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ロボットなおたん  作者: Nau
122/150

【第128話】ひなまつりの準備

3月3日。研究所。


なおたん「♪あかりをつけましょ盆栽に~♪。。今日は『暇な釣り』だねー♪』


かえぽ助手「『雛祭り』でしょ!」


なおたん「そーそー!そーとも言うー♪」


かえぽ助手「そうとしか言いませんっ!」


ぽん博士「さてと、それでは先週完成した『雛人形ロボット』の作動テストを行うとするか!」


なおたん「暇人形?」


かえぽ助手「雛人形よっ!」


ぽん博士「私の家にあるような三段飾りくらいなら飾り付けと片付けはそれ程面倒では無いのだが、五段、七段以上の立派なものとなると結構な手間になるんじゃないのかな?そこで考えたのが、雛人形自らが動いて準備をして、雛祭りが終わり次第、自動的に片付けまでやってくれるというシステムなのだっ!」


かえぽ助手「博士の家では今も雛人形を飾ったりするんですか?」


ぽん博士「いや~、娘が小学生くらいまでは毎年飾っていたんだけどねえ。。今はずっと片付けっぱなしだなあ。。もうある程度の年齢になってくると『雛祭り』って感じでも無くなってきてね。あはははは!」



そのとき、『ある程度の年齢』のメグは、、


メグ「今日は雛祭り~~~!!、、女の子祭り、盛り上がっていくよ~~~!!!」


女性ファン限定の『雛祭り♡女の子だけのすぺしゃるウニウニ!!』というタイトルでウニッコ主催の女性限定ライブで雛祭りを満喫していた。



ぽん博士「前回のテストでは内裏雛と三人官女だけだったが、今回は五人囃子、随身ずいじん衛士えじとフルセットにしたのでかなり本格的なシステムになったぞ!」


なおたん「悪役のみなさんは居ないのー?」


かえぽ助手「なおたん、これは戦隊ヒーローとかじゃないのよ。」


そして、ぽん博士とかえぽ助手は『Hina』と書かれた箱を雛壇の前に置いた。


ぽん博士「よし!雛人形・準備開始っ!」


 ぽちっ!


箱の上部のスイッチを押すぽん博士。


 うい~~~ん!!


箱の蓋がゆっくりと開き始めた。そこからチョコンと小さな頭が飛び出した。


三人官女:長柄銚子ながえのちょうし「あ!こんにちは♪、、ハッピー雛祭り~!、、これから準備しますねーっ!!」


なおたん「わー!ちっちゃいお姉ちゃん出てきたー♪、、こんにちひなひな~♪」


五人囃子:謡いうたいて「こんちゃーす!!」


五人囃子:太鼓「これっ!真面目に挨拶せんかーっ!。。あ~、ごめんなさいね~お嬢ちゃん!!」


なおたん「あははー!イイんだよー!おじちゃん♡。。こんにちひなひなー♪」


五人囃子:太鼓「おおお!こ、こんにちひなひなっ♡(カ、カワイイのお♡)」


五人囃子:謡い手「人のこと言えないじゃんっ!」


三人官女:三方さんぽう「太鼓さん、顔真っ赤になってる!」


五人囃子:小鼓「おーい!後ろつっかえてるから早く出ろよー!!」


なおたん「ちっちゃいお兄ちゃんたちもいっぱい出てきたー♪」


内裏雛(男雛)「あー、イイからイイから!自分のモノは自分で持つってばっ!!」


衛士:沓台くつだい「あわわわ!殿!それはイケません!私たちにお任せ下さいっ!!」


かえぽ助手「みんな、思いっきり現代用語使ってますね。」


ぽん博士「その方がわかりやすいし、親しみやすいと思ってな。」


内裏雛(女雛)「あー!疲れちゃった!、、まだ登らないとイケないのねー!!」


三人官女:加銚子くわえのちょうし「奥様!もう少しでございますっ!!」


三人官女:三方「そうですよ、奥様!ファイティン!ファイティン!でございますっ!!。。ちょっと!衛士のみなさん!奥様が登るの手伝ってあげて下さいなっ!!」


衛士:立傘たてがさ「ちょっと待ってよー!このカラフルな畳が重くって!!」


衛士:台笠だいがさ「ホントホント!次からはもっと軽いカーペットとかにしようよー!!」


かえぽ助手「それダメでしょっ!!」


なおたん「かえぽ、雛人形のおじちゃんにもツッコミ入れてるー!、、ツッコミ前歯病だねー♪」


かえぽ助手「そんな病気ないからっ!、、てか、なんで前歯が関係あるのよっ!!」


ぽん博士「毎日なおたんの相手していると、そうなるわなー。。」


随身:左大臣「あ~、、ちと、上まで登るのキツイから儂はここでええわ!」


随身:右大臣「左大臣さんっ!そこ箪笥とか置く場所だから、頑張って登って下さいよ~!」


随身:左大臣「お前さんみたいに若いときは、三人官女の段まで登っていって、からかって遊んできたんだがな~!がはははははっ!!」


なおたん「このおじちゃん、えろ人形だねー♪」


随身:左大臣「えろ人形ちゃうわっ!!」


五人囃子:笛「あ!笛置いてきちゃった!。。取ってくるー!!」


五人囃子:太鼓「なんで笛吹きが笛置いてくるかな~?しっかりしろ~!!」


五人囃子:大川鼓おおかわつづみ「太鼓さんっ!それバチじゃなくて笛じゃないすか~~!?」


五人囃子:太鼓「へ?、、おおお!イカン!私が持っていたのか~~!!」


三人官女:三方「衛士のみなさん、早くお駕籠かごとか準備して下さいなっ!!」


衛士:立傘「これ、持ちにくいな~!」


衛士:台笠「そりゃ、傘持ったままなら持ちにくいでしょー!?」


衛士:立傘「そういうあんたも笠持ったままじゃん!」


衛士:沓台「2人ともアホやな~!」


衛士:台笠&立傘「沓置けよっ!!」


かえぽ助手「、、は、博士。。これ、いつになったら配置が完了するんですかね?、、やっぱり人の手で準備したほうがイイような。。」


ぽん博士「あはははは!。。まあ、まあ、それでもあと数時間経てばなんとか完了するだろ!。。このシステムの最も素晴らしいところは、五人囃子が本当に演奏をして、三人官女が演奏に合わせて舞いをしてくれるということなのだっ!!」


かえぽ助手「あ!そんな機能を追加してあったんですか!?、、流石博士ですね!!」


なおたん「名乗りのポーズとかしないのー?」


かえぽ助手「だから戦隊ヒーローじゃないんだってばっ!!」



そして2時間後。ようやく雛壇への配置が完了した。


ぽん博士「よし!では演奏を始めてくれるかー!!」


五人囃子:小鼓「オッケーでござるー!、、あ!すみませんが、そこの綺麗な前歯のお姉さん!。。その箱の中にある機械の『再生ボタン』を押してくれませんか!!」


かえぽ助手「『前歯』は余計ですっ!。。え?これって、、!?」


箱の中に入っていたのは普通の『CDプレーヤー』だった。首を傾げながら再生ボタンを押すかえぽ助手。

スピーカーから軽快な音楽が流れてきた。


かえぽ助手「エアバンドですかっ!?。。しかもJ-Pop!!」


なおたん「あー!ウニッコの曲だー♪、、センスがイイねー♪」


五人囃子:謡い手「この扇のこと?、、センキュー!!」


五人囃子:太鼓「こりゃ!、、歌の途中じゃっ!!」


五人囃子:謡い手「大丈夫っすよ!、、歌っているのは三人官女だから!!」


かえぽ助手「この謡い手さん、何のために居るんですか!?」


ぽん博士「もちろん、人数合わせだっ!(キリッ!)」



-END-

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