夢とかやりたい事とかを見つける話4
現実逃避してる場合じゃないな。旦那様ってことはこの人がここで一番偉いんだろうから、この人次第だな。
「お父様、いいかしら?」
「なんだい?メアリー」
「その人は召還されたのよね?なら私かもしれないわ、召還したの。」
「「は?」」
金髪美少女が突然の告白。レオとおっさん一緒になってポカーンとしてる。俺はもうついていけてない。
「メアリー、詳しく話してくれ。」
おっさん復活、
「えぇ、部屋でつまらないと思ったの。それで変化を期待して召還魔法を試したの。でも何も起きなかったから失敗だと思ってた。」
「お嬢様、お部屋でなさっていたのはそれですか。」
レオ復活、
「それでは彼を帰還できますよね?」
現実逃避してる間に話が進んでいるようだ。
「帰還って帰るって事だよな?メアリー、様?できるなら早くやってくれ!」
「できないわ!」
「なんで!?」
「だって、失敗だと思ったから触媒は崩したんだもの。それに」
「それに?」
「なんでもないわ」
「旦那様」
「レオ、そういう事だな」
「おそらくですが」
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(今日はとてもいい日ね!中央学院の招待状に、運命の人。これから楽しくなりそうね!)
私は内心そんな事を思っていた。
「メアリー」
「何かしら?お父様」
父の呼び声で意識を引き戻される。
「彼と少し話がある。部屋に戻って待っていなさい。」
父にそう言われレオと部屋を出ようとすると、
「レオは残ってくれ。」と、呼び止められた。
私はメイドと自室に戻り
(彼と何しようかしら?)
なんて考えていた。
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金髪美少女が部屋を出ていきしばらくしてから、
「君に話がある。」
と、おっさんに言われた。なんとなくわかる。これはあれだ、口止めだ。娘の失敗を隠すやつだ。
「我が家の婿養子にならないか?」
「……………why?」
口止めってレベルじゃねぇ。いやいやいや、美少女の結婚相手は嬉しいけど、でも家に帰りたいし。
「我が家に来てくれるなら、できる限りではあるが自由を約束しよう。」
「自由とは?」
「うむ。金銭の面でもそうだが、例えば君が帰る為に必要な情報を集めること。」
「なるほど」
「後、は妾を囲うこともな。」
「………………………………」
「ちなみにだが、メアリーの友人がメアリーの旦那になる人の妾になると言っているのでな。………三人ほど」
「お義父さんと呼ばせてください!」
「そうかそうか、よかった。メアリーも喜ぶ。」
こうして俺はこの家の婿養子になった。
あれ?俺お義父さんの名前知らねぇぞ?てか家名もしらんし、俺の名前も知らないんじゃね?