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ロボットなおたん  作者: Nau
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【第96話】ウニッコの紙芝居

6月後半の良く晴れた日曜日。アイドル・ユニット『ウニッコ』は新潟市の某所にて『万歳!ファミリー・フェスタ』というイベントのゲストとして招かれていた。『ファミリー・フェスタ』って言うくらいだから、ライヴ以外にも家族向けに何かやったほうがイイのでは?という案が発生し、ウニッコメンバーによる『スーパー・ジャンボ・紙芝居』をやるということが急遽決定したのであった。ところがイベントの当日、別行動していたウニッコのスタッフが事故渋滞に巻き込まれ、イベント開始時間に間に合わないというアクシデントが発生したのである。


メグ「あー、、クマさんたち間に合いそうにないね!!」


カエデ「ホントだねー!、、どうしよう!?」


ナオ「仕方ないねー。。でも紙芝居の準備は出来ているから、私たちだけでなんとかするしかないよ!」


カエデ「あと二人くらい応援が欲しいとこだね。本当は紙芝居用のSE(効果音)も用意してあったのにねえ。。」


メグ「うーん。。」


困った顔で観客のほうをチラッと覗いたメグ。そこにお馴染みの顔を発見するのであった。


ぽん博士「間もなくイベント開始だな!。。なおたんは紙芝居を観るのは初めてだな。今日のは普通の紙芝居とはちょっと違うのかも知れないけど、それでもなおたんの勉強には役立つかも知れんからな!」


なおたん「うっひょー!紙芝居ー♪たのしばいー♪」


ぽん博士「たのしばいって何じゃ!?」


メグ「お父さーーーん!なおたーーーん!!、、ちょっと助けてーーー!!」


ぽん博士「メグ!?。。なんじゃ、」


なおたん「、、らホイ♪」


ステージ袖に居たメグに呼ばれたぽん博士となおたん。メグはマネージャーのクマさんたちが事故に巻き込まれた旨を説明し、ぽん博士となおたんにイベントを手伝ってもらいたいとお願いするのであった。


メグ「ね、そんな訳だから!お願い!!」


なおたん「仕方がねえなー!愛する娘のためだー♪」


ぽん博士「それは私のセリフだっ!!。。じゃあ紙芝居をスライドさせたりするのは私がやって、効果音はなおたんにやってもらうか。なおたんは声色を変えることが出来る機能があるから、テストを兼ねられてちょうどイイかも知れん。なおたん、出来そうか!?」


なおたん「ガッテン!昇竜拳ー♪」


ナオ「ありがとうございます!ぽん博士!助かります♡」


ぽん博士「ああああ、いやいやこれくらい、どーってことは!あはははは!!」


なおたん「あー!また『赤ぽんちゃー』になったー♪」


そして簡単な打ち合わせをし、いよいよイベントのスタート!


司会のお姉さん「はーい。それではお待たせしました~♪ウニッコちゃんたちによる『スーパー・ジャンボ・紙芝居』の始まりです!ウニッコちゃーん!お願いしまーす!!」


かえぽ助手「あ!たしか今日ここでウニッコのイベントがあるって博士が言っていたなー。ちょっと観ていこうかな♪」


そこに現れた、かえぽ助手。今日はオフだったため、イベント会場近くで買物をしていたのであった。


ナレーション(カエデ)「日本・昔っぽい話『ねぎ太郎』」


かえぽ助手「『昔っぽい』って。。」


ナレーション(カエデ)「昔々、『ガッター村』というところに3歳児のような可愛らしいおじいさんとピンクのルージュの似合うキュートなおばあさんが住んでいました。 。。それはともかく、 いつものように、おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行こうとしていました。」


おばあさん(ナオ)「じゃあ、おじいさん、行ってきますね。」


おじいさん(カエデ)「......。」


ナレーション(カエデ)「寡黙なおじいさんは何も言わず、ただ優しく微笑みを返しました。 。。それはともかく、 それぞれは現場にむかいました。 おばあさんが信濃リバーで洗濯をしていると、川上から見たことも無いような巨大なネギが、どんぶらこ、どんぶらこと流れてきました。」


効果音(なおたん)「ぽんくりこ、ぽんくりこー♪」


ぽん博士「寡黙なおじいさんが紙芝居で伝わるのか!?」


メグ「いーの!、、そこは深く考えなくてもっ!!」


ナオ「なおたん!川の音!川の音!!」


効果音(なおたん)「どぅっしゃー!、、ごおおおおお!!。。ざっぱーーーん!!」


カエデ「川の流れそんなに激しくないからっ!!」


かえぽ助手「あ、あれ!?ぽん博士!?、なおたん!?。。そこに居るの!?。。てか、マイクが声全部拾っているの気が付いてないのかな!?。。」


おばあさん(ナオ)「な、なんじゃ!あれは!? ね、ネギか~!? でっかいのお~! あれを持って帰ればおじいさん喜ぶのお~♪」


ナレーション(カエデ)「おばあさんはウキウキして、その大きなネギを拾おうとしました。 ところが。。」


おばあさん(ナオ)「いやいや、待てよ。。あんな大きなもの持ち上げたら、ヒザと腰が『ぐきっ』てなりそうじゃなあ。残念じゃが、あきらめるか。。」


ナレーション(カエデ)「おばあさんがあっさりとあきらめてしまったので、大きなネギはそのまま川下のほうへ流れていきました。 そのときです。。! ネギのほうからなにやら声が聞こえてくるではありませんか!」


ねぎ太郎(メグ)「ちょっと~! なんで拾わないの~! 中に私、居るんですけど~! まだ間に合いますよ~! お~い! 聞こえますか~!!」


ぽん博士「お!メグは主役か!、、やったなっ!!」


なおたん「やったなっ♪」


メグ「じゃんけんで決めたんだよっ!!」


ナオ「やっぱりあの時チョキにしておけば良かったなー。。」


カエデ「コホンコホン!、、みんなっ!しぃーーーーー!!」


なおたん「お口にチャック・ウィルソン!!」


ぽん博士「チャック・ウィルソンは今の人たち知らないだろうから、そろそろ違う人にしたほうがイイんじゃないか!?」


メグ「お父さんっ!、、ダジャレ会議は後にしてよっ!!」


ナレーション(カエデ)「。。お、おばあさんはネギのほうに顔を向けました。 向けたのです・が。。」


効果音(なおたん)「じゃじゃーん♪」


おばあさん(ナオ)「今、なんか聞こえたような~。。 空耳かのお。 ほっほっほっ」


ナレーション(カエデ)「おばあさんは声にいっこうに気付く様子がありません。」


ねぎ太郎(メグ)「お~い! 気付いて~! おーい! おばーちゃ~ん! ば~ちゃ~~ん! ばっさー! 気付いてけろ~! もしもーし! 拾ってくんなきゃ話が続かんでしょーに~! もしもーし! もしもー。。 もー。。 やほーい。。」


ナレーション(カエデ)「ネギの中の声は残念ながらおばあさんには届きませんでしたとさ。。おしまいっ!!」


ぽん博士&かえぽ助手「おしまいかーいっ!!!」


効果音(なおたん)「♪ちゃ~ら~ちゃららら~ら~ら~ら~♪。。」


-おしまい-

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