プロローグ……説明?
2880年。人々は進化し、様々な種族に分かれた。
全ての種族に共通するのは、背中に輝く翼。
2000年初期の人類よりも、妖精という空想上の生物に近づいた容姿を持ち、多くの人々の夢であった飛行を実現した。
悪害に対しての抗体も強化された。
進化の真相は明らかになってはいないが、何者かによる、DNAの操作ではないだろうかとも噂されている。
生活も、天上エリア、地上エリア、海中エリア、地上エリア、地中エリアに分類。それぞれの種族に拠点が提供された。
天神……God
海妖……Siren
土賊……Soil thief
地無翼……Wingless
堕神……God falling
の、五つの種族が存在する。
変異、進化により、新たに種族が増えることも想定されている。
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これが、2880年現在の人類だ。
ゲームみたいだな。と、俺は思うのだが、気にする理由もこれと言って無い。
何不自由なく過ごしている訳だし、幸せかと言われれば、答えは幸せだということになる。
歴史の本で見た、携帯電話?スマホ?とか言う機械は存在せず、ゲームとかは全て視界に映し出されているスクリーンで行う。
電話に関しては、音声テレパシーという便利な能力が存在するので必要ない。
移動は、飛行でまかなえるので、心配ない。
資源エネルギーは、使用せずに生活できるので、地球を汚さず。自然も壊さず。
天上エリアの天辺から眺める地球は、緑と青のバランスがいい感じ。
本来の姿を取り戻しつつあると言っても、嘘ではないと思う。
ただ一つ。世界に課されたペナルティー。
貧血や、病で死ぬことはない。
斬られても、時間が経てば治るし、たとえ不慮の事故で死んでしまったとしても、24時間経てば復活する。
だけど、一つだけ、全種族共通の弱点がある。
心臓だ。
心臓を破壊されれば、世界から消滅する。
これは、遠い昔から変わらないことだと聞いた。
でもこれは人として最低限のルールなので、基本的には行われない。
法律も何もないサバイバルの世界なので、絶対と言えることは何もないんだけどね。
この辺りで、種族を詳しく説明しようと思う。
天神はその名の通り。
神のような神聖な存在で、天上エリアから出てくることは殆どない。種族的には大人数で、独自の文化を築いているようだ。
天使のような純白の翼を持っている、羨ましい種族だね。
海妖は、海中でひっそりと暮らす種族。はっきり言うと、人魚。
独特のアクセサリーなどを多く生産している。
外海の種族にはファンが多く、一番お金持ちの一族ではないだろうか。
翼は、基本的に隠しているため、明らかになっていない(はず)。
土賊。世界で一番嫌われている種族だ。かなりの悪事を働いている。
翼は、土で岩を固めたようなゴツゴツとした茶色いもの。
地無翼。これは、一番勢力の大きな種族ではないだろうか。
翼を使わずに、地に足着けて生きる人々だ。
商業、人口、共にトップで、拠点にするには申し分ない場所だと思う。
翼は、様々なものが混在している。
堕神。
これは、決して堕ちた天神とかではないので注意!
俺が知る中では、一番社交的で、正義感と責任感が強い種族だと思う。
イケメンが多く、戦闘に特化している。
光を通さない、漆黒の布のような翼を持っている。
説明はこのぐらいにしよう。
長い話を聞いてくれてありがとう。
これは、様々な種族が共存する世界のお話。