再会
夕方、学校が終わった解放感から駅に向かう足取りは軽い。地面を見ると歩道のわきには落ち葉が寄せ集められていた。
「冬が近づいてきてるなぁ」
どちらかといえば、秋だなといった方が正しいのだろうが落ち葉からあまりにも色素が抜けていたので秋よりも冬のように感じてしまった。
「そういえば修学旅行、東京いくなら唯香と一緒に行きたかったな」
私は高校一年生だが、今年からは一年生から修学旅行があるらしく二月に行くらしい。でも、親友である唯香とは高校が別なので修学旅行も一緒には行けない。
「そもそも、最後にあったのなんて夏休みの最初のほうだからもう二か月は会ってないのか」
会いたいなぁといつも考えているのになかなか時間が合わなくて会えていない。こんなことなら、同じ高校行けばよかったなと考えてしまう。
「あーあ、唯香と会いたいなぁ」
夏の暑さが和らぎ、過ごしやすくなってきたが人肌恋しくもなってくる。沈んでしまった気分を上げるためにスマホを取り出し、イヤホンをつける。
『―――♪』
好きな曲を聴きながら、もっと今の気分にあった曲がないかとスマホをスクロールする。最近、なにをしていても「これだ!」といった感覚がない。こんなつまらない日常を続けるくらいならどこかに行きたい。
「行くならどこ行こうかな~」
やっぱり海だろうか。この時期なら、もう人は少ないだろう。でも、遠いからなぁ。じゃあ、山かな?家族と車で行ったことはあるが、電車で山のほうに行ったことはないから行ってみると楽しいかもしれない。もしくは、名前も聞いたことがない町に行ってみるのもいいかもしれない。しらないところに一人で行くのは怖いけど、自由に動けるからとても楽しい。
駅に着くとちょうど電車が来た。でも、私の最寄り駅とは逆方向の電車だ。この電車に乗ったら市内のほうに行くんだけど街は気分じゃないなと思うが、たとえ気分だったとしても本当に行くわけではない。
(結局、いつもどこにも行かないんだよな)
電車の扉が閉まると同時に私のスマホの通知音が鳴る。消音にしてなかったことに焦りスマホ画面を素早く開いた。すると、唯香から連絡が来ていた。
『これから神社に行かない?』
『どこの神社?』
『稲荷神社。なんか可愛いおみくじがあるらしいんだけど限定で今日までみたい』
『これから行って間に合うの?』
『限定おみくじの期間は少し長くて18時までだから、今から行けばって感じ』
(おみくじ引いた後に帰るとなると結構遅くなるけど、唯香に会いたいな)
『行く』




