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 やべーな、訳分からねぇ男に絡まれた。めんどっちー。


「だからねぇ」


「しねえー!!」


 俺が男を指差すと、男は宙に浮いていき、程よい高さになたところで弾けて混ざった。

 きれいな花火だった。


「ふははははは。これで邪魔は消えたな。よーし、ならば街を目指すとしよう、そこでさらなる花火大会を開きたい。みんなで一緒に花火を見たいんだ。うわーん!!」


 俺はジャンプして、街まで向かった。

 身体能力も強化されているらしく、街まで無事到着できた。


「ここで会ったが百年目! おいお前! 勝負しろ!」


 そして街を思しき場所の門の付近で、よくわからない小物が襲いかかってきた。

 なんだこいつ。マジできしょいな。なんか侍のような見てくれをしてるか、いや、忍者か。まぁよくわからないが、こんなやつ消し炭だわ。


「しねええええええええ!」


「どわああああああ」


 忍者のようなやつは、派手に散っていった。

 はは、ガチで楽しいな、人間の命は儚いな、本当にわくわくしてくるわ、ワクワクしすぎて、もう全員ぶち殺したくなってくるわ。もうそうしちゃおう。


「こんにちは!」


 俺は門に並んでいた旅人風の男を一人消し去った。


「な、なんだ!?」


「凄い爆発が起こったわよ!」


 なんだか騒ぎになってきてしまった。

 なんだよ、ちょっと派手に爆発させてやっただけじゃないか。挨拶ってやつだよ、社交辞令も知らないんですか?


「こんにちは! こんにちは1 こんにちは! おはよーございます!」


 俺はそのへんの並んでいた人たちに片っ端から挨拶していった。

 お年寄りも、女もいたが、構わずに殴り飛ばした。

 殴られた奴らは顔面が凹むか頭部が引きちぎれるかして絶命していった。


 可哀想。

 やられたら痛いどころじゃすまないだろうなぁ。本当俺が食らわなくてよかった。


「そ、そこの者! 止まれ!」


 よくわからない門番のようなやつが、槍を構えて遠くから俺を牽制してきた。


「なんだその腰抜け具合は。そんなんでこの俺が止められると思うのか? あわれな」


「な、何者だ! 大人しくしろ! これ以上暴れても罪を重くするだけだぞ!!」


 必死の様子で叫ぶ門番さん。

 あーあ、なんにも分かってねぇな。

 理解できていないよこの俺のことを。

 何一つな。


「もうお前、死刑確定な」


 俺は指パッチンをした。

 終焉の鐘の音に等しい音だった。


 男は花火となり、この世から儚く消え去った。


「泡沫の花火。せつねぇな……」


 よーし、この調子だ。

 この調子でぼんぼんやっつけていってしまおう。それが俺の使命なんだ。俺はこのためにこの星に生まれてきたといっても過言じゃないんだ。


「あれれえええええええええええ? でもなかなかに人がどっかいっちまってるな。なんで俺から逃げるんだよ。そんなに慌てて逃げなくっても、いいじゃないか!」


 俺は視界にうつる人を次々と爆発させた。

 凄い、凄いはかないよ。もう完璧な儚さだ。

 人の命が散るときは、こうまでして美しく、そしてふっと静かに消えていく。それが最高の散り際だと思わないか。


「ふはははははははははははは! 最適解を編み出した俺にもう資格はない! 次々にぶち殺してやる! 打ち上げ花火に変えてやる!」


 もう俺は楽しくて楽しくって仕方がなかった。

 もうとんでもない高揚が押し寄せてきてやがる!

 もう今なら何でもできそうだ。


「とりあえず街に侵入!」


 俺は門をくぐり、中へと入った。


「止まれ!」


 すると今度はかなりの大世帯が俺を待ち構えていた。

 見てみると騎士団のようだった。

 ははは、まじか、コイツラ本当に俺を止める気でいるのかよ。

 まぁこの人数なら間違いなくそのご様子だな。

 すごいな、こんなにも早く危機に対応するのか。この街の衛兵たちは随分と優秀なようだな。


「だが死ね!」


 俺は二人に一人を大爆発させた。

 爆発したやつは当然死んで、爆発に巻き込まれたやつはかなり痛そうにしながら瀕死になっていった。

 ははは! ただじゃ殺さねぇよ? 俺に歯向かったバツなんだよ。これは報いなんだ。自分がやったことのつけを払っただけなんだよ。だから俺を恨むなよ? 正当防衛なんだ。やられる前にやる。お前らが俺を襲ってこようとしなければこうはなってなかったんだからな。マジでいとあわれだ。


「もうこうなったら街を走り回って適当に殺していこう! そうだなぁ、できれば女の子がいいな。女の子の恐怖にひきつる顔を散々堪能したあと、四肢を全てもぎちぎって、ゆっくりと死んでいくさまを見てやろう!」


 俺はもう半端なく興奮してきているのを感じていた。

 もうこの俺を止められるやつがいるのであれば、現れてほしい気分だ。


「お、あそこに二十代前半くらいのほどよくかわゆい金髪の女の子みっけ。ガチでタイプかもなぁ。もうあいつに決めよ!」


 俺は近寄った。


「おいお姉さん!」


「な、なに!? あなたも危ないわよ、なにやら殺人事件が起きたってみたいだから、早く遠くに避難しないと」


「はは、お姉さんも勘が鈍いなぁ。この僕がその殺人鬼だよ」


 俺はその辺の適当な子供を捕まえてきて、お姉さんの前に連れてきた。

 そして目の前で首の骨を折ってやった。


「ひゃっ」


「ふふふふ。ははははははははは! 最高だ! どうだ、こんなこともできるんだぞう。すごいだろう?」

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