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ロボットなおたん  作者: Nau
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【第5話】なおたん 車を運転する

ここは、とあるロボット研究所。科学技術の世界的権威『ぽん博士』は人工知能搭載ロボット『なおたん』に日々いろいろな実験を試みていた。

ある晴れた日。研究所内にある自動車実験棟のコース脇で話をする、ぽん博士 と かえぽ助手。


ぽん博士「かえぽ君。君は自動車を運転するときに、気を付けていることはあるかね?」


かえぽ助手「そうですねえ、、当たり前のことなんですけど、急いでいても歩行者や自転車に気を付けるとか。それと、たまに高速道路を使うので、ETCカードの挿し忘れが無いかとか注意してます。」


ぽん博士「そうか!さすがは かえぽ君だな!そんな かえぽ君に頼みたいのだが、実は今日は なおたん に車の運転をやらせてみようと思っているんだ。かえぽ君は なおたん の隣に座ってチェックしてくれないか。」


かえぽ助手「ええ!?なおたん いきなり実践なんですか! だ、大丈夫でしょうか!?」


ぽん博士「この前 なおたん をゲームセンターに連れていって、自動車レースのゲームをやらせてみたんだが、私より上手かったぞ!」


かえぽ助手「それって、たんに博士がゲーム下手なだ。。。あ、いやいや、そうではなくて、、ゲームの話ではなくて、、安全面についてです!!」


ぽん博士「その点は大丈夫だ! なおたん はレインボータワーのてっぺんから落ちても壊れない構造になっておる!名付けて『愛のタワー構造!』あっはっはっはっは!(笑)」


かえぽ助手「博士! なおたん がおっそろしく丈夫なのはもう解ってますけど、私の安全はどうなるんですか!?」


ぽん博士「おお!そうだったな。ちょっと待ちたまえ。ゴソゴソ。。んしょ、これを使いなさい!」


かえぽ助手「なんですか?これ?」


ぽん博士「見ての通り『お守り』だ。昨日、白山神社からもらってきたのだ!」


かえぽ助手「科学者が『お守り』って。。。あれ?博士、これ『安産祈願』って書いてますけど!」


ぽん博士「おや!?そうであったか!あっはっはっは(笑)まあ細かいことは気にしないで、ささ、実験開始だ!」


かえぽ助手「(独り言で)この人、本当に世界的に有名な博士なのかなあ?ブツブツ…。あれ!?そういえば なおたん の姿が見当たりませんが!?」


ぽん博士「なおたん なら向こうの草むらの辺りに居たぞ。」


かえぽ助手「私、呼んできます。(なおたん に近づいて)なおたーん、実験の時間よ!。。ん?さっきから何を見ているの!?」


なおたん「この緑の生き物、目がパッチリしているね。『かえぽ』の種類ー!?」


かえぽ助手「それは『カエル』って言うのよ。『かえぽ』の種類ってどういう意味よ!?これはー『アマガエル』かな。」


なおたん「あまかえぽー?」


かえぽ助手「『カエル』だってば!『かえぽ』は私!ほら、行くわよ!」


そして、実験の自動車に乗り込む なおたん と かえぽ助手。


かえぽ助手「あれ?博士は乗らないんですか?」


ぽん博士「私は外から無線で指示を出す。」


なおたん「ぽんちゃ、ゲーム下手だから!!」


ぽん博士「なおたん、私はぽんちゃではなくて、ぽん博士だ!。。まあ良い。では頼んだぞ!」


なおたん「オッケー!ぽんちゃ!!」


かえぽ助手「もー。危険な役目はいつも私なんだから。。それにしてもこの車、まるでレーシングカーみたい…。」


なおたん「かえぽー。これ、100円どこから入れるのー?」


かえぽ助手「あのね、なおたん。これはゲームセンターのゲームでは無いからコインはいらないのよ。そこのキーをひねってみて。」


なおたん「これー?」


 カチ!ぶるん!どっどっどっどっどっど!


なおたん「キタキタキタキタキターーーーー!!」


かえぽ助手「なお、たん?。。なんか目がキラキラ光ってきているんだけど。。髪の毛も逆立って。。!!」


なおたん「ゴーーー!!」


 キュキュキュキュキュキュ!グワーーーーーーーン!!


かえぽ助手「ちょ!なおたん!まだ走らせてって言ってな。。す、スピード出し過ぎよ!ひえええええっ!」


なおたん「あはははははー!たーのしい~!!」


かえぽ助手「ななななおたんっ!次カーブだからっ!ブレーキ!ブレーキィィィ!!」


なおたん「それー!面舵おもかじいっぱーい!あははははー!!」


 キュキュキュキュキュ!ギュワ~~ン!


かえぽ助手「よよよ横に滑っている~!あああ!次もカーブ!カーブ!お願いだからスピード落として~!!」


なおたん「それーー!鳥肉いっぱーい!!」


かえぽ助手「それを言うなら取舵とりかじだからっ!そ、そんなことより、車を止めて~!ああああ~!!」


 グオン!グオーン!


なおたん「あれー?なんでかえぽ泣いてるのー?」


その時、無線から博士の声が。


ぽん博士「かえぽ君ー!大丈夫かー!?」


かえぽ助手「大丈夫じゃありません~!助けて下さい!!」


ぽん博士「かえぽ君!最も大事なことが抜けているぞー!!」


かえぽ助手「なんですかー!?」


ぽん博士「『お守り』忘れとるっ!!」


-END-

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