【第44話】大掃除サンバ
2013年12月30日(前回のウニッコのクルージング・パーティーの前日)。おなじみの、とあるロボット研究所。
ぽん博士「さて、今年最後の実験と大掃除を兼ねて、なおたんにも掃除を手伝ってもらおうかな。」
かえぽ助手「博士、また なおたん に消化器で放水されたりするのはイヤですよー!あのときの片付けがどれだけ大変だったか!!」※
※【第6話】なおたんのお掃除を参照
ぽん博士「あはははは!そんなこともあったなあ!しかし、今回は床の掃除機がけを なおたん 一人でやってもらうだけだから安心してくれ。。ところで、かえぽ君。掃除ロボットの『サンバ』というものを知っているかね?」
かえぽ助手「もちろん知っていますよ!アメリカの『アイーン・ボロット社』が作っている家庭用の自動床掃除ロボットですね!」
ぽん博士「流石、かえぽ君!よく勉強しているな。。実は今回はそのサンバと なおたん を勝負させてみようと思うんだ。床が全く同じ形状と面積の部屋を二つ用意して、同じ様に什器を配置する。そして同じ量の人工的に作ったゴミを床にまんべんなく撒いて、なおたんとサンバに同時に掃除をスタートしてもらう。1時間経過したところで、お互いのゴミの除去率等を調べてみるという訳だ。」
かえぽ助手「興味深い実験ですね。だけど、なおたん はあれから進歩していますかねえ!?」

ぽん博士「よし!なおたん、今からこちらの部屋を掃除してもらうぞ。この掃除機のサンバと勝負だ!!」
なおたん「サンバー!?踊りならまっかせてー!!サンバ、サンバー♪うひょひょー♪」
かえぽ助手「なおたん、踊りじゃなくて、掃除の勝負よ!ちゃーんと真面目にやるのよ!」
なおたん「了解ねぎねーぎ!よーし!頑張るぞー!!サンバ、サーンバ~♪」
かえぽ助手「本当にわかってんのかなあ。。」
そして実験は開始された。ビデオモニターで様子を見るぽん博士とかえぽ助手。
ぽん博士「サンバの動きはスゴイな。。壁際やテーブルの足回りなんかも丁寧に掃除しているぞ!。。そっちの なおたん はどんな様子かね?」
かえぽ助手「えーと。。掃除機をちょっとかけては、なんか踊ったりしてますよ。。やっぱり、なんか勘違いしている!?」
ぽん博士「ははは!それでも一応は掃除をしているカンジじゃないか。。あっちかけたり、こっちかけたりしているけどな!」
なおたん「サンバ、サーンバ♪。。ひとりだと寂しいなー!サンバちゃんと一緒にお掃除したかったなー!!。。サンバ、サーンバ♪。。あれー?なんだこれー?。。ひょー♪」
かえぽ助手「あらー。。なおたん、置いてあった絵本を読み始めちゃいました。。なんかゲラゲラ笑っていますよ!!」
ぽん博士「『桃太郎』にそんな爆笑するポイントってあるのか??。。しかし人間の子供だって、ここまでサボらんよなあ。。」
かえぽ助手「なにをやらせても、普通じゃないんですよねえ。。」
そうして1時間が経過し、実験は終了した。
なおたん「あははー!お掃除楽しかったよー♪」
かえぽ助手「なーに普通に真面目に掃除した人みたいなこと言ってるのよ!。。なおたん、踊っていたり、絵本読んだりしてサボってばっかりいたじゃない!!」
なおたん「えー!だってー、サンバちゃんも踊っているのかなーって思って私も楽しく踊りながら掃除したんだよー♪」
かえぽ助手「あのね、『サンバ』てのは名前がそうなだけで、踊ったりはしないのよ!もちろん途中で絵本なんか読まないわよ!!」
なおたん「ふーん、そうなのかー。。じゃあ今度私がサンバちゃんに『桃太郎』読んであげるねー♪」
かえぽ助手「がくっ!。。本当にもうっ!。。あ、博士!これは見ただけでわかりますねー。。明らかにサンバが掃除した部屋のほうが綺麗になっています!」
ぽん博士「あっはっはっ!やっぱりそうなったか!。。予測はしていたけどな。。まあ、しかし、なおたんはこれでイイんだよ。確かに掃除はサンバのほうが完璧にこなしている。アイーン・ボロット社の技術は素晴らしい。人間の代わりに危険な作業や煩わしい仕事をして人間を助けていこうという理念のもとでロボットを開発しておる。」
かえぽ助手「人命救助や国家レベルの調査や探査をするロボットも開発していますからね。ロボット産業界では世界トップレベルの企業ですね。」
ぽん博士「そういった専門的な作業で人間を助けるというのはアイーン・ボロット社のような優秀な研究チームにやってもらえばイイと思うんだ。実は私も昔、その研究チームへ加入の誘いを受けたのだが、断ったんだよ。もう10年以上も前の話になるけどな。」
かえぽ助手「え!?そんなことがあったんですか!!。。どうして断ったんですか!?」
ぽん博士「私がロボットに求めている理想と違っていたからなんだ。『ロボットが人間を助ける』と言う理念は共通なんだけどね。私はもう少しロボットに感情を持たせてもイイと考えていたんだ。ただアイーン・ボロット社の研究チームはロボットに感情を与えるのは危険だということでそれに同意はしてくれなかったんだ。それで研究チームへの加入を断ったんだよ。」
かえぽ助手「そうだったんですか。。」
ぽん博士「研究チームの考えもわかるんだよ。確かにロボットに感情を与えるのは色々とリスクがあるからね。人間の言うことに反抗したり、勝手な行動をして人間を危険にさらしてしまう可能性も無いとは言えない。しかしだな、私はロボットに感情を持たせることがマイナスだけとは思わなかった。ロボットが人間に家族のような暖かさを与えることが出来ないかと考えたんだ。今までのロボット特有の機械の便利さだけではなくて、そういった感情面や精神面から人間を癒すことも『人間を助ける』ということでは重要だと思った。そうした考えから作られたのが目の前にいるロボット、『なおたん』だ。。かえぽ君も知っての通り、色々とクリアしていかなければならない問題は山積みだけどな。あっはっはっ!!」
なおたん「わー!お話、感動したよー♪」
ぽん博士「おお!そうか~!なおたん!!わかってくれたか!!」
なおたん「うん!『桃太郎』、面白かったー♪」
かえぽ助手「『桃太郎』のほうかいっっ!!」
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