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【一部完】世界を救っているのに自分は気づかない話  作者: おむすびさん
一章【孤高の魔術師編~ただのボッチ~】
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 どうしよう…この状況…


 今の状況を日記形式で思い出してみよう。



 1日目、気配を隠しながら森の中に入った。


 ※ゴブリンを捜索したが、見つけられなかった。今後必要になるかもしれないので、薬草やキノコを多めに採集した。それとローブの性能の高さに驚いた。


 冷房機能と湿度調節機能が付いている事に気がついた。


 この国は、地球でいうと熱帯の位置にあるのか、暑いしじめじめしているが、暑そうな格好なのに全然暑くないし、じめじめしないし快適で汗をかかない。


 2日目、※以下同文


 ローブの端を木に引っかけてしまったが破れなかった。

 もしかしたら防刃なのかもしれない。

 夜、自分の刀で試すか迷ったがやめた。


 3日目、ゴブリン達を見つけたので、後を追ったが集落に帰らずに、全部で33匹しかいない前衛基地?に着いた。

 夜になるまで見張っていたが、出てこなかったので見張りを殺した後、支給品にあった眠り茸を燃やし、基地に投げ込んだ。


 煙が治まった後、しばらく待ってから、奥のゴブリンから順番に暗殺して全滅させた。


 奥にいたゴブリンは起きていて、杖を向けて下級氷魔法を使ってきたが、余裕で避けて魔石めがけて刀を差し込んだ。

 差し込むと魔石が割れた感覚があった。


 魔石は割れると価値が無くなるが、魔法を使うゴブリンは初見だったので仕方ない。

 部屋に腰掛けと一丁前にローブがかけてあった。


 その他のゴブリンはしっかり寝ていたので、一匹一匹丁寧に殺して全滅させた後、解体と武器の回収をしてそこを燃やした。


 その場から少し離れたところに隠れて、朝になるまで待ったが、新たなゴブリンは現れなかった。


 待っている際、火の着いたローブが飛んできた。


 ローブ回収するの忘れてた!それにこの辺に薬草の群生地があるから、燃えたら収入源が1つなくなる。

 少し焦り、もったいなかったが刀で細切れにして消火した。


 4日目、※以下同文


 森の奥の方に洞窟があって、そこは少し冷えるのだが、暖房機能もあるのか冷えを感じなかった。


 その洞窟はいかにもなにかありそうな場所で、期待したがなにもなくて、まさにガッカリ洞窟だった。


 その洞窟にゴブリンはいなかったが、意味がわからない事を言う人がいた。


 「俺は勇者の代わりに世界を救う男だ」や他にもなにか言っていたが、最初のフレーズが強すぎてあまり覚えていない。


 今の危機を救ってもらえるかもしれないと思い、「世界を救えるのなら助けてください。バル…」と二の句を言う前に「お前はなんで正常なんだ?さては魔族だな」と訳わからない事を言って、攻撃してきたので殺してしまった。


 正当防衛だから良いだろう。

 俺に倒されるくらいの強さで、世界救えたらとっくに救われてるわ。とんだ災難だった。

 でも次元カバン持っていたのはラッキーだった。中の物はもう取り出せないと思うが…


 魔物に悪用されない為に、装備品も剥ぎ取って()の次元カバンに入れておいた。自称世界を救う男の装備品は良さげだったので、金策に困ったら売ろう。


 以前の盗賊から頂いた指輪を装備していた。流行っているのか?

 盗賊の指輪は装備して、一週間かからずにいつの間にか無くなった不良品だった。外した覚えはないのだが…


 ついでに、昨日のゴブリンの分もこちらに入れておこう。

 遺体は…と迷ったが自分のに入れた。


 5日目の昼、※以下同文


 どうしよう…この状況… ※冒頭に戻る


 副マスに言われた捜索範囲、もっといえば捜索範囲を広げて捜索したが、一昨日以外ゴブリンの軍団はおろかゴブリンすら見つけられなかった。


 昨日で捜索範囲は終わっていたが、このままではなんか帰る事が出来ないので、行けるところまで行ってみたがゴブリンを見つけれなかった。


 ゴブリンってもっといる魔物じゃないの?なんかローブの性能ばかり目立っているような…


 しょうがない。奥の手を使うか。今日中に動けばまだ間に合うはずだ。あまり使いたくなかったが…背に腹は変えられない。


 奥の手を使う為にオークを探し、2体のオークを発見した。

 オークと会うのが嫌だったが仕方ない。


 オーク達に向かって、下級雷魔法のヴォルトを2回使った。

 オーク達の動きが3秒程止まった後、襲いかかってきたので逃げ出した。

 異常事態だからか、いつもは体が震えるのに今日は震えなかった。

 ちなみにローブの凄さはこれだ。前は1秒くらいしか止まらなかった。


 日が暮れる頃まで逃げ出すと目的の場所に到着した。


「ヴォルさんっ!貢ぎ物ですっ!」

 大声を出すとデカイ狼が現れ、オーク達を瞬殺して食べ始めた。


 いつもは逃げる途中に追いつかれそうになって、ヴォルトを何度も使って足止めしたり、木ノ上に登って休憩したりするが、今日はどちらも使わなかったし、予想よりだいぶ早く着いた。


 日々の訓練の成果が出て嬉しかった。


 ただ単に体が震えなかったからかもしれないが…


『久しぶりではないか。以前はもっと頻繁に来ていたのにどうしたんだ?』

「いやぁ、こっちまで来る依頼がなくて、来るタイミングがなかったし、それにやりたい事が出来て来る暇がなかった」

『そうか…オークを持って来たって事は何か頼みがあるのだろう?』



 奥の手とは、あの時のデカイ狼のヴォルさんだ。

 ヴォルさんとはバルザ街に来てから3日程で再会した。

 最初の採集依頼で、なかなか目的の物が見つからなくて、さ迷っていたらヴォルさんの縄張り近くまで来ていたらしく再会した。


 その時、ヴォルさんに殺されそうになった。

 俺のせいで刀が刺さり、刀が抜けないので俺にブチギレていた。攻撃を避けながら抜いてあげたら許してくれた。


 ブチギレ状態で攻撃が大振りだったので、なんとか避ける事が出来た。

 攻撃自体は見えなくて、予備動作で予測して避けていたので危なかった。


 今はなんとか見える。見えるだけだ。今はまだ避ける事は難しいだろう…


 刀を抜いた後、ヴォルさんが願いを聞いてやると言われたので、採集物のある場所を教えてもらった。

 それがなぜか気に入れられて、貢ぎ物(オーク)を持ってきてくれたら頼みを聞いてくれる。


 シュリさんの件で妙に自信があったのは、これがあったからなのだが…


 採集依頼を初めて、半年くらいヴォルさんに採集物の場所を教えてくれて助かった。

 ギルドにある植物図鑑で調べて、こういう所に生えてあります。と書いてあるが、こういう所はどの辺にあるのかが分からなかったし、こういう所に行ってもあるとは限らない…


 だがヴォルさんのこの辺りの情報はハズレた事が今のところない。ヴォルさんがいなかったら、きっと冒険者を廃業していただろう。


 採集依頼を舐めていた昔の俺を殴ってやりたい。


 俺が採集する事が難しい採集物は、ヴォルさんがいくつか採って来てくれた。毎回断ったのだが採って来てくれた。

 だからヴォルさんに採って来てもらった依頼は、いくら高額でも受けてない。


 半年過ぎた頃には採集物の場所を大体把握できたので、来る必要はなかったのだが、少し寂しい時に話を聞いてもらった。

 話をするくらいなら貢ぎ物はいらないと言われたので、寂しい時や近くに来た時は話をしたり遊んだりしている。


 なんか友達みたいな狼だ。

 ちなみにヴォルさんはフェンリルじゃない。ヴァナルガンドという種族だ。※主人公は知りませんが同じです。


 ヴォルさんなのにヴァナルガンドって、ヴァナさんじゃないのかよ!と種族を聞いた時、ツッコミをいれたがスベった。

 どうやら俺に笑いのセンスはない事を実感した。消したい思い出だ。


 閑話休題。



「そうなんだ。この辺にゴブリンキングかゴブリンの上位種っているかわかる?」

『うん?少し前にならいたが、今はいないと思うが…なにかあったのか?』


 事情を話すと、なにか思いあたる節があるみたいだが『ゴブリンの上位種はここから街の辺りにはいない』とだけ言った。


 しつこく聞けば教えてくれると思う。

 何度かヴォルさんがこういう時に聞いた事があるが、聞いた後は俺にできる事はない。という嫌な現実と、本当に嫌な現実を知るだけだったので聞かない。

 例えば魔物の勢力が高まっているから、あと五年くらいでどこかの国が亡くなるかも…とか教えてもらってもどうすることもできない…


 俺の依頼はゴブリン軍団の偵察だ。それ以上でもそれ以下でもない。

 自分だけの判断では心もとなかったが、ヴォルさんのお墨付きだ。ゴブリン軍団はいないと報告しよう。


 ヴォルさんにお礼を言って帰ろうとしたが、『泊まっていけ』とヴォルさんに言われたのでお言葉に甘えた。

 今日は安心して眠れる。寝るまでヴォルさんとお話をした。


 5日間あまり寝てなかったので昼に起きた。朝食、いや昼食を食べて、少し体が重かったので高級ポーションを飲んだ。興味本位だったが後悔した。高級なだけあってかクソ不味かった。


 体と心は重くなったが、とりあえず柔軟と素振りをした。

 ヴォルさんは俺の刀が苦手らしく、他の剣は抜き身でもいいが、俺の刀はダメらしい。


 なので今回は、ゴブリンが持っていた剣のなかで重さや長さが近い剣でやった。

 ヴォルさんはいなかったが、いつ帰ってきてもいいようにそうした。気が利く男なのだ。


 高級ポーションが効いたのか素振りをしていくと、なんとなくだが良くなった。


 体が重くなるなんて久しぶりだ。やっぱり力が入ってたのか…?


 素振りが終わるとヴォルさんが帰ってきた。狩りに行っていたのだろう。口の周りが赤くなっていた。


『よく寝ていたな』

「5日間あまり寝てなかったから…」

『まぁそれなら仕方ないのか…?それでもう帰るのか?』

「うん。仕事中だからもう帰るよ。ありがとうヴォルさん。近いうちに来られたらまた来るよ。じゃあね」

『少し待て。これをやる!これで新しい刀でも作れば私も安心だ。それにオークをもらった借りもあるからな』


 ヴォルさんの牙を渡してくれた。

 遠慮したが根負けしてしまった。こうなったヴォルさんに勝てた事がない。お詫びとして高級ポーションを渡しておいた。


 強いヴォルさんには必要ないかもしれないが…


 街に向かって走りだした。ここからだと今日中には無理だが、明日には到着するだろう。


 それから二日間、何事もなく…なんか凄い勢いでどこかに突っ込んでいる気配がしたので少し遠回りしたが…何事もなく夕方にバルザ街が見えてきた。


 門にたどり着いたら、騎士さんに大丈夫だったか?と心配されて、門内部に副マスがいるという事だったので、そこの場所まで案内された。


 お読み頂きありがとうございます。


 今日中に別視点をもう一話、出来れば二話投稿出来ればと思います。

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