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【一部完】世界を救っているのに自分は気づかない話  作者: おむすびさん
二章【ダンジョンの町でハーレムパーティーと呼ばれて~本当に呼ばれてるだけ~】
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ツバキを購入してから約五ヶ月がたち、俺達は主に中層で活動している。

 中層の魔物も俺達三人なら問題なかった。


 ツバキはすくに倒せてしまう低層の魔物より、多くの切り合いができる中層の魔物の方が楽しいみたいだ。

 もちろん俺も。


 エルザはどうなんだろう?

 まぁ俺達程楽しんではないが、魔法が上手く決まった時は嬉しそうにしていた。


 落とし穴は結局試さなかった。

 使わなくても問題ないことに気づいた。

 ツバキは楽しみにしていたので残念そうだったが、ツバキが俺達を抱えて落ちるかと聞くと、聞こえなかったことにしていた。


 エルザがやらなくて良かったんですか?みたいなことを言うと、ツバキはそんな頭弱いことはしないと、こそこそ話していた。

 納得してくれて良かったが少し傷ついた。


 ちなみにエリアボスみたいな強い気配は避け、一つか多くても二つの気配を探して、気配察知が上手くいかないこともあり、逃げることもあったが、中層の魔物を討伐してお金稼ぎもしていた。


 やはり中層の魔物とあってか弱い訳もなく、三人で五分以内…

 ちょうどバフが切れるまでに討伐できるようにしている。

 十分以内で倒さないと、別の魔物が俺達の方へ向かってくるので大変なことになる。


 現在は魔物の種類によるが、D級一体なら一分以内、D級二体なら四分前後で倒せている。

 C級は一体が限界で五分以内で討伐出来ないこともあるが、討伐することはできる。


 二体を三分以内で基本討伐できるようになれば、三体にも挑戦してみようと考えている。


 エリアボスは基本単体だが、最低でもあと一人、出来れば三人の戦力がないと厳しい。

 そのなかに中級攻撃魔法を自在に使える魔術師が必要なので避けていた。


 中級攻撃魔法を使える人は結構いるが、自在にの条件がつくと難しい。

 魔法に関する知識が多く、魔力量が大きく、攻撃魔法の適正が高い人だ。


 早く言えば上級攻撃魔法を使える人達だとも言える。

 それに加え移動しながら詠唱出来る技術も必要だ。


 攻撃魔術師がいない割に俺達は進んでいると思う。



 ダンジョンは問題ないが小さな問題として、最近ギルドに行くとB級のランクアップ試験か、ランクアップ依頼を薦められるが断っている。


 本当のことをいうと、ランクアップ依頼の依頼物は持っているがしない。

 ただランクアップ依頼とあってか、報酬が良いのに変えられないのは少し残念だが、まぁそれくらいだ。


 問題なのは私生活の方だ。

 エルザとツバキはなぜか仲が微妙だ。

 ツバキは相変わらずエルザをおちょくっているし、そんなツバキをエルザは苦手意識を持っているのか避けている。


 このままではいけないと思い、お互いのことを注意や仲裁をしてみると、そんな時はなぜか結束して俺が悪者になり、理由もよくわからないが、謝ってみたがその時は火に油を注いでしまったこともある。


 怒っている女性にとりあえず謝るのも万能ではないらしい。


 二人とも私生活において自分の意見をあまり言わないので、どうしてほしいのか分からない。

 聞いてみたことがあったが、二人とも俺に少し不満があるらしい。


 家事が大変なんだと思い、家事をしてくれる人を購入するかと聞いたが、二人ともそれはいらない。それよりも戦力増強だ。と仲良く言うし、本当にどうすればいいのか分からない状態だ。


 半年もたてば、エルザやツバキも、俺やお互いに対して遠慮がなくなってきている。

 それを望んだはずなのに、昔のエルザを懐かしく感じる俺がいる…


 エルザは相変わらず俺に対して、様付けや敬語を使っているが普通に怒られるより、敬語で怒られている方がなんか辛いし怖い。

 義母を思い出すこともあるし…


 いつか俺の昔の話を話さなくてはと思っていたが、別に話さなくてもいいか。と思っている。

 どんな時に話せばいいか分からないし、話したところでなにも変わらない。


 過去にあったトラウマ等を話す人は、どういう心境で話しているのか…

 同情してほしいのか不幸自慢をしたいだけの様に感じる俺は、どこか歪んでいるのだろう。


 それに二人が言う戦力増強だって、俺も出来るものなら戦力増強したいが、したくても出来ない。


 二人のお陰で人を信用できない問題は、以前よりも改善しているように思える。

 本当に出来るものならしたい。

 だがそんな人材が都合よく転がっている訳がない。


 新たな仲間を探すより、俺が魔術師の役割を果たす方が早いのかもしれない。


 ツバキにも模擬戦で負けることが増えてきた。しかも同じ条件でだ。まだ俺が勝ててはいるが、いつか逆転される日も近いかもしれない。


 ツバキも頼りになるしお金も十分貯まっているので、学園で学ぶしかないのかもと思っている。


 だが卒業まで二人と離れることになるし、卒業して俺を仲間として迎えてくれるか分からないので迷っている。


 ダンジョンにいるときは、俺達の仲が微妙になることは少なくなるので、あまりダンジョンから出たくないし、一人でもダンジョンの中にいたい。

 たがそれをするとダメ過ぎることはわかりきっているので、実行には移してはいない。


 そんな日頃のストレスを発散するかの様に、ダンジョンの魔物を討伐している。

 本来魔物は脅威な存在で、討伐すると安くない報酬まで受けとれる魔物だ。本来の目的はその報酬だったが、ストレスの捌け口にさせてもらっている。

 今はこちらが主目的になりつつある。


 普通、ダンジョンのストレスを家で発散するものだと思うが、俺は逆になっている気がする。

 俺は人や冒険者としてダメなんだろう。

 だがストレス発散は俺に限らず二人も少なからずあると思う。


 多少のストレスはあるといっても二人のことは大事だし離れたくはない。ただ…ってやめよう。



 楽しくダンジョン()攻略したので、半年でしかも三人だけで十八階層まで来ている。

 あと二階層で深層にも到達する。


 少しだけ不安だが三人で深層の魔物と戦うのは楽しみだ。


 それに深層の魔物を討伐出来ると、オークに対する苦手意識も少なくなるだろう。


 こんな感じでダンジョンに行っていたのが悪かったのか、バチが当たった。

 エリアボスにエンカウントしてしまった。


 中層の魔物との戦闘中に大きな気配が俺達を狙っているのか、高速で近づいてきてしまった。


「ヤバイぞ!早く討伐するんだ」

「なにを焦ってるん?あと少しで討伐できるやん?」

「こいつじゃないっ!大きな気配が高速でこっちに向かってきてる。多分エリアボスだと思う」


 二人とも状況を理解したのか、早く討伐して、エリアボスから逃げようとしたが焦れば焦るほど、三人とも小さなミスをしてしまっていた。


 少し無理に攻撃したり、下級魔法を打つタイミングがコンマ3秒早かったりと、普段なら気にならないほどの小さなミスだ。


 強さや連携を高めるために、討伐後に反省会している。

 反省会といってもお願いやアドバイス、意思確認をするためのものだ。


 その程度のミスだが、今の状況では俺自身も含めて小さなミスをして、それに対して少しイラついてしまうが、顔に出さないように気をつけた。


 中層の魔物からも逃げることも難しく、逃げても状況は良くならない。

 エリアボスが来る前に中層の魔物をなんとか倒したが、エリアボスのダークトロールと戦闘になった。


 なんでトロールがこんなに移動速度が速いんだ!とツッコミたかったが、ツッコんだところで状況は変わらない。


 トロールの攻撃は直線的だが速く、デカイ図体の割に機敏だった。

 俺とツバキはトロールの攻撃を避けたり受け流しをして、攻撃して傷をつけることが出来ているがトロールの再生能力が高過ぎて、一秒もかからず再生される。


 もっと深い傷をつければ別だろうが、トロールの猛攻を捌きながら深い傷をつけることが出来ない。

 それに下級魔法で攻撃しても効果がない。


 やはり中級攻撃魔法がないと決定打がなく厳しい。

 剣聖の情報だと中級攻撃魔法なら怯むらしい。


 ダークトロール討伐のセオリーは①中級魔法までの時間を稼ぐ。

 ②中級攻撃魔法を当てる。

 ③魔術師以外が全員で全力攻撃。魔術師は再度中級魔法の詠唱を始める。

 ①~③の繰り返しで、①が出来るうえに②③に一定の攻撃力があるなら勝てるらしい。


 エルザにトロールの攻撃は厳しいと思うので、俺とツバキはなんとかエルザに通さないようにして、エルザには下級魔法をつかわせず、バフと回復魔法だけを頼んだ。


 バフが切れるとトロールの攻撃を捌ききれないし、受け流した際のダメージをそのまましていたら戦闘に影響を及ぼすので、回復魔法もなければ無理だ。

 エルザが倒れられたら俺達は全滅するだろう。


 どれくらい戦闘を始めただろうか…長い時間が戦っていると体感しているが、実際は三十分もたっていないのかもしれない。


 トロールは遊んでいるのか終始笑っていた。強者の余裕なのかかもしれない。


 確かにこのままだと俺達が死ぬ可能性が高いのかもしれないが、あくまでこのままだとだ。


 必ず余裕を見せたことを後悔させてやる。

 最後までお読みいただきありがとうございます。

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