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ロボットなおたん  作者: Nau
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【第118話】光のシュリンプ

ここは、アイドル・ユニット『ウニッコ』の事務所。

12月リリースの新曲が冷凍食品メーカーのCMタイアップが決まり、喜ぶウニッコメンバー。


ナオ「ついに新曲でCMタイアップ決まったねー!!」


メグ「嬉しいよねー!サトッチ食品さんの『電子レンジで作れる海老フライ』だってー!!」


カエデ「全国版のCMなんだよね!そのバックに『光のシュリンプ』流れるんでしょー!スゴイよねー!!」


メグ「ねー、ねー、やっぱりその海老フライ食べるシーンとか撮るのかなあ!?」


カエデ「あー、たぶんそういうシーンあるんじゃないのかなー?」


ナオ「美味しそうに食べる練習しておかないとだねー♪」


カエデ「だけど、この商品まだ発売されて無いよねえ。」


メグ「じゃあ、海老フライ普通に作って食べてみる?」


ナオ「なんかそれだと実感湧かないから、出来たのを一旦冷凍してからチンして食べてみないー!?」


カエデ「あー!そうだよね!冷凍食品の海老フライのCMだしね!!」


メグ「あ!そうだ!!、、料理をするのにイイところがあるんだよ!!」


メグは父親のぽん博士に連絡を取った。

研究所には料理関連の研究をするための研究室(調理室)があり、そこを使わせてもらえないか相談したのである。

しばらく使う予定は無いとのことで、ウニッコの3人は食材を用意してから研究所に向かった。



そして、研究所内の調理室。


メグ「ここの設備スゴイんだよ!レストランとかの厨房にある機械よりもスゴイのあるんだよ!。。この冷凍庫なんか食品を入れてから一瞬のうちに冷凍されちゃうんだよ!便利だよね~!!」


メグは以前調理室を借りたことがあったので、ここの設備をよく覚えていたのである。

そこで、海老フライを作ってから一旦急速冷凍をし、それを電子レンジで温めてみたのを食べてみるウニッコの3人。


ナオ「おいし~、、 くない!!」


メグ「なんか、ベチャってしてるねー。。」


カエデ「その新商品の海老フライはレンジでチンするだけなのに、美味しく食べられるってのがウリなんでしょ!、、これだとなんか想像しずらいね!!」


ナオ「ベチョベチョ~。。サクサクって言葉出てこないww」


メグ「ねー、やっぱり普通に作ったのを食べたほうがサクサクしていて練習になるんじゃない!?」


カエデ「そーだよねー。。」



そして、同じ研究所内のおなじみの3人。


なおたん「かえぽー、私のお腹がなんかくれーって言ってるよー!なんとかしてあげたいなー!ねー、ねー、かえぽーぉ♪」


かえぽ助手「要するに、何か食べたいんでしょ!ロボットなのに毎日おやつ食べたがるってどうなってんのよ!?。。冷蔵庫に何か入ってないー!?」


なおたん「あー、さっき冷蔵庫開けたらねー、プリンのご先祖様が居たよー♪」


かえぽ助手「プリンのご先祖様?。。あ!賞味期限が過ぎてるってこと?」


ぽん博士「かえぽ君、今のでよくわかったなあ。。ありゃ?このプリン、賞味期限が一昨年になっとるぞ!古いなんてもんじゃないな。即身仏になってるなこりゃ!」


なおたん「『そくしんぶつ』ってなーに?」


かえぽ助手「『ミイラ』のことよ。」


なおたん「これ『未来』のプリンなのー!!」


かえぽ助手「『ミライ』じゃなくて『ミイラ』!。。なおたん、そのプリンものすごく古いから食べちゃダメだからね!」


なおたん「そうかー。『ミイラプリン』は食べちゃダメなのかー。だけど私がダメでもかえぽは大丈夫かもしれないよー♪、、ちゃれんじ・ざ・ミイラプリーン!!」


かえぽ助手「そんなもん、チャレンジしないわよっ!!」


ぽん博士「なおたん、調理室のほうでメグたちが何か作っているみたいだから、もしかすると食べさせてもらえるかもしれんぞ!!」


なおたん「わー!ホントホントー?。。サンキュー!ぽんちゃー♪、、略してサンポーン♪」


ぽん博士「サンポーンってなんじゃーっ!?」



なおたん「何が出るかなー♪ 何が出るかなー♪」


大喜びで調理室に向かうなおたん。


なおたん「メグちゃーん♡何作ってるのー?」


メグ「あ!なおたん!。。海老フライだよー!、、なおたんも食べるー?」


なおたん「わー!その言葉お待ちしており姫ひこ星ー♪あーりがっちゅ♡いっただきまーす♪」


ナオ「あ!そっちは美味しくないほ、、」


なおたん「おーいしぃ~~~!!しっとりした感触~♪」


カエデ「しっとりって、、いや確かにサクってしてないけど。。だけどソレ美味しい??」


なおたん「美味しいねー♪ 海老フライって美味しいんだねー♪」


メグ「あ、いや、ホントはこんなのじゃなくて、サクッとしてもっと美味しいんだけど。。」


なおたん「美味しいねー!美味しいねー♪」


ナオ「なおたん、スゴイ美味しそうに食べるねー!。。なんかその『ベチャ』ってした海老フライも、もともとそういう食べ物なんだって思えば美味しく感じるかもしれないよ!!」


メグ「えー!そうかなあ。。ん~、、たしかに言われてみれば食べれないことも無いような。。」


カエデ「あー、、確かに。。」




そして、数日後。

CM撮影も無事に終了し、研究所に顔を出すメグ。


メグ「お父さん、この前はありがとう!助かったよー!。。それでね、これお礼を兼ねて持ってきたんだよ!私たちがCMで紹介している『レンジでしっとり海老フライ』!みんなで食べてみてー!!」


なおたん「わー!えびふりゃーだー!!たくさんあるー♪」


ぽん博士「おー!すまんなー!、、なんだ?『しっとり』!?」


メグ「あのね!普通の海老フライって衣がサクッとしてないとダメってイメージでしょ!。。だけどこの海老フライはあえてしっとりした食感を味わってもらえるように開発したんだって!この前なおたんが美味しい美味しいって言っていた、あの『ベチャ』ってしていたほうが商品になっちゃった!、、けっこー美味しかったよ!!」


ぽん博士「どれ、早速チンして食べてみるか!!」


電子レンジで温めてから食べてみる、ぽん博士たち。


かえぽ助手「あ!けっこう美味しい!、、なんか新しい食感!!」


ぽん博士「なかなか美味いもんだな!、、やっぱりなんでも違う視点から考えてみるってのが大事なんだよなあ。。食品でもロボットでも開発や改良ってのはそういうもんなんだよなあ。。ウンウン。。」


なおたん「ぽんちゃ、たまにはちゃんと考えているんだねー♪」


ぽん博士「毎日考えとるわっ!!」


かえぽ助手「まさかこんな海老フライを作るとはねえ。なんか進化した海老フライよね!」


なおたん「ミイラの海老フライだねー♪」


かえぽ助手「未来でしょ!!」



-END-

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