第1話 皇王との対面
烈歴98年 5月10日 リアビティ皇国 皇宮 謁見控室
豪奢な応接室に、着慣れていない礼服に身を包んだ僕は、今まで経験したことのない緊張に陥っていた。
この応接室は、皇王様との謁見の前に皇宮の従者の方に通された控室で、サザンガルド本家の応接室よりもまたより一層豪華な調度品に囲まれている煌びやかな空間であった。
この煌びやかな空間にいるのは、僕ことシリュウ・ドラゴスピア、僕と生涯共に歩むことを誓ってくれている最愛の人、ベアトリーチェ・ブラン・サザンガルドことビーチェ、そしてビーチェの実母のアドリアーナさん、サザンガルド本家当主のでビーチェの伯父のシルベリオさん、その嫡男であるシルビオさん、そして皇国の生ける伝説、コウロン・ドラゴスピアこと僕のじいちゃんの5人だ。
僕以外の人は、こういう場に慣れているのか、皇宮のメイドさんが淹れてくれている紅茶や茶請けを楽しんで雑談している。
すげぇな……この空間で、落ち着くなんてできない…
「シリュウや、気分はどうじゃ?少し顔が青いが…」
ビーチェが僕を心配して声を掛けてくれる。
「…慣れない場に、豪華な物がいっぱいあって落ち着かないね…」
「無理するでないぞ?なんたってシリュウは病み上がりじゃからのう」
そう言いつつ僕の背中をさすってくれるビーチェ
優しい。好き。
ビーチェに背中をさすられながら項垂れていると、シルベリオさんも僕を気遣ってくれた。
「そうだ。シリュウ殿はインペリオバレーナを討伐し、つい先日まで治療のため入院していたのだ。謁見も皇宮からは体調が優れないのであれば、欠席しても良いと確認しているぞ」
「いえ、インペリオバレーナとの戦闘の後遺症でこうなっている訳ではないので、大丈夫です。頑張ります」
「……あの戦闘から1週間も経っていないのに…後遺症がない…?相変わらずの化け物具合だな…」
シルビオさんが苦笑しながら言う。
そんなに褒めてくれないでよ。照れるじゃんか。
「はっはっは!丈夫な体は武術師の何よりの資本じゃ!生半可な鍛え方はしておらぬからのう!」
快活に笑いながら、じいちゃんが言う。
いやその通りなんだよね。
じいちゃんの鍛錬はもう凄まじく厳しいから、このくらいのダメージは慣れたものだ。
体を傷つけ、回復し、より強き体にしていく。
ドラゴスピア流鍛錬だ。
「……この孫にして、この祖父あり…ね……うちの兵士はコウロン様の鍛錬に耐えられるかしら?」
アドリアーナさんが心配そうに言う。
どうやらじいちゃんはこの皇都から帰還した後は、僕らが住んでいたエクトエンド村に帰らず、サザンガルドに留まり、サザンガルド領邦軍の軍事顧問に就任するそうだ。
じいちゃんが僕とビーチェが結婚するにあたり、ドラゴスピア家からもサザンガルド家に何かしなければと考えて、当主のシルベリオさんに打診したらしい。
じいちゃんの大の愛好家であるシルベリオさんはもちろん快諾し、サザンガルド本家に逗留する予定になっている。
「心配ご無用ですぞ、奥方よ。ちゃんと耐えられる程度から始めまするゆえ!」
じいちゃんは胸をドンと叩く。
「コウロン殿の鍛錬を受けてるなどこんな幸せなことないだろう。みっちり鍛えてやってくだされ」
シルベリオさんも意気揚々に言う。
いやあなた受けないですよね?
サザンガルドの兵士達が幸せかどうかは、シルベリオさんが実際の鍛錬を見た後にもう一度聞いてみよう。
「それにしても、何度聞いてもシリュウ殿のみならず、ベアトリーチェも海軍に入隊するとは、驚きだな」
シルビオさんが言う。
「そうね…あの人もびっくりはすると思うわ。でもあなたの人生だから好きにして構わないわ。それにシリュウさんが常に傍にいるなら安心よ」
「母様…ありがとうございます。しかし海軍所属になってもドラゴスピア家の管理はしっかりやるのじゃ!」
「はっは!その意気ですぞ!ベアトリーチェ嬢!海軍所属の華族の奥方とは世間広しといえども、ベアトリーチェ嬢くらいですぞ!」
「……うぅ…ご期待に沿えなかった場合は、申し訳ありません…」
ビーチェは少し弱気になるが、そんなことはない。
「期待に沿えない…?そんなことはありえませぬな」
じいちゃんが言う。
「儂がベアトリーチェ嬢に望むことは、たった1つ。シリュウの傍にいてくださること。ベアトリーチェ嬢は最高の形ですでに期待に応えてくれていますぞ」
ビーチェは海軍准将 特務武官として登用される僕の補佐官として入隊するのだ。
公私ともに常に一緒にいることになるだろう。
「ありがとうございます…」
ビーチェがはにかみながらじいちゃんに感謝を述べる。
「これから二人の活躍が楽しみだな」
シルベリオさんがそう言うと、控室の扉がノックされた。
「失礼します。皇王様の謁見の時間になりました。ご案内します」
さぁ、皇王様とのご対面だ。
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従者の方の後に続いて、皇宮を歩いていく僕ら5人
しばらく歩いたところで、一際大きい青い両扉が現れた。
これが謁見の間の扉だな。
初見でもわかるくらい大きく、そして豪華だ。
皇国の紋章である紫の翼が生えた馬が、扉に装飾として描かれている。
「では、ご案内します」
従者の方がそう言うと、扉の前で構えていた二人の騎士が大きな両扉を2人で開けた。
開けた先に広がる空間を見ると、真ん中に赤い絨毯が道のように敷かれている。
その幅はサザンガルドのメインストリートくらいあって、馬車が数台がすれ違えそうなほど広い。
その先に数段の大理石の階段がありその上に玉座が2つ置かれている。
そこにはまだ誰も座っていない。
その階段の下には、礼服を着た高齢の方が3人ほど立っている。
事前にビーチェから教えてもらったな。
政庁の高官らしい。
そして何より気になっているのは、絨毯の両脇に並んでいる軍服の人達……
ほとんどが顔と名前が一致するけど……
「なんでいるんですかね……」
「妾もびっくりじゃ…謁見は基本的には、皇王様と政庁の高官数名が同席しているくらいじゃが…」
「10人いるよね…もしかしなくても?」
「うむ、大総督除く王家十一人衆勢ぞろいじゃな」
なんでやねん
入ってきた僕達から見て左側には4人
皇軍のルイジ・ブッフォン大将
ファビロ・ナバロ中将
レア・ピンロ少将
あと一人が金髪でウェーブがかった髪をしている長身の男性だ。
凛とした表情で、もの凄い中世的な美形の人だ。
劇団員じゃないかと思うくらいだ。
「……あれがアウレリオ准将じゃよ…」
あれがビーチェのストーカーか
よし念で刺そう。
そう思ってアウレリオ准将に鋭い視線を向けてみた。
すると僕と目が合って、すっと目を逸らした。
何か申し訳なさそうな表情をして。
「…??」
アウレリオ准将はビーチェに執拗に求婚していたと聞く。
意中のビーチェが僕に取られたことで、僕に対する負の感情は少なからずあると思っていたのに…
目を逸らした?
それも申し訳なさそうに?
アウレリオ准将は一体どんな人なんだ?
アウレリオ准将と奇妙なアイコンタクトを交わした後、右側にいる人達に目を向ける。
一番奥にいるのは、デルピエロ陸軍大将だな。
大きい体格をしていてかなり目立つ。
その手前に、マリオ・バロテイ少将もいるな。
マリオ将軍は、デルピエロ将軍よりさらに大きい。
間に1人いると思うが、マリオ・バロテイ少将が大きすぎて、姿が良く見えなかった。
そしてその手前に海軍大将ゾエ・ブロッタ将軍、その隣にフランシス・トティ中将
一番手前には、我が相棒パオ・マルディーニ少将ことパオっちが立っていた。
でも花提灯を作って、立ったまま寝ているな。
向かいにいるパオっちの実の姉であるレア・ピンロ少将が般若の表情でパオっちを睨みつけているが、気付かない。
謁見の場なので、私語は厳禁なのだろう。
居眠りはいいのか?
人通り見渡した後に、じいちゃんとシルベリオさんが先頭に立って玉座に近づく。
その後ろを僕とビーチェ、アドリアーナさんとシルビオさんが続く。
当主が先頭を歩くのが習わしだそうだ。
玉座に近づいたところで、従者の方が政庁の高官の方に耳打ちする。
耳打ちされているのは高官の中でも身長が低く、とりわけ年齢を重ねてそうなお爺さんだ。
あの人がこの中では一番の偉いさんなのかな。
従者の方が耳打ちした後に耳打ちされたお爺さんが謁見の間に響くような声で言う。
「皇王陛下、皇妹殿下のお成りである!」
その言葉を合図に、この場にいる全員が膝をつき首を垂れた。
僕も事前に教えられた通り、膝をつき、顔は地面に向け、皇王様の到着を待つ。
なんかパオっちの「ぐふぅっ!」って声が聞こえたから、おそらく隣にいたフランシス中将が無理矢理膝をつかせたっぽいな。
するとスタスタと足音が聞こえてきて、玉座に座る音が聞こえた。
「ほっほ、皆の者、苦しゅうない。面を上げよ」
皇王様と思われる人の声が響く。
その言葉を皮切りに全員が起立し、玉座の間に注目する。
そこには恰幅のいい豪華な衣装を身に纏う男性と、薄紫のドレスを身に纏う美しい女性が玉座に座っていた。
「久しい顔も多いが、そこの少年は初めてじゃのう。主よ、名はなんと申す」
皇王様がニコニコ笑いながら僕に名を問うてきた。
思ったよりフレンドリーな人だな。
「お初にお目にかかります。僕はシリュウ・ドラゴスピアと申します。コウロン・ドラゴスピアの孫にして、こちらのベアトリーチェ・ブラン・サザンガルドの婚約者であります。本日はドラゴスピア家とサザンガルド家の婚姻の許可を戴きたく参上仕りました」
よし、何とか言えた。
事前の想定問答の練習をビーチェとしたおかげだ。
「ほっほ!主がコウロンの孫にして、インペリオバレーナを討伐した者じゃの!その活躍は余の耳にも入っておる。若いのに大したものよ!」
ご機嫌に褒めてくれる。
「もったいなきお言葉」
僕に声を掛けた次に、皇王様はじいちゃんに声を掛けた。
「コウロンよ、久しいの」
「…はっ!」
「お主が軍を去ってもう10年か…またこうして生きて顔を見られて余は純粋に嬉しいぞ」
「このような老骨には染み入る言葉ですぞ。いつあの世に迎え入られるかわからない年になってきましたでの」
「主も年には勝てぬか、願わくばまた皇国軍に戻り、その武勇を活かして欲しいものよ」
「この老骨はもはや戦場には必要ありますまい。それに後進の育成に手一杯であります。」
「その後進が、そこのシリュウか?素晴らしい若き才じゃ。主は指導者としても一流のようじゃ」
「…私には全く指導の才などありますまい。シリュウがこの年にて才溢れる者であるのは、一重にシリュウ自身の努力の賜物でございます」
「謙遜するでない。どうじゃ?皇国軍の将軍とは言わずとも、顧問として戻ってくる気は?」
皇王様がじいちゃんを勧誘した。
サザンガルド領邦軍の軍事顧問になるって話だけども、皇王様からの勧誘は断れないだろう。
「大変にありがたいお話ではありますが、ドラゴスピア家の一員として、サザンガルド家に報いるためサザンガルド領邦軍の指導をしてまいりたいと考えております」
断ったぁ!
じいちゃん凄いな
「ふむぅ……サザンガルド領邦軍も王国との前線を支える重要な我が国の戦力…それにコウロンの力が入るなら悪くはない…致し方なしか…」
「ご理解いただきありがとうございます。形は違えども皇国の武を支えることはこれからも精進しますぞ」
「ほっほ!主に隠居されるよりよっぽど良かろう。してシルベリオよ」
次はシルベリオさんのようだ。
「はっ!」
「陸軍と共に王国との前線を戦うサザンガルド領邦軍の働き、誠に大儀である。ドラゴスピア家とのつながりも得て、さすがは「軍都」と呼ばれる街を治めておるだけのことはあるのう」
「もったいなきお言葉!」
「今回の謁見に関する陳情は、ブラン・サザンガルド家とドラゴスピア家の婚姻の了承を始め、街道の皇国軍による治安維持強化、戦死した兵士の遺族への恩給の増額、鉄甲船の保有許可、前線への戦力の追加投入、お主の言うようにするように政庁と軍部には言付けてある」
ヘぇ~
シルベリオさんは僕たちの婚姻の許可を貰いに来ただけでなく、領主として国家に要望すべき事項をいくつか皇王様に陳情していたのか。
「なんと…!誠にありがとうございます!」
シルベリオさんもすべての陳情が通る思わなかったのか驚きつつも、喜びを嚙みしめている。
「良い良い。これもリータから口酸っぱく言われておるでのう。「国に貢献するの者の声に耳を傾けよ」とな」
リータ?どなた?
「あら兄上、これでは私が兄上を諫めている口うるさい姑のようではありませんか」
皇王様の言葉に反応したのは、もう1つの玉座に座る薄紫のドレスを着ている美しい女性
その女性の鋭い視線が皇王様に向けられていた。
皇妹殿下と呼ばれていたな。
「……いやそう言うことではないぞ?…んんっ!!…してシリュウとやら」
皇妹殿下の視線から逃げるように、強引に話題を変えるため、僕に話しかける。
「はっ」
「お主は海軍に入隊すると聞いておるが、その意志変わりないか?」
「……はぁ?」
どういうこと?
変な声を出してしまった。
「いやお主の武術は素晴らしいものと聞いておる!ルイジもアレスもゾエもお主を自軍に入れるようにと数日前から推薦しておってのう。そこまで素晴らしい武術師であれば、皇軍か陸軍に入隊し、帝国との前線にて活躍して欲しいと思ったのじゃが…」
皇王様が僕に言うが、僕の心は海軍にあるけど…
「ちょいと待ってくださいなァ!シリュウは海軍に入隊するとはっきり申し上げておりますさね!」
遠いところからゾエ大将の声が聞こえてきた。
ゾエさん皇王様にもその感じなんだ。
敬語を使っているようで、話し方は普段と変わらない。
すごいな。
「おうおう!皇王様はうちか皇軍だと言ってくださる!シリュウの武は陸でこそ活きるってもんよ!」
デルピエロ将軍が割って入ってくる…
なんかややこしい話になってきた…?
「本人の意志が何より重要さね!」
ゾエ大将がデルピエロ将軍に正面きって言い放つ。
デルピエロ将軍が何か言おうとしたところで、デルピエロ将軍の隣に立っている人物がデルピエロ将軍の袖を引っ張った。
「おいおい旦那、勘弁してくれよ。あの約束はこの場でも有効だろう?この件は海軍に理があるってもんさ」
明るい茶髪で、軽い雰囲気を醸し出す男性だ。
立ち位置的には、陸軍中将かな。
あの人が陸軍の頭脳、サンディ・ネスターロ中将か。
「……ちっ…!仕方ねえな…」
デルピエロ将軍が舌打ちをしながら目を瞑る。
「お騒がせしてすみませんねぇ。皇王様、陸軍としてはシリュウ・ドラゴスピアの海軍入隊に異論はありません」
「…ふむぅ…サンディがそう言うなら…皇軍どう思っておる?」
皇王様が皇軍の面々に問いかける。
答えたのはルイジ・ブッフォン将軍だ。
「シリュウ殿の武の才は、確かに喉から手が出る程欲しいです。しかし本人の意志が何より重要と考えますゆえ…」
おお…ブッフォン将軍…大人な回答だ。
「…ファビオよ、そなたはどう思う?」
ブッフォン将軍がファビオ中将に問う。
「海軍であれば、セイトには定期的に戻ってくるだろう。その時に俺と仕合をすれば何も言うまい。俺が欲しいのは部下としてではなく稽古相手としてだからな」
相変わらずの戦闘狂だな。
セイトに戻ってきても、この人に知られればずっと稽古に付き合わされるかもしれない。
こそっと帰ってくることにしよう。
そんな中レア・ピンロ少将が挙手をしている。
皆好き勝手に発言しているのに、真面目だな。
「レアよ、いかがした」
皇王様がレアさんに問う。
「シリュウ君の有用性はどの軍でも共通しています。ここで提案なのですが、海軍所属としても、有事の際には皇軍・陸軍の任務に従事していただくことはできませんか?もちろん大将の許可は受けます」
おっとレアさんから変わった提案がされたな。
「ほう!それは良い案じゃの!どうじゃゾエよ?」
皇王様はノリノリでゾエ大将に聞く。
「うちの任務が最優先であるなら、問題ないさね。逆にうちもファビオやマリオを借り受けることはできるんだろうね?」
ゾエ大将が皇軍と陸軍に返して聞く。
陸軍からはサンディ中将が答えた。
デルピエロ将軍は腕を組んで目を瞑っている。
サンディ中将に一任しているのだろう。
「これは驚きだねぇ…陸軍としても戦力の融通は大歓迎さ。戦線にいない時のマリオはただの大飯食らいだからねぇ、食費はそっち持ちで頼むよ?」
「はっはっは!海の獲物は食べ放題だからねぇ!自分で獲れるなら問題ないさね!」
ゾエ大将が快活に笑いながら、サンディ中将の軽口に答える。
ここは契約が成立したっぽいな。
当のマリオ将軍は、目を瞑ったまま立っているだけだ。
寝ていないか?あれ
皇軍側はレアさんが少し渋っているようだが、ファビオ中将の目が決まっている。
「……戦場に常に立てるのか…いい……存分に俺を呼べ…!」
「……はぁ…こうなったファビオはもう聞かないので、好きにしてください…」
レアさんが諦めたように言う。
ブッフォン大将は黙しながらもうなずいている。
一連の流れをみて笑いながら言うは皇妹殿下
「軍の垣根を越えて、協力体制を築く…素晴らしいです。願わくば軍を1つにしたいものです。」
軍を1つに…?
素人の僕でもわかるが、とんでもないことじゃないか?
さっきまで僕の処遇について話していた王家十一人衆が全員、水を打ったように静まり返った。
「…リ、リータよ!冗談はそこまでにしておくのじゃ」
変な空気になったところを皇王様がフォローする。
いや皇王様にフォローさせているこの皇妹殿下何者だよ。
「あら?変なことを言いましたか?ごめんなさいね?」
「…では話をまとめさせていただきます…シリュウ・ドラゴスピアは准将として海軍に入隊…そして有事の際には各軍の大将から依頼をその軍の大将が許可することで、他軍の任務に派遣可能…これは詳細を別途海軍・皇軍・陸軍にて詰めさせていただきたい…ということでよろしいでしょうか」
今まであまり発言してこなかったフランシス中将が総括する。
「問題ないぞ!フランシス中将!」
皇王様がフランシス中将の発言を肯定した。
これで僕の処遇の話は一段落だな。
「シリュウ・ドラゴスピアよ、そなたを皇国海軍准将として迎え入れる。そのお披露目も大々的にしようぞ」
皇王様が意気揚々にそう言ってくれるが、お披露目ぇ?
「そなたが討伐したインペリオバレーナは皇国に寄付してくれたじゃろう?」
そう言えばそうだった。
皇国に寄付したというか、素材とか解体とかもうどうでもよくってゾエさんに丸投げしただけだけども。
「インペリオバレーナの討伐を祝って、皇都で急遽で皇国捕鯨祭を開催するのじゃ。その際にお主が海軍准将として入隊したことも公表しようではないか」
なんですってぇ?
シリュウ「てかなんで王家十一人衆の人いるの?」
ビーチェ「面白半分の見学者と、シリュウの配属先の最終決定を見守りたい人がほとんどじゃな」
シリュウ「 パオっちとマリオ少将は寝てたじゃん…」




