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君の○ンコに乾杯

 羞恥心の伴わない排泄行為には興奮しないということに、不惑一歩手前でようやく気がつきました。危ないところでした。←何が?


 私の世代の主な妄想アイテムは、エロ本でした。ビデオなんて、居間にしかなかったし、ソフトも充実していませんでした。姉貴や妹のパンツの匂いという強者もいるでしょうが、多くの同世代の、初めてのオカズは、悪友から回って来た、生活感溢れるおねぇさんのヌードの載ったエロ本だったと思います。

 昭和五十年代のエロ本って、なんであんなに味わい深いんでしょうね。無理矢理感が半端ないというか、物悲しいというか、何だかバックボーンが煤けて見えるような哀愁と、そして、そこからじんわり滲む背徳感。おちおち、一皮剥いてチンコいじってる場合じゃないかもしれないという気にさえされるドラマを感じさせられたものです。


……いや、いじるんだけど。


 そんな味わい深い物、最近はとんと見ませんね。需要がないんでしょうかね。ま、生活の為にエロ本のモデルになるっていう感覚も過去のものなのでしょう。全く、昭和も遠くなったもんです。


 で、そんな哀愁にも負けずエロに没頭し、出すものは出せるんですが、ろくに皮も剥けてない当時の私には越えられないハードルがありました。


 それは、五つ年上の兄貴の部屋から拝借したエロ本でした。


 その内容は………………スカトロでした。


 ちょっとしたホラーのような話ですが、実話です。


 ちなみに、兄貴はアニメ好きで色白、デブという三重苦に苦しんでいた残念な存在だったので、ノーマルな行為に飽きた結果たどり着いた性癖でも、生れつきの性癖でもなく、屈折した結果だと容易に想像できました。

 鬱積したプリミティブな性欲が行き場をなくして脳髄にたどり着き、奇跡のケミストリーを起こしたに違いありません。


 広辞苑でエロい単語を見つけてニヤニヤできるお年頃の私ではありましたが、その本で勃つことはできませんでした。いろいろ妄想してみましたが…………ムリ。


 しかたなく、脱糞シーン以外のヌードを見つけ、その女性に犯される妄想で何とか処理しました。(※当時のスカトロ誌のモデルになるレベルですので、これも相当高いハードルだったことを評価してください)



 その後、数々の強敵を迎え撃ってきた私ですが、今だにスカトロにはチャレンジできません。楽しみ方がわかりません。



 羞恥プレイは大好物で、その一環で放尿シーンを眼前にすることはあるのですが、あくまでもメインはその羞恥心であって、排泄物には向かいません。



 ……………いつか、頑張ってみます。←何を?!


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