制作した魔法生物の情報流出を防ぐ目的で常態化している。
『陸海月』
クラゲの外套膜に酷似した外見を持つ生物。体の90%以上が水分で出来ており、そのため全長はその土地の水分量によって0.1レーンから10レーンほどまで変化する。
体内にミネラルを酵素的に使った独自の栄養代謝サイクルを持ち、それによってあらゆる物質から活動エネルギーを取り出すことが出来る。
常に大量のミネラルを必要としており、また体内にほぼ無尽蔵に溜めておくことが出来るので、鉄の建造物等を作ると大量の陸海月が集まって来て食べ尽くしてしまう。そのためこの世界には基本的に鉄鋼による建築文化が育たない。
死滅させることが非常に難しく、個体を切り離すと両方が新個体として活動しだすので駆除がしづらい。しかし最近食料としての利用法が発明され、駆除と食糧確保を両立させることが出来るようになった。
用語集
『階級制度』
この世界には大きく分けて3つの階級が存在している。
・王家
魔導士達を統べる魔導士達の一族である。その存在は市民階級の者のためにあり、導家に対して命令権を持つ。
厳格な血統管理によって世界一の優秀な血筋を守り続けており、魔力だけ見れば導家の者より圧倒的に高いと言われる。実際は表に向いて顔を出すことは少なく、行政魔導士を用いて町々の政治を執り行う。
・導家
いわゆる『魔導士』は全てこの階級に入る。階級が変わる際には家の名として字を授かり、たとえ十人家族のうち魔導士が一人しかいないとしても、一家全員がその名を名乗る。
様々な特権を持っているため、市民は皆魔導士に憧れる。
・市民
魔導士ではない全ての人々の事をこう呼ぶ。当然だが数は最も多く、特徴を一口に述べることは出来ない。しかし間違いなく、世界の主役は彼らである。……が、自分勝手な魔導士達の割りを食って不幸な目に合うのもこの人達。
市民でも魔法を習うこと自体は可能であり、魔導学院を修了しさえすれば導家に格上げになるので、魔導学院に通わせられるほどの財を成した市民はこぞって子供を魔導学院に入れる。このありえないほど高額な学費によって、町々の政治経済が成り立っている。
ちなみに、市民でも字を名乗っている者はいる。導家に憧れる者たちの慰みであり、特に怒られたりはしない。また、たまに導家から格下げされても未練がましく字を名乗り続ける人もいる。
『忌み落とし』
魔導士が魔力の上昇を目的として行う邪法。体の一部を切断、または破損させることで、それを補って余りあるような著しい魔力の上昇を図ることが出来る。
『境界魔法陣』
大きな町には必ずある、魔物から住民を守るための超巨大な魔法陣。保守管理には行政魔導士が当たる。
『行政魔導士』
国の指示のもと、公的な役割に当たる魔導士のこと。魔導士の中でも相応の魔力と出自を持つものしかなれない、エリート役職。ぶっちゃけ国家公務員みたいなもん。
『画陣魔導士』
魔法陣術を得意とする魔導士のことだが、わざわざ「画陣魔導士」と呼ぶ場合は、大体境界魔法陣のデザインが出来るほどの魔力を持った者の事を指して言う場合が多い。
『魔導薬士』
魔法薬を作る魔導士のこと。研究が主なので、魔力やマナ総量が低くてもなれる。よって、魔導士の中ではあまり地位は高くなく、軽んじられがち。だが逆に市民たちからは親しみやすく、慕われている。
『マナ板』
魔導士が持ち歩く身分証明証。魔法陣を応用した術式で情報を書き込んでいく。特殊な魔法陣により幾重にも偽造防止がなされ、紛失すると再発行の手続きがとてつもなく大変。
『魔法世界の単位系』
この世界での単位系は以下の通り。
1メートル(m)――――1レーン(R)
1キログラム(kg)――1000デュモ(D)
1リットル(l)――――1パクト(P)
1円――――――――――1ベリル(B)
ちなみに時間と温度の単位はそのまま。温度は摂氏。多分出て来ないだろうけどパスカルとかオスモールとかその他の単位もそのまま。
・ファンタジーじゃない部分 詳しくは検索してね
【アーバスキュラー菌根】
土中に普遍的に存在して植物と共生し、植物からグルコースを受け取る代わりにリン酸の供給を担う糸状菌。どういうわけかランとは共生しないらしい。
【レッドウッド】
時に樹高100メートルにも達する、セコイア杉の英語名。樹冠(木の上の方)には枯れ葉などの有機堆積物が降り積もり、それを苗床としてそこで完結する生態系が構成されている。ちなみに、ミモザが言ってた『カルセノオン』はフィクション。適当に考えた。
【マコモ米】
アジアの湖沼地帯に自生する原始的なイネ属の植物。ワイルドライスとも呼ばれる。
【ジャイアント・ホグウィード】
感光性の有毒物質を分泌する毒草。茎に生えた毛から毒液が入ると、やけどに似た症状を呈する。目に入ると最悪の場合、失明する。
【お願い】
間違ってたら教えてね
☆つぶやき
・今後の更新とお礼
えー、なんか更新がどんどん遅くなってましてホントすいませんね。ちなみに更新が遅れる理由はほぼゲームです。フリーゲームをやるのが最近の趣味なんですが、ハマるとガチでやばいですねー、あれは。あとは一応勉学だったり、ネタ詰まりだったりその辺です。それと、ブックマークや評価等頂きましてありがとうございます。もらった時のうれしさたるや、お正月のお年玉に匹敵するレベルだと思います。ただ読んでくれたってだけで十分嬉しいんですが、やっぱり評価貰うとやる気出ます。
作品の肯定はもちろん大歓迎なんですが、至らないところが多々あると思いますので、私の為と思って批評もして頂けたら望外の幸せです。よろしくお願いします。
今後の展開はもう決まってるんでまあぼちぼち進むと思いますが、こないだのヨズ達教育するとこから【ハロン湖】の展開までは行き当たりばったりの思いつき、いわばアドリブみたいな感じで進めました。頑張ってつじつまを合わせたものの終盤若干見苦しい感じになってしまったかな~、と反省しております。
どんぐらい行き当たりばったりだったかというと、一時期はノリでターク殺そうかな~、とか思ってたぐらいで……。流石に今後困るので止めましたが、殺したらどうなってたんですかね。タークの双子の弟とかが出てくるのかな?
んで私生活の事を言うと、これから(明後日)国試でその後は就職したり引っ越したりしなきゃなんないので、更新がどういう感じになるかは分かりません。分かったら活動報告にでも纏めたいと思います。
・キャラクターデザインについて
キャラデザは適当です。……というとどうしようもないので、メインの人達だけでも色々お話したいと思います。
まずはエコちゃん。タイトルにもなっている通り主人公です。最近髪を切りました。おかっぱなのは趣味です。かわいい
イニシエーション的な意味も込めてビジュアルを変えたのですが、それとは別に「挿絵ごとに顔が違う」と思った方もいるかと思います。そっちはもうただ単に同じ顔を何回も書くのが苦手だからです。がんばります。
次に友達から「いや、どう考えてもこいつが主人公だろ」と言われてしまったターク君。そんなことはない……つもりでしたが読み返したらホントそうだったので、もう主人公ということにしたいと思います。エコも主人公なのでダブル主人公!
…………っていうかね、本心を言えばキャラクターは全員主人公のつもりで書いておりますよ。
見た目が一番安定しないの、ターク君かもね。最近やっと同じ顔に描けるようになって来たけど、半年前の挿絵とか見るとひでーわってなります。がんばります。
次はミモザちゃん。多分年齢はタークと同じくらいじゃないですかね? 顔がエコと同じなのは描き分けが出来ないからであって、べつに伏線とかではないよ。「実は双子でした!」……ってそんなことあるかい!
こいつも顔の描き方が分かんないので、十六話の挿絵とキャラ紹介の挿絵比べると別人です。がんばります。
ネママ・ネメルリム。めちゃくちゃ語感がいいなー、と思っているキャラです。最初はタークが思いっきり開いたドアに叩きつぶされて死ぬ予定だったんだけど、秋の模試の時、暇つぶしに落書きしてたら余りにも可愛く描けたから止めた。
あと、描くたびに忘れるのが「右目が無い」っていう設定。自分で書いたくせに落書きからこっち全てのネママが両目開いてて、さっき上げたキャラ紹介も直前で両目が開いていることに気付き、ぎりぎりで修正しました。がんばります。
あと、フィズンとクイス。フィズンは美少年の予定だった。夏までは。あと腕とかも無いはずだった。良く分かんないけど変わりました。クイスは二度と出て来ない予定でした。見た目について特筆する事はありません。
ヨズ、ラゾ、チノの三人は、十話辺りまで終わった後に作ったキャラです。最初にエコとヨズが喋った時、彼に名前はありませんでした。先の話考えてたらだんだん設定が膨らんできて、最後にはああなりました。
細かい部分ですが、この三人の名前を呼ぶ時、タークはラゾの印象が強いから「ラゾ達」と言うのに対して、エコは最初にしゃべったのがヨズなので「ヨズ達」と言い、互いに譲りません。がんばります。
ソリャ・ネーゼは「こんな重要なキャラクターの名前を出落ちにするな!」と友達に怒られました。でもあるじゃないですか。ビートルズのリンゴスターさんみたいなパターンが。それです。
論理的ないいわけを致しますと、最初はもっとキャラが薄かったんです。そしてすぐに死ぬ予定だったんです。だから名前にインパクトを持たせようと思ったんですよ。余談ですが、「ネーゼ家」の家の人は皆ふざけた名前です。がんばります。
トンナム、アグレッド、ゼイゼリリは「エコちゃんと魔導士を会わせよ~っと」と十八話辺りを書いてる時に思いついて、それから名前をつけて考えたキャラです。
私は大体の場合、役どころ→名前→設定(は書きながら何となく考える)→顔 という順番でキャラを作るので、彼らも顔は適当です。小説的には駄目なんでしょうけど、自分で挿絵を描くという特性上、文中で外見に関する描写を省いて、挿絵で説明するという荒業が出来るので、今後もやって行こうと思います。流石に
↓その娘の見た目はこんな感じだった。
【挿絵】
とかはしませんでしょうけど。
・魔物のデザイン
ヒカズラ平原の人食い魔獣は、十話の時点で「なんかヤバい奴出してエコ達を旅立たせなきゃ!」ということで作りました。脚が6本ある所が気に入ってます。
次、オーゾンゾ・プルーリーは、まず名前があって、それに合わせて見た目を決めました。なんか可愛いよね。でも若干ベルセルク入ってるかも。
グズリパッパも可愛いですが、見た目完全に水鳥なのがちょっと不服です。でもめんどくさいから直さない。
スカーレットは、中学生の時に作ったマスコットです。ちなみにあれはイメージクリオネみたいな感じで、スカートに見える部分はヒトデで言う所の歩脚です。
ウザいかもしれませんが、今後もキャラクター紹介はちょこちょこやりたいと思います。こういうの考えるのが好きなんですよねー。
最後に、ストーリイを考えるうえで一度はやってみたいあれをやりたいと思います。
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――次章、新展開!!




