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「やばいな、流石に息継ぎすぎた。息継ぎではしゃぎすぎた。これは一本やられましたわ」


 もう俺はどうにかしていた。

 完全に息継ぎで我を失ってしまってたよぉ。

 気持ちいよ。もう完全にきもちいよ。それはもうやばいよ。これからどうしよう。


「俺はこれからどうしたらいいんだ。とりあえず、海に潜ってみたけど、こんなことしていて一体なんになるんだ。もうきもちよすぎるよ」


 俺はこのまま海で暮らすのも悪くないのかなと一回考えてしまった。

 しかし結果的にはその一回のみだった。

 もう絶対いやだ、こんなの人間の生き方ではない。俺は陸上生物なんだ。陸上でやっぱりくらしたいよ。それが俺ののぞみだ。俺の生き方なんだ。


「うおおおおおおおお!! だとしたらこんなことしてはいられない。なんでこんなことしているんだ。俺は陸上にあがるぞ。そしてなにかを倒すぞ、いい感じに何かを倒して、いい感じになるんだ。それが俺の使命なんだ俺の生きている理由なんだよ!」


 それそれ! 俺はおのれをふるいたたせる。

 もう俺には俺しかいない。もう本当に俺しかいないんだ。

 気持ちくなるんだ。セミのように強くなるんだ。一ヶ月くらいで死んでしまうけれど、俺はそれでも力強く泣き続けたい。それがいい感じにいきるすべなんだ。


「みいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいん! みんみんみんみん! みんみんみんの、みんでございます!」


 すごい、俺の鳴き声はすごい響くぞ! 俺は今海上にいるんだが、それでも星全体に行き渡るんじゃないかというくらいの声量が出ているぞ! 絶対気の所為だけれど、これはもう確実に出てるんじゃないか。そうとしか思えない。というかそう考えることくらいでしか、俺の精神は持ちそうにない。もし俺の声量がそこまでは出ていないということを自覚してしまえば、俺はもうこの星にいられなくなる。それが俺の生きてる使命なのだから。


「きっしぇええな。きっしぇええよ。よし、こうなればもう倒すぞ。トラを倒そう。トラをいい感じに、やりでほいっと倒そう。それかライオンだ、ライオンを枝でひょいっとつついて、いい感じに嫌がらせするんだ。いや、それよりも亀をぶっ殺したほうがいいな。よしそうしよう」


 俺は結局海にとどまり、亀を見つけることにした。

 亀をぶち殺してやるためだ。

 どうして俺がいきなり亀をぶち殺そうと思い立ったかだって?

 そんなの決まってるだろ。ただの気まぐれさ。


「うお! いたああああああああ! かめ、いたあああああああああ!!」


 俺は叫んでみた。

 だが亀はどこにもいなかった。

 そう、これはフェイントだ。今の叫び声で、俺が確実に亀を見つけたと、多くの人は思い込んだはず。

 そこに漬け込む! それこそが俺の策略なのだ!


「ここで、すかさず! 盆踊り!」


 俺は得意の盆踊りを繰り出した。

 俺は今買い中にいるのだが、すごいいい感じの盆踊りを踊りまくる。当然盆踊りがなにかは知らないので、なんかへんてこな踊りになってしまっている、かもしれない。


「大丈夫だ。これでコンボがうながる。そうしたところで、次は割り箸だ。割り箸をきれいに半分におる。これが最強なんだ!」


 俺は勢いそのままに、割り箸をおろうとした。

 しかし肝心の割り箸がどこにも見当たらない。


「くそううううううう!! 俺としたことがまじかよ! なんで割り箸を用意してねええんだよ! 割り箸は普通くれるだろ! スーパーで弁当を買ったら普通は割り箸いるだろ! それを理解しろよ! なんで割り箸をくれないときがあるんだよ! もう俺はぼこぼこにしてやりてぇよ。いろんなスーパーのおばちゃんをぼこぼこにしてやりてぇよ! 割り箸なんで渡さないの? って。なんで渡さねぇんだよ、このばばあがあ! って、すごい顔でどなってやりてぇよ。相手が尻もちをついて。なんかケツだけで歩き始めるくらいに、いい感じに驚かしてやりたい。俺のいかりをぶつけて、ストレス解消してええええんだよ!!」


 はぁ、もう無理だ。もう我慢できない。

 いますぐ誰でもいいから、おばさんをぶっ殺さないと気がすまなくなってきてしまった。

 なんだよ。おばさんやべえええよ。もう完全に亀よりやべえじゃねぇか。亀がやばすぎるのかと思ったけど、もっとやばすぎることで、亀を凌駕していくシステムかぁ。これは関心だな。


「よしぶっころす。それならまずは街にいこうかな。街に行ったあと、おばちゃんを適当にぶっ殺して、そのあとまたここに戻ってこよう。ちょうどそのころにはいい感じにお腹もすいているだろうから、その時になって、いい感じに、亀の煮付けでも食べればすごくいい感じにことが運ぶだろ。マジで、おれしゃま天才だな。おれしゃま! おれしゃま! おれしゃま天才、てんさいおんどおおおおお。てんさーーい、てんさーーーい。これが、俺の、天才、おん、ど!」


 俺は決めポーズを放った。

 すごいいい感じにゆびを天につきあげ、すごくいい感じのポーズをとった。

 これはかんぜんに決まった。

 そうおもった。完全に俺の勝ちだった。



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