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ロボットなおたん  作者: Nau
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【第98話】いつもより多めに回っております

研究所にて。いつもの3人。


ぽん博士「あの、チェキ屋浜の近くにあった『サンシャイン日本海タワー』もついに先月いっぱいで閉鎖してしまったんだな。何十年も行ってなかったが、昔からある施設が無くなってしまうのは、ちと寂しいもんだなー。」


かえぽ助手「私も学生時代に一回だけ友達と行ったことがありましたけど、それっきりですね。。無くなっちゃうんだったら、もう少し行っておけば良かったなーって思いますよ。ああいう回転式の展望台って珍しかったですよね。海とか街とか、のんびり観られてけっこうイイ雰囲気でしたね。」


ぽん博士「内側に喫茶のコーナーがあったから、コーヒーとか飲みながら、ゆっくり出来るんだよね。。妻と結婚する前にデートで行ったこともあったなあ。。あれはイイ思い出だ。。(シミジミ)」


なおたん「♪喫茶のお隣ー、工務店ー! 赤い梅干しー スッパイ、パイ、パーイ♪、、ぽんちゃー!ツマって奥方のことー!?」


ぽん博士「人が思い出に浸っているところに、おかしな替え歌でぶちこわすなーっ!!、、『奥方』って、、ああ、そうだ!奥さんのことだ。。そういや娘が生まれてからも、一、二回行ったことあったなあ。」


なおたん「ぽんちゃも、奥方が居たことあったのー!?」


ぽん博士「『居たこと』って、、今もおるわっ!!。。だからメグも一緒に住んでおるのだ!!」


なおたん「ふーん。じゃあ、かえぽもそのうち奥方になるのー!?」


ぽん博士「なおたん!、、現在の科学力を持ってしても、簡単にはいかない問題もあるのだっ!!」


なおたん「ふーん。そうなのかー♪」


かえぽ助手「勝手に難しい問題にしないで下さいっっ!!、、今、頑張ってるんですーっ!!」


ぽん博士「わはははっ!、、そうか!それはすまなかった!!。。ところで、なんの話をしてたんだっけかな!?」


なおたん「『しゃんしゃいん』の話だよー♪」


ぽん博士「おお!そうだったなー!、、あー、ところで、なおたん君!さっきツッコミ忘れたんだけどー、もう2万回くらい言っているんだけどー、ぽんちゃではない!ぽん博士だっ!!」


なおたん「いえっさー!ぽんちゃさー♪」


ぽん博士「『ぽんちゃさ』ではないわーっ!!、、やっぱり言わんのだな。。まあよいわ。。それにしても、あの展望台の施設が無くなるのはもったいないよなあ。」


そして数日後。


かえぽ助手「博士!『サンシャイン日本海タワー』が飲食店としてリニューアルオープンするらしいですよ!!今、改装工事をしているみたいです!!」


ぽん博士「ほー!そうかー!、、私が若い頃に流行った回転展望レストランみたいにするのかねえ?。。もし完成したら、みんなで行ってみるかね!?」


なおたん「うひょー♪ レッツごー!はーん♡」


それから数週間が経ち、『サンシャイン日本海タワー』を改装した飲食店にやってきた、ぽん博士たち。


かえぽ助手「『回る寿司 サンシャイン』って書いてますねえ。。」


ぽん博士「回転寿司のお店になったのか!。。もしかして展望台の頃の装置のままで、寿司が回るんじゃなくて、客席側のほうが回るとかじゃないのかー!?わははは!!」


かえぽ助手「あはは!まさかー!、、それだと『回るお寿司』じゃなくて、『回るお客』じゃないですかー!!」


なおたん「お寿司ー!推すしー♡らららー♪」


ぽん博士たちは1階エントランス奥のエレベーターで昇り、上階にある店舗へと足を踏み入れた。


店員「いらっしゃいませー!お好きな席へどうぞー!!」


ぽん博士「かえぽ君、、客席のほうが回ってるぞ。。」


かえぽ助手「『回るお客』ですね。。」


なおたん「わー♪ 楽しそー!!、、遊園地みたいだねー♪」



ぽん博士「まー、最初は違和感あったが、慣れてくればこういうのもアリかも知れんなー。。」


かえぽ助手「だけど、ちょっとスピードが緩すぎる感じがしませんか?。。私、ブリが食べたいんですけど、あそこのブリが置いてある場所まで移動するのに、まだ相当かかりそうですよ。。なんか、直接歩いて取りにいったほうがよっぽど簡単なような。。」


ぽん博士「店長さん!この床が動くスピードってのは、こんなものなのかな!?」


店長「あ!もしかして遅すぎますかねー?、、いやー、あんまり速くするとお客様が具合悪くなっちゃうかなーって思いまして!。。じゃあ、ちょっとだけスピードあげてみますね!。。床の回転速度は自由に変えることが出来るんですよ! これは以前の展望台だったころの装置をそのまま活かしています!。。あ!○○さーん、床の速度ちょっとだけ上げてー!!」


店員「はーい!がってんしょー!!」


なおたん「がってん生姜焼きのタレ♪」


かえぽ助手「店長さん、お客さんと話すとき、ずっと歩いてないといけないんですね。。」


 ガゴン!!


かえぽ助手「あれ!?。。今、なんかスゴイ音しませんでした!?」


ぽん博士「それと、かなり大きな振動があ、、ありゃりゃりゃ!?。。なんか床の速度が急激に上がったような!?」


店長「お、、おおお客さん、すいませーんっ!!。。速度装置の故障でスピードが出たまま、もと、も、もとに、戻ら。。」


かえぽ助手「店長さん、走っているし!!」


ぽん博士「速度が速すぎて追いつけなくなっとる!!、、ちょ、ちょっとこれはヤバイな!!」


なおたん「うっひょー♪ ぐるーぐるーまわるーぽんちゃー♪」


客「きゃーーーーーー!!」「うわーーーーーー!!!」


なおたん「みーんな、楽しそうだねー♪」


かえぽ助手「あれは悲鳴だからっ!!。。ひぃーーーー!!」


ぽん博士「とりあえず緊急停止させないとだな!。。私もちょっと見てくるっ!!」


かえぽ助手「博士ー!頼みますー!!。。うわーーー!!」


 ガゴン!!


かえぽ助手「あれー!?またなんかヘン音がしたー!!。。あー、神様ー!!」


ぽん博士「かえぽくーん!緊急停止スイッチも故障しておる!!。。ちょっと待っててくれー!!」


 ガゴーン!!


かえぽ助手「きゃああああ!!。。なんかさらにスピードが増してるーーーっ!!!」


なおたん「うひょー!楽しいねー!びゅんびゅんびゅーんだねー♪ ねー、ねー、お寿司もっと食べていーいー!?」


かえぽ助手「なんで、そんなに楽しそうにしていられるのよー!?、、あああー!恐いよー!!、、目が回るーーー!!」


なおたん「あははー♪ 回るお寿司屋さんって楽しいんだねー♪、、ねー、ねー、茶碗蒸しも食べていーいー!?」


-END-

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