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ロボットなおたん  作者: Nau
142/150

【第148話】三年寝ったろ?

9月半ば。研究所。


かえぽ助手「博士ー!あの倉庫の端でずーっと寝たままのロボットは目を覚ます予定はないんですか?」


ぽん博士「『ネムピー』のことかね?、、そうだなあ~、前に目を覚ましたのは丁度なおたんが誕生したときだったから、もう3年も寝たままだなあ。。わはははは!」


かえぽ助手「『三年寝太郎』みたいですよねー。」


なおたん「ネタローっ!!」


かえぽ助手「それ鬼太郎の間違いだからね!」


なおたん「前歯おやじのマネ難しいねー♪」


かえぽ助手「前歯じゃなくて目玉ですっ!!」


ぽん博士「ネムピーがあのとき目を覚ましたのは、なおたんが目を覚ましたことと関係があると思うんだよ。なおたんから発生する特有の電波にネムピーは反応するみたいだな。なんかビビビッときたんだろ!」


なおたん「かえぽもビビビッってしてみるー?、、せーの!なおたん・び~~、、ムガムギュ(ry」


かえぽ助手「『ビビビ』出さんでよろしいっ!!」


ぽん博士「ネムピー、いつの間にか柱の陰から覗いていたからビックリしたよなあ。なおたんのボケを聴いて『ガク!』ってなっていたが。。」


かえぽ助手「それからまたすぐに倉庫に戻って寝てしまいましたね。」


ぽん博士「そうそう!そうだったなあ。。あれ?なおたん、どこに行った!?」



しばらくしてから戻ってきたなおたん。その後ろからなおたんよりも身体の大きなロボットがついてきていた。


なおたん「ネムちゃん、起きてきたよー♪」


ネムピー「ほげー。。」


かえぽ助手「『起きてきた』んじゃなくて、なおたんが無理やり起こしたんでしょっ!!」


なおたん「ねー、ねー、ネムちゃんと遊んでもいーい?」


ぽん博士「聞く前からすでにネムピーにバドミントンのラケット持たせているじゃないかっ!。。かまわんが、余り無理なことさせるなよー!!」


なおたん「サンキュぽんちゃー!ネムちゃん!キャッチボールやろー♪」


ぽん博士「バドミントンじゃないんかいっ!!」


なおたん「ポンキーも一緒に遊ぼーねー♪」


ポンキー「ワン♪」



なおたん「ネムちゃん、これグローブって言うんだよー!だけどお歌の人たちじゃないよー♪、、あれー!ネムちゃんの手、おっきいんだねー!グローブ入らないねー!、、じゃあじゃあ手に『ぐろーぶ』って書いておくねー!こっちの手でボール取るんだよー♪」


ネムピー「ほげー。。」


なおたん「よーし!じゃあいっくよー♪、、えいっ!!」


 ひゅんっ!!


 ぼむっ!!


ネムピー「ほげー。。」


ボールが顔面にめり込んでから、ようやく左手を前に構えるネムピー。素早い動きは苦手らしい。


なおたん「あはははー♪ ネムちゃん、ボールは顔で取っちゃだめだよー!鼻血ぶー!になるよー♪」


ネムピー「ほげー。。」


ポンキー「ワンワン♪」


そんななおたんたちの様子を眺めていた、かえぽ助手とぽん博士。


かえぽ助手「博士。そもそもネムピーはどういった用途のために作ったロボットなんですか?」


ぽん博士「特に決まっとらん!ただ寝ているだけだ!!」


かえぽ助手「ええ!?、、決まってないって?、、何のために作ったんですか!?」


ぽん博士「それこそ三年寝太郎じゃないけど、『普段は寝てばかりいるが起きてきたらスゴイことをする!』みたいなコンセプトで作ってみたんだが、何をやらせるか決まらないうちに作り始めて、結局そのまま寝ているだけのロボットになってしまった。わははははっ!!」


かえぽ助手「寝ているだけのロボットって。。」


ぽん博士「あの『ネムピー』という名前の『ピー』というのはプロトタイプの頭文字の『P』で、そして寝てばかりいるから『眠・P』という意味で『ネムピー』になったのだ!」


かえぽ助手「そ、、そうなんですか。。」


ぽん博士「今は何の意味をもたないロボットだが、そのうち何か生み出してくれるかもしれんぞ!!」


かえぽ助手「とりあえず今は倉庫の空きスペースを死なせているロボットです。」



そして約1時間後。。


ぽん博士「かえぽ君!なおたんたちが見当たらないんだが、どこに行ったか知らないかね?」


かえぽ助手「いつの間にか庭から居なくなっていましたねえ。。倉庫に戻ったんでしょうか!?」


倉庫のほうへ行ってみる、ぽん博士とかえぽ助手。

案の定、ネムピーは端のほうで眠っていた。そのネムピーを枕にするような形でなおたんとポンキーも気持ち良さそうに眠っていたのであった。


なおたん「。。(( _ _ ))..zzzZZ。。かえぽー、、そうじゃないよー、、眉毛がー、、眉毛がー、、うひー。。ムニャムニャ。。」


かえぽ助手「どんな夢見てるのよっ!!」


ぽん博士「しかし驚いたな。正直ネムピーは何も出来ないロボットだと思っていたのだが。。」


かえぽ助手「ボール、全部顔で受けていましたけどね。」


ぽん博士「いや、それにしても今まではただ寝てばかりだったから、それに比べれば大きな進歩だよ。もえちゃんのときもそうだったが、なおたんには他のロボットの性能を引き上げる能力があるのかもしれないね。もしかすると、これからネムピーにも新しい能力が生まれるかもしれないぞ!!」


かえぽ助手「なおたんは相手に対して『これは出来ないだろう』って決めつけることが無いですもんね。そういった感覚は私も見習わないとだなー。。それにしても、みんな気持ち良さそうに眠ってますね~!!」


ぽん博士「『三人寝太郎』だな。」


 がばっ!!


 飛び起きるネムピー。


ネムピー「正確には2体と1匹ですっ!」


 がばっ!!


 そしてまた寝る。


ぽん博士「わざわざ起きてツッコミ入れなくてもいいだろっ!!」


かえぽ助手「今度はツッこむことを覚えましたね。」



-END-

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