僕はもう...
淡々とした短編を
僕はもう俯かない。
そう決めたんだ。
とある夏の茹だるような日差しの強い日だった。
僕は、日がな一日窓の外を眺めてはサウナの中に居るような熱風が窓の外に吊るしてある風鈴を揺らす様が滑稽だな…
などと思いながらチリンッなんて口ずさんでいた。
「馬鹿馬鹿しい」
自分で自分を卑下し、また窓の外を眺める。
この暑い中、スーツを来て忙しなく歩きながら電話をしているサラリーマン達を見下ろしながら
今日もまたベッドの上で何も無い1日が過ぎていくのだろう。
こうしてベッドの上で1日寝ていると色々考えない訳でもない。
ただ、僕はテレビや漫画に出てくるヒーローや○○物語の様な心躍る様な毎日が急にやって来る事も無いというのも理解はしている。
そう、僕はただ1日無為な時間を浪費しているだけの人間だと言う事を重々に理解しているのだ。
僕はテレビや何かで見るニュースなどで世間の人達がアレやコレやと言っているのを横目に、
何処か自分とは全く関係の無い世界の人達が四角い板の中で騒いでいる 程度の感覚でしかないのだ。
僕は世の中に取り残されている。
そう有り体な思いを感じながら。