『鋼鉄の鳥たちの記憶――』
ではっ!始まり始まりっ。
――澄み渡る天空を流れるあの雲のように世界を見渡せたら。
そんな幼少の頃に描いた夢は儚く砕け散る。
遥か彼方に霞む眼下の景色を見下ろす中。キラリと無数の閃光が翼を掠める。
深い蒼が広がる空を切り裂き。静寂な世界を轟音に変え、複数の餓えた鳥達が入り乱れ美しくも残酷な死のダンスを奏でる。
1961年。フォークランド上空は地獄――生き残っても次の地獄への準備にすぎない場所。
血に染まる深紅の翼を広げ羽ばたいた墜天使達の夢は一体何時から狂っちまったんだろうか。
俺は、キャノピーに付着した赤い液体が風圧で流れる様をじっと見つめていた。
いやいや……又々無理矢理な戦記ですが、たまには気分的に短編集なるコーナーを造っても良いかな?と思う今日この頃なんすけどねっ。
てな訳で次回でっ!