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ロボットなおたん  作者: Nau
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【第137話】ぶんぶんぶん なおたんがとぶ

天気の良い5月のある日。なおたんとかえぽ助手はとあるオフィスビルを目指して街を歩いていた。


なおたん「ご通行中のみなさま、毎度お沢蟹ワッショイでございます。私なおたんは只今かえぽを散歩させておりまーす♪」


かえぽ助手「アホなこと大きな声でしゃべらないでよっ!。。あー、、そういえば、なおたんのスニーカー、だいぶくたびれてきたわね。。新しいの買ってあげようか!?」


なおたん「ホントホントー!!わー♪ かえぽ気前がイイねー!何かイイことあったのー?臨時ボーナス出たのー?彼氏が出来たのー?前歯が伸びたのー!?」


かえぽ助手「そんなんじゃないわよっ!、、てか最後のは別に嬉しくないんだけど!!」


博士が待っている現場への集合時間まではかなり余裕があったので、なおたんとかえぽ助手は途中にある有名なシューズショップに寄ることにした。


なおたん「かえぽかえぽー!すごいねー!靴ばっかりだねー!靴しか無いんだねー!洋服とかぱんつとかぱんつとか無いんだねー♪」


かえぽ助手「そりゃ靴屋だからね。。それと、なんでパンツだけ2回言うのよ。。」


なおたん「どれがイイかなーどれがイイかなー?、、やっぱり右足と左足ちゃんと揃っているのがイイよねー♪」


かえぽ助手「片方ずつ売っているのって見たことないけどね。。んー、、なおたん、足ちっちゃすぎて、種類が少ないんだよなあ。。」


なおたん「あー!きゃえぽー!これがイイ!!、、あ!びゅーてびゅーてー!びゅーてぺーあ~♪だよー♪」


かえぽ助手「わー!それカッコイイ スニーカー!!、、あきらかに周りに置いてあるのと比べるとデザインとかカラーとかすごいオシャレ!、、私のほうが欲しくなっちゃう。。あれ?、、これ値札が付いてないね!?」


近くに居た店員に声をかけるかえぽ助手。


店員「あ!そちらのスニーカーは8万2千円になります~!!」


かえぽ助手「は!、、はち!?、、はち!?。。え?そんなにするんですか!?」


店員「これは『アルキ』とスーパーモデルの『サバーノ・ミッソーニ』がコラボして開発した限定商品なんですよー!、、うちも昨日ようやく入荷することが出来たんですよ~!。。」


かえぽ助手「あああ!そ、そうなんですか!(うわー、、どうせ研究所の経費で買うんだからって思って、なおたんに買ってあげるって言ったんだけど。。さすがになおたんの靴で8万円はなあ。。経費として認めてもらうのは無理かなあ。。)」


なおたん「かちょいー!かちょいー!、、ねーねー!かえぽー!これイイねー♪ おサルだねー♪ ウキー♪」


かえぽ助手「う、うん!そ、そうよね!(あー、、だけど、なおたんスゴイ気に入ってるみたいだしなー、、それに、普段なおたんにかかっているメンテナンスの莫大な経費に比べれば全然少ない金額よね。。うん!大丈夫でしょ。大丈夫な筈!!)」


なおたん「かえぽ、さっきからずーっとブツブツ言ってるー!、、それはなんのおまじないなのー?」


かえぽ助手「え?あ!ごめん!ひとりごと言ってたね。。なおたん!じゃあこれにしようか!?」


なおたん「うっひょー!これ買ってくれるのー!ホントー?。。でもー、、お高いんでしょ~?」


かえぽ助手「お高いです。」


確かになおたんにかかる費用はどの内容にしても高額になってしまうことが多いのであった。かえぽ助手は少しためらいつつも、高級なスニーカーの代金を自分のクレジットカードで立て替えて払うのであった。会計を済ませショップを出る2人。購入したなおたんのシューズは持ち帰らずにその場で履き替えた。



なおたん「♪ぴーかぴかのスニーカあああ~♪おニュー♪おニュー♪こどもはボニューで育てましょ~♪うひょひょー♪」


かえぽ助手「(うーん、、やっぱり高すぎたかなあ、、マズかったかなあ。。ブツブツ。。)」


オカシナ歌を唄いながらゴキゲンな足取りで歩くなおたんの後ろでブツブツ言いながら歩くかえぽ助手。


なおたん「かえぽ、またなんか呪文唱えてるー!、、前歯使いのお姉さんみたいだねー♪」


かえぽ助手「それを言うなら魔法使いでしょっ!!」



しばらく歩くと目の前に『へのへのぽてち』と描かれた顔をした大型ロボットが作業をしている姿が見えてきた。高所作業用ロボットの『大ミカ(おおみか)ちゃん』がテストのため、とある清掃会社に協力してもらい、高層ビルの外壁清掃の作業をしていたのである。現場には先にぽん博士が到着していた。


なおたん「あー!大ミカちゃんだーーー♪」


かえぽ助手「博士!お疲れ様です!!」


ぽん博士「おーっ!お疲れさんっ!。。なおたんも一緒か!。。大ミカちゃん、頑張ってるぞ!今日は外壁の洗浄作業をやらせているんだが、作業は早いし均一な仕上がりになっているって言って、こちらの社長さん驚いていたよ!」


なおたん「大ミカちゃーん!ファイティーン♪」


大ミカちゃんは振り向いてなおたんに笑顔で応えた。いや、もっとも顔は以前なおたんが手描きで『へのへのぽてち』と描いたときのままだったので笑顔かどうかわからないのだが、たぶん笑顔だと思う。

大ミカちゃんが作業をしている壁面とは違う壁面では清掃会社の社員が数名で窓ガラス清掃を行っていた。屋上からロープを垂らしてのブランコ作業であった。


かえぽ助手「うわー!あんな高い場所でもロープ作業でやるんですね!。。みなさん怖くないんですか!?」


清掃会社社長「あははは!みんなベテランですからねえ!慣れたもんですよ!!」


そのときである。。!!


ベテラン社員(永吉さん58才・趣味:海釣り)がぶら下がっているロープまでベテランだったらしい。。要するにロープがかなり劣化していたのである!作業開始時にロープに切れかかっている箇所があったのをうっかり見過ごしてしまっていたのであった!!


 ぶちっっ!!


永吉さん(58才)「うわわっ!?」


重量に耐えられなくなったロープが切れてしまう!!、、落下する永吉さん(58才)!!!


かえぽ助手「きゃあああああっっ!!」


ぽん博士「なおたんっ!!飛べぇ~~~~~っ!!!」


なおたん「ガッテン少林寺拳ぽーーーーーいっ!!!」


 しゅばーーーーーーっっ!!!


ぽん博士の叫びと同時に足からジェット噴射を行い、落下中の永吉さん(58才)に向かってものすごい速度で飛ぶなおたん!!


永吉さん(58才)「うわああああああ!!、、、」


 がしっ!!


なおたん「きゃっち・ざ・どりーーーむ!。。じゃない、きゃちざ・おじちゃーん♪」


地面まであと数メートルというギリギリの地点で永吉さん(58才)をキャッチすることが出来たなおたん。救出は無事に成功した!


永吉さん(趣味:海釣り)「あ~!もうダメらと思ったて~!。。お嬢ちゃんありがとなー!。。これでまた釣りが続けられるわ~!。。お嬢ちゃんになんかお礼しないとだな~!。。名前は何ていうの!?」


なおたん「いやいや~名乗るほどのものではござんせん!。。なおたんでーす♡」


ぽん博士「名乗ってるじゃねーか!!」


かえぽ助手「なおたんスゴイじゃないっ!!、、お手柄だよっ!!」


なおたん「かえぽー!、、靴、穴開けちゃったー。。ごめんチャイチャイ。。おニュー靴だったのに穴開けちゃったー。。」


かえぽ助手「イイのよ!仕方無いわよ!靴脱いでいたら間に合わなかったでしょ!人の命を救ったんだもん!靴なんて安いモノよ!!。。また買いに行こうよ!!」


なおたん「ホントー?また買ってくれるのー?。。うっひょー♪」


ぽん博士「そうだよな!靴なんて安いもんだ!また買えばイイさ!!」


かえぽ助手「博士!なおたんの靴代は研究所の経費扱いでイイんですよね!?」


ぽん博士「そりゃ、もちろん!。。あ!ただこの前、経理部のほうから言われたんだけど、なおたんの靴の寿命が余りにも短いから、『靴代は1回につき8千円までにしてくれ』だそうだ!!」


かえぽ助手「は!、、はち!?、、はち!?。。はっせんえん!?。。え?、、あの、もしも8千円超えた金額の場合は、、!?」


ぽん博士「『経費として認めないから、研究所では払えません!』とのことだ。うちの経理もなかなかキビシイねえ~!あっはっはっは!、、あれ?どうした?かえぽ君。青い顔して!?」


なおたん「かえぽー!かえぽー!もいちど靴屋さんにれっちごー!だよー♪ ぶんぶんぶーん♪」



-END-

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