表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

私の楽しい日常

作者: 金林檎
掲載日:2026/07/21

どうも、金林檎です。

ちょと息抜きの短編です。

皆様の暇潰しになれば幸いです。


 ヤッホー!皆ぁー!!私だよ?

 私誰なのかって?やだなぁ〜、私は私!皆大好き、わ・た・し!アハ☆

 今日は大好きな部活の先輩とデートなの!ねぇ、どう?素敵でしょ?

 この日の為に頑張って選んだ勝負服、先輩喜んでくれるかな?楽しみだなぁ〜。


「お母さ〜ん!今日は夜ご飯要らないから〜!」


 は〜い、と言う返事が台所から聞こえてきた。

 今日のお母さんは昨日久しぶりに出張から帰って来たお父さんがいるので何処となく上機嫌である。

 家族が嬉しいと私も嬉しい!松田まつだ尚子ひさこの家は仲良しがモットーの家族なのだ。


「行ってきまーす!!」


 元気良くあいさつをして家を出る。

 居間からお父さんが気を付けて行けって声を掛けてくれた。私、嬉しい!


「ふんふんふ〜ん♪今日は楽しいデートだよ♪」


 何時もの商店街をスキップしながら鼻歌混じりに歩いて行く。

 そんな私に肉屋のおじさんがコロッケをくれた。

 デート前に油物を食べるのは良くないけど、せっかくの人の好意を無下にしたらダメだよね!


「わぁ!おじさん、ありがとう!」


 満面の笑みでコロッケをほうばりながら、肉屋のおじさんへお礼を言うと、おじさんも笑顔で手を振ってくれた。

 このコロッケは実に美味しい。潰した芋と肉を混ぜ合わせた種を衣で揚げるなど、人類は素晴らしい発明をするものである。

 そんな事を考えながらも待ち合わせ場所の駅前広場に辿り着く。

 

「あ!お〜い!センパーイ!」


 待ち合わせの10分前に来た筈なのに、先輩が先に来てたみたいだ。

 やだ、ちょっと嬉しい。えへ☆


「先輩待ちました?」


 そんな私の問いに、僕も今来たところだよ?だなんてベッタベタな返事をしてくれた。先輩のそう言う所が大好き♡


「映画、楽しみですね先輩!」


 今回見る映画は勿論デートで定番のラブストーリー物だ。ホラーも捨て難かったけど、スプラッタは昨日の今日でちょっぴり飽きちゃたから、こっちにしちゃった☆

 映画館の席に着くとさっそくポップコーンを一口。


「え?超美味しい☆」


 生まれて初めて食べたキャラメル味のポップコーンは、とても美味しかった。

 いつもお肉ばかり食べてたから、穀物の菓子はとても新鮮で、同時にちょっと勿体無かったかなと思う。

 タナっちが言っていたのはこう言う事かと反省しつつも、次に活かそうと心に近い映画を見る。

 

「ふ〜ん、へ〜」


 主人公の隣にあるお肉がとても美味しそうだなって思いつつも、比較的面白いストーリーに最後まで退屈せずに楽しむ事が出来た。

 あと、先輩が食べてなかったポップコーンをこっそり食べてしまったのは秘密である。だって美味しかったんだもの、仕方無いよね☆


「あ〜あ!美味し…んんっ、面白かった!」


 尚子ひさこは食べてばっかりだったね、って先輩に笑われちゃった。ちょっぴり恥ずかしい。


「…………ん?」


 気を取り直して映画館から外へ出ると、鼻を突く生ゴミの様な臭いがした。今日は猛暑日だから腐るのが早まったのだろう。

 大丈夫?っと、先輩は周りの様子を気にする私を気遣ってくれた。


「え?あ、何でも無いです先輩!私ちょっと鼻が敏感で、残飯の臭いがちょっぴり気になっちゃいました」


 残飯?あぁ、確かここらへんは違法移民が食事処をやっていたっけ、っと先輩が以外な博識を披露する。やだ素敵☆


「残飯ぐらいはちゃんと処理して欲しいですよね〜」


 日本人なら言わなくても勝手に片付けてくれるのに、外国人はそこら辺がルーズでダメだと思う。ぷんぷん☆


「先輩〜☆日も暮れて来ましたし、お食事にしませんか?」


 私の提案に先輩は頷いてくれた。

 

「今日は夜景が楽しめるホテルでバイキングですよ、先輩☆」


 先輩は相変わらず尚子ひさこは食べるのが大好きだね?って私をからかいつつも、嫌な顔をせずに付き合ってくれる。そんな器の広い彼の事を松田尚子は大好きなのだ。

 ホテルのバイキングを完食し、外はすっかり真っ暗だ。名残惜しが今日は解散する運びとなった。


「先輩!今日はとっても楽しかったです!」


 先輩は僕もだよと言いながら私の頬に口づけをする。キャア☆ 

 尚子ひさこまたね。そう言い残して先輩は家に帰った。


「はい、さようなら先輩」


 若干アンニュイな気持ちに成りつつも私も家に帰る。

 両親に今日のデートの感想を長々と語り尽くし、お風呂に入ってからお布団へダイブ☆

 今日一日を振り返り、私は呟く。


「あぁ、本当に楽しい一日だったわ☆」


 心からそう思う、この心温まる感情に名前を付けるなら、きっとこれが人の言う【幸せ】なのだろう。

 だからこそ、この感情を譲ってくれたあの子に感謝を言わなくてはならない気がした。


「ありがとう☆松田尚子ちゃん♡」


■■■■


 2XXXX年7月20日◯市△町にて全ての町民が死亡。

 原因不明の大量不審死は更なる不可解に見舞われる。

 町内に放置された死体が動き出したのだ。

 季節が夏と言うのもあり、腐敗が進むのが早かったのが幸いしたのか、グツグツに腐れた死体からその動きを止め、やがてこの怪奇現象は収束した。

 政府は未知の病原ウイルスが原因と仮定し町内全てを封鎖、後にその町は埋め立てられ人口の山となる。

 この怪奇事件は今だ原因不明だが、僅かに分かった事もあった。

 死亡推定時刻が最も古い死体、つまりは一番最初に死んだ被害者、松田尚子の頭部が切断され消えていたのである。

 この事から、今回の怪奇事件は人為的なテロ事件と言う方向に調査が続けられている。

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ