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片目の男
「か、片目……?」
太一がそう呟いた瞬間、ちゅむは彼の前に手のひらを差し出した。
そこには、なんと太一の右目が乗っていた。
「ほら、これ。いただくね」
「え……?」
太一が慌てて右目に手をやると、そこには空洞しかなかった。
驚愕と恐怖が一気に押し寄せる。
「ええええええ!! な、何してくれるんだ!! お、俺の右目が!!」
「……あ、ごめん。他に選択肢なかったし、言ってからだと痛みが強くなるから、黙って取ったの」
ちゅむはあくまで冷静に言葉を返す。
「わ。。わかった。。もうどうでもいい。。俺を飛ばしてくれ」
太一の声は震えていたが、覚悟はできていた。
「でも、これがあればワープできるから。あ、ちなみに次はないからね?」
そう言ってちゅむは、手に持っていたステッキを高く掲げた。
次の瞬間、眩い光が辺りを包み込み——太一の姿は、その場から消えていた。




