【第146話】セミの婚活
8月末。研究所。
ぽん博士「夏もそろそろ終わりかねえ。。」
かえぽ助手「朝晩はだいぶ涼しくなってきましたよね。」
なおたん「だけどセミさん今日も鳴いてるよー!まだ暑いから追加公演が決まったんだねー♪」
かえぽ助手「あのね、、蝉は別に誰かに頼まれて鳴いている訳ではないのよ!」
ぽん博士「蝉が鳴くのは求愛活動らしいね。雄が雌に対して自分の存在をアピールするために大声で鳴くんだな。だから鳴くのは雄だけなんだそうだ。要するに蝉の『婚活』だな!」
なおたん「トンカツ?」
ぽん博士「トンカツじゃなくて婚活だっ!、、大声で鳴く雄ほどモテるらしいぞ!!」
なおたん「そっかー♪ じゃあ、ぽんちゃも大声で泣いて奥さんに結婚お願いしたんだねー♪『ぽん活』大成功だねー♪」
ぽん博士「ぽん活ってなんじゃ!婚活だってのにっ!、、それと泣いてお願いなんてしとらんわっ!!」
ぱちぱちぱちぱちっ♪
かえぽ助手「なおたんの『嘘発見器』※ が激しく反応してますけど。。」
※なおたんは話している相手が嘘をついていると目が点滅するという機能がある。【第6話】なおたんのお掃除を参照。
ぽん博士「あわわ!、、すいません。嘘言いました。お願いはしました。はい。」
かえぽ助手「蝉は長い間地面の中に居てずっとこのときを待っていたんですもんね。短い期間しか生きられないんだから必死に大きな声で鳴きますよね。そりゃ。。」
なおたん「かえぽは近くに大声で泣いている人が居ないから彼氏が出来ないんだねー♪」
ぽん博士「なおたん!かえぽ君に彼氏が出来ないのは、そんな簡単な理由だけではないんだよ。」
かえぽ助手「なんで博士が答えるんですかっ!!、、あのね、人間の場合は蝉と違ってそんなアピールの仕方はしないのよ。」
なおたん「ふーん。そうなのかー♪、、かえぽもセミだったらもっと簡単に彼氏が出来るかもしれないねー♪ かえぽだとやっぱり『マエバゼミ』になるのかなー?」
かえぽ助手「なにが『やっぱり』よっ!!、、そんな蝉はいませんっ!!、、まったく!、、ほら、今難しいメカの開発に取り掛かかっているところだから、あなたと遊んでいる時間が無いのよ!ごめんね!!」
なおたん「お忙シュークリームなんだねー!じゃあポンキーと遊んでくるねー♪、、ポンキー!トンカツゴッコして遊ぼー♪」
ポンキー「ワンワン♪」
なおたん「もっと大きな声で鳴かないとトンカツ上手くいかないよー♪」
かえぽ助手「だからトンカツじゃなくて婚活だってば!」

そして数時間後。
ポンキーと遊び終わって帰ってきたなおたん。
開発が思うように進まず困り顏のぽん博士とかえぽ助手。
なおたん「ただいまねぎねぎー♪、、ぽんちゃー!ぽん活ゴッコ面白かったよー!だけどセミさんのように大きな声で鳴くのは難しいねー!セミさんスゴイんだねー♪」
ぽん博士「おかえりー!、、あのなー、、だからそれはぽん活じゃなくて婚活だからね。ちなみに私はぽんちゃではなくてぽん博士だからね!!」
かえぽ助手「博士!今回のテストもシステムが安定しませんねえ。。」
ぽん博士「あー!また失敗かーっ!!上手くいかんもんだなあ、、ここまでダメだと大声で泣きたくなってくるよなあ。。」
なおたん「ぽんちゃ『ぽん活』するのー?奥さん居るのにー?」
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