異文化だ…(前)
2話【異文化だ…(前)】
薄れゆいだ意識が戻りかけた。
(…背中が気持ち悪いなぁ。背中だけじゃ無い、全身何か得体の知れない物に覆われている!!)
彼はベットに居た。
目を開けた彼を見て、金色の長髪の少女は言った。
「やっと気がつかれた❤️」
金色の髪と言うのは馴染みが無い忍風は一瞬、己が魑魅魍魎の類に捕らえられたのかと思ったが…彼女の表情や声色を観るに敵では無い事を認識する。
「これは貴方の装備ですよ…ね?」忍風は腰の物が無い事に気付きそれを手に取り何時もの所にしまった。
ふと、辺りを見回すと彼女の他に年老いつつも背筋のはっきりとした老人1人と3人の女性が立っていた。
彼女を含め全員が馴染みの無い格好をしている。「ここは長崎か?」ふと尋ねた。
「長崎というのは貴方が住んでる家ですか?」彼女は目を輝かせて聞いてくる。
何故だろう?どうも話が合わない…恐らく、根本的な物が違うのだろう..。その根本的な違いとは何か?彼は深く考え込む。
しばらくの沈黙の中、老人が口を開く!!
「どうです?服もかなり汚れてますし、風呂でも入りますか?」
自分には、その様な事をしてる時間はないと解っていたが…何故かこの老人に逆らう事が出来なかった(><)
[解説]異世界の風呂は彼の時代のモノとは大分違ったが、現在の日本とはあまり変わらない物であった。
この世界の風呂は彼にとって未知なる体験であった!!老人が共に入ってくれたのは幸いであった。
信「脱衣カゴが見当たらないが、これに入れて良いのか?」老「それはゴミ箱です!!脱いだ服はこちらです!!!」
ガチャりとロッカーを開けた
信「成る程!!この小さな部屋に入れるのだな!!あれ?石鹸はどこだ?どれで体を洗うんだろう…」
老「石鹸…?体洗うのでしたら浴室の中にあります。右の扉が浴室で、左は御手洗です」
信「手洗い?手洗いなら風呂場でも出来るだろ?それよりも、ハバカリはどこだ?ようを足したくなった…」
老「……ハバカリ?あぁ、用を足すのでしたら左の扉です。こっちは立ってやる用、こっちは座ってやります」
信「あぁ…成る程!ありがとな^^」
信「おい!風呂場に桶が無いぞ!!水無しでどうやって体洗うんだ?」
老「体を洗うのでしたら、こちら(シャワー)をお使い下さい」信「うわ!!蛇の化物!!蛇の化物でどうやって洗うんだよ!!」
信「うわ!!お湯が出た!!これは妖術か?」老「…まぁ、深く考えないで下さい。人体に悪い影響はありませんから」
信「その言葉が不安なんだよなww」
…