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【一部完】世界を救っているのに自分は気づかない話  作者: おむすびさん
二章【ダンジョンの町でハーレムパーティーと呼ばれて~本当に呼ばれてるだけ~】
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 記念すべき最初の魔物はマッドゴーレム三体だった。

 マッドゴーレムはE級の魔物だ。


 三体が最小の気配だったので仕方ないが、出来れば一体が良かった。

 しかしマッドゴーレムの移動速度は遅いので、最悪逃げられるので悪くない相手だ。


 初手は効かないだろうと思いながらも、突っ込みながらヴォルトをした。

 情報通りなら効かないが、なにかの間違いで効くかもしれないし、秘められた俺の力が目覚めるかもしれない。


 ヴォルトはしっかり当たったが、当然ながら効いた様子はなかった。


 まぁダメ元だったし、そんな都合いいことは起きないかと思いながら、そのまま突っ込んだ。


 刀で攻撃するも、そちらもあまり効いた様子はないがそれでも刀で戦っていた。

 移動速度は遅いくせに、攻撃速度はなかなかだった。


 一対三だし、俺は一体に集中して、二体は牽制程度だったので、二体からの攻撃を避けきれず(直撃なないが)、多少のダメージは受けるがなんとか凌いでいた。


 やはり数は力だ。


 そうこうしているうちに、エルザも追いついて見守っていた。

 出来ればエルザが着くまでに、討伐を終わらせたかった。


 一人で戦う→エルザが追い付く→討伐終わってる→俺凄いみたいなことを妄想していたが、そんな甘くはないみたいだ。


 戦いを始めて体感五分くらいで、なんとか一体を討伐できた。


 やはりマッドゴーレムに刀だけでは無理があるか…

 残り二体は、自分の力だけでの討伐を諦めてエルザに合図をした。

 今思うとバフもらっている時点で自分だけの力ではなかったか…


 エルザが風の下級魔法をすると、一撃で効果があったようで、魔石か核かわからないが弱点が剥き出しになり、そこを刀で斬るとマッドゴーレムをすぐに討伐できた。


 魔物討伐のセオリーは、弱点の魔法を当てた後に隙が出来るので、その後に近接、遠距離、魔法なんでもいいので、攻撃するのが一番簡単らしい。


 マッドゴーレムの弱点は風と分かっていたが、一度自分の剣術でどこまでやれるかを試してみたかったので、合図があるまではエルザに攻撃を控えてもらった。


 残り一体も同じようにするとすぐに討伐できた。

 ドロップアイテムは泥だ。

 ただの泥ではない。


 魔力を含んでいるので、装備品の素材や美容効果がある泥だ。

 ただこの泥は時間経過で効果も薄くなるので、専用の容器を購入してそれに入れないといけない。


 専用の容器はそこまで頑丈ではないので壊れやすく、せっかく持ってきても、泥を入れる前に壊れていたり、入れた後に壊れてバックが汚れたりするためまぁまぁの値段で売れる。


 俺達にはデメリットがないので次元カバン様々だ。


 ドロップアイテムを回収している間に回復魔法をかけてもらった。

 少ない気配を探して、知っている魔物だけを討伐していった。


 この階層ではエルザのお陰で簡単に討伐をしていった。


 試しにバフなしでも戦闘してみたが、バフ有りと比べると時間は掛かるし、ダメージがあるが討伐はできた。

 しかし、エルザがいるのでバフの恩恵をなくす意味がないし、どんどん使っていこうと思うほどキツかった。


 それにバフもそうだが回復魔法があるのが大きい。

 少々無理をしても、エルザが回復してくれるという安心感があるので、その思いきりのよさが良い方へ循環した。


 仲間の大切や大事さを再認識した。


 自分だけで討伐できる魔物が一匹いた。

 少しでかい蝙蝠のレッドバッドだ。

 そいつは人と同じで全魔法が弱点だが移動速度が速い。


 エルザも挑戦していたが当てれなかった。

 俺はそこまで苦労せずに当てれた。

 弱点の魔法さえ当たれば、墜落するので止めを刺すだけだ。


 これも含めてエルザがいろいろと褒めてくれた。

 エルザに頼りっぱなしだったので、主人の貫禄を見せれて良かった。


 結局何種類かのE級魔物を討伐でき帰ってきた。


 ダンジョンは死体は残らずにドロップ品を落とすので楽だ。

 解体をしなくていいのでその分魔物を討伐できる。


 ダンジョンが大好きになった。


 ウキウキで帰っていると、ダンジョンの帰りもエルザが、あまり上手くいかなかった雰囲気を出した方がいいと言われたのでそうした。


 帰り道、冒険者から嘲笑や内緒話を受けたが、嘲笑や悪口を逆に嘲笑していたので、なんとも思わなかった。


 ダンジョンを出ると辺りは暗かったので、少し無理をさせ過ぎたかと心配して、助っ人を頼むかと聞いたら、今回はいらないらしい。

 見た目も大丈夫そうだった。


 今回はギルドにドロップ品を提出せずに時期を見て、量を調整しながら渡す方が儲かるらしい。

 次元カバンを持つ者だけが行える方法だ。


 確かに結果的にその方が利益になるのは分かるが、面倒臭い事をいうとまたやんわり諭さられた。


 それで、今日だけで複数回も注意されて少し拗ねてしまい、「この先もずっとエルザがやってよ」と文句を言った後にしまったと後悔した。


 しかしエルザは、なぜか嬉しそうに了承したので良かった…のか?


 俺だったらずっと面倒臭い事をさせられるなら怒るが…


 無理はしてないだろうかと心配したが、大金の分は働きたいらしい。

 俺が言ったことを気にしているのかもしれないので、気にする必要はないし、こんなことをしなくても返してくれていると言ったが、是が非でもやりたいらしい。


 短期間しか付き合っていないが、エルザは無理をする傾向があるので注意深く見ていかないといけない。


 エルザと一緒に家に帰って、家事を頼んで俺はギルドへ出向いた。

 ギルドの資料室でダンジョンや魔物の情報を確認した。



 次の日、朝起きるとエルザは起きて朝食の準備をしていたが、やはり無理をしていたのか目の下に隈が出来ていた。


 今日エルザは休みにしてソロで向かう事にした。

 こんな時にダンジョンは危ないし等のいろんな理由があったが、とにかく休んでもらいたかった。


 その事を朝食の時に話した。

 反対されたが、朝食後エルザを抱えベッドに寝せた。


 体調を整えていないのが悪いと言うと渋々従った。

 その代わり無理はしないようにと念を押された。


 エルザが眠るのを待っている間、寝不足の原因は俺なのかもしれない。


 寝相が悪くて眠れないならやはりエルザのベッドを買うか相談すると、一人で潜ると言った時より大反対だった。


 反対する理由はよくわからなかったが、どうやら俺の寝相は良過ぎる事だけはわかった。


 しばらくすると寝息が聞こえてきたので部屋を出た。


 家を出てダンジョンへ向かった。

 約束した通り昨日より慎重に行動した。


 慎重に行動したのもあるがエルザがいなかったため、同じくらいの時間で十分の一程しか成果がなかった。

 それに一人での攻略は楽しくなかったしかなり大変だった。


 冒険者ギルドへ行き、昨日討伐して得たドロップ品の依頼や、昨日調べた魔物で、討伐できそうな魔物のドロップ品の依頼がないかを確認して、とりあえずメモだけして家に帰った。


 

 家に帰ると庭にエルザがいた。

 魔法の訓練をしていたのか、なにやら集中していたので声をかけずにしばらくそれを見ていた。


「っ!…か、カイ様。帰ってきたのなら声をかけてください」

「すまない。なにか集中していたから声をかけなかったんだ。それでなにをしていたんだ?魔法の訓練かと思ったんだが」

「えっ?えっと…はい。魔力の循環と考えごとをしていました」


 エルザの顔がなぜか赤くなっていた。


「やはりそうか。それで参考にと思ってな。俺も魔術師だからさ。それで体調はどうだ?」

「体調は良くなりました。魔法の訓練をこれから一緒にやりますか?」


 確かに顔色は良さそうだ。


「それは良かった。せっかくの誘いだがやめておくよ」


「残念です…一緒にやりたかったのですが…」


 一緒にやろうと言いたくなったが…


「…すまない。それよりギルドで依頼書を写してきた。あとでいいからどれを売るか決めてもらっていいか?」


 丸投げしたがそれはエルザが望んだことだ。

 もちろん面倒臭くなったらやめてもらっても構わない。


「…えっ。本当ですか?…ありがとうございます。すみません。もうしばらくしたら、ギルドに行こうとは思っていたのですか…」


 申し訳なさそうな顔をしていた。

 俺を使いっパシリみたいにしたことを気にしているのかもしれない。

 だがそんな些細なことよりも…


「一人で行こうとしてたのか?それは危ないから止めてくれ。一人で外出するな。大丈夫だとは思うが心配だ。分かったか?」


 命令をしてしまった。

 束縛するみたいで嫌だったのだが…


 でも家の周りは治安が良いが、ギルド辺りは良いとは全く思わないので、エルザが一人で出歩くのはやめてほしい。

 エルザになにかあったら俺はやった奴を…


「はい。ありがとうございます。カイ様にお手数をおかけしますが、僕がダンジョンに行けないときはお願いします」


「体調が悪くなることくらいあるさ。気にするな」


「はい。ありがとうございます」


 了承の返事をしていたが、エルザの性格なら気にするだろう。

 従者がいればエルザの時間や行動に余裕が出来る。


 やはり従者を早めに買うべきだな。

 防犯を考えるなら出来れば男性の方がいいが、エルザとの相性もあるし女性が良いなら女性でもいい。

 女性でも一人と二人とでは防犯的にも家事でもだいぶ違うと思う。


 だがエルザはきっと遠慮するしどうするか…


 まぁエルザが言う通り先立つものがないので、その事は一旦棚上げして、お金稼ぎに励むことにした。

 最後までお読みいただきありがとうございます。

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