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ミカエル☆ゲームー  作者: 憲斗
3/4

俺、煉獄いき?

目が覚めると、黒い空があった。


俺の体の下には赤い花が咲いている。


目を何度も、まばたきさせ、体を起こす。


見渡す限り花。


それが第一印象だ。


「ん?なんだここ。」


俺は視線を、右、左とむける。


誰かがいる。


倒れているようだった。


俺は立ち上がり、その人のところにいく。


「大丈夫ですか?」


そいつは、金色の髪のロングで後ろ髪はピンク。髪は後ろで編んでいて、一つにゆっている。


白い騎士のようなスーツにロングブーツ。


黒いシャツのようなものを中に着ていた。


女だ。花のように美しい。


意識はないようにみえる。



「おい!しっかりしろ」


俺は、習っていた心臓マッサージをしようとする。


胸に手を当て、動作を開始する。


それが効果を得たのだろう。


女が少し瞼をあげた。


「こんにちは!大丈夫「きゃー!!」」


女は絶叫し、突然俺の頬をたたく!


「なんだ、お前!どこの悪魔だ!」


女は、足元のロングブーツから小剣をだし、俺の方へと向ける。


なにか勘違いを受けている。


そう感じた。


「警官です!意識を失っていたようなので、心臓マッサージをしました!それを置いてください。」


俺の言葉に女は、「警官?」と聞き返す。


だがその目は厳しい。


「こんなところに警官なんてこない!どこ所属の悪魔だ!いえ!」



俺が何故悪魔といわれているのかさっぱりだった。


「婦女暴行とかじゃない!本当に、俺も……」


そこで、彼女をみていた時、なにかの映像が流れた。


黒いオートバイ。ばあちゃん。



宙を舞う俺。






はねられた時の記憶だ。



死んだのか俺。


頭痛がした。


「ここは煉獄だぞ。どうせあの悪魔の差金だろう。


一体いくらで、私の屍を持ってくるよういわれた」



「……れんごく?」


「なんだ、お前、すっとぼけるのも大概にしろ。お前たちの主だぞ、私をこんな場所に置いたのは」



「すみません。ここは天国ではないんですか?」


俺はかすかに口をひらく。


「天国?まあ、悪魔からしたら天国なんじゃないか?ここは。」



なんてことだ。煉獄はきいたことある。


地獄だっけな確か。


俺地獄に落ちたのか。


「地獄かよ。よりによって」



「煉獄だ!何回も知らないふりをするな!」


俺はただ、崩れ落ちる



「あなた、誰だ。なにかの地獄の番人か?」


女はムスッとする。


厳しい目つきのまま「番人じゃない。私は囚人だ。何度も嘘をつくな」


「すみません。本当にわからなかったんです。自分が死んだだなんて。」



「死んだ?」


俺が懇願するようにいうと、女の目が見開かれる。


そして剣をしまうと、近くに来て、クンクンと鼻で匂いを嗅ぐ。


「ふむ。確かにまだ死んで数時間みたいだな」


彼女は、自分の顎に手をやりながらつぶやく。


「お前、なんで死んだ?」


「ばあさん、庇って、事故で死にました」


女は真剣な眼差しで話をきいているようにみえた。


「なら、なんでここに来たか。それは……しらなさそうだな。まあ、私も知らないが。相当の悪魔とやりあったのか?」


「悪魔というか犯罪者を捕まえていました。警官だったので。」


「ふむ。」


彼女は考え込むようにうなづくと、


「犯罪者はレオナルドか?」


「え?だれですか?それ?」


「いや、知らないのか。ただの小悪魔討伐してた系か?」


「えっ、小悪魔というか。ただ犯罪を逮捕したりしてただけで。犯罪が多いので。」



彼女は、じっと俺をみつめる。


「ただの警官が落ちるわけないんだが、やっぱり嘘だろお前」


「違います!」




女は何を思ったか、目の前でじっと俺をにらみつける。






「んー????んー!!!」


しばらく睨み顔でみたあと、なにかに気づいたように目を見開く。


「ああー!!!」


と仰天したように声を発する。



「お前、マジかよ!」


そう叫ぶと後ろへと振り返り、「やべえ!超やべえ!」と彼女はあせったようにする。


「はあーこんな形でお会いするとは、マジこの服だけしかもってない、私最低!絶対匂うし、やばすぎ!」


彼女がぶつぶついいながら、服についていた複数の汚れをおとすそぶりをする。


「ラファエルも来ねえし、ウリエル姉さんも来ない!よりによってこの方直接かよ!」


「クソが!」


彼女はそう吐き捨てると


なにかを頭につけた。


そして、さっきの厳しい目はどこへやら


かわいいきゅるんとした目つきをした彼女が



「すみません!我が主人よ!無礼をお許しください」


と猫撫で声をだしながら、その猫耳をつけながらいうのであった。

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