第一部
で、いきなり執筆する前にちょっくらネタは作ってておおまかなあらすじはあるんですけど、ファンタジー要素は申し訳程度しかありません。ファンタジーがちょっとからんで謎のストーリーになります。すいません、コメディです。不定期程度で、すぐ終わる感じですんで。
「先輩、もうやばいですって!顔が真っ赤じゃないですか!」
「ひょんなことないろぉ!まだ焼酎すとれいとで20杯目じゃにゃいか!」
「ろれつがまわってないじゃないですか!全く!」
「きゃー、先輩!もっと飲んじゃえ!飲んじゃえ!かっこいい!」
「でへへへ。いやぁ、みきたんがそうおっしゃるなら、もっとぼくたんも飲まなきゃぁね!ね!」
「美樹、お前もいい加減にしろよ!もうハイボールと焼酎と日本酒をありったけ飲んでるじゃねーか!」
「じゃあ、先輩。グラスを持って~~~~。カンパーイ!!」
「カンパーイ!!」
これで真樹斗は後輩の美樹と15回目の乾杯を交わし、焼酎の入ったグラスを一気に飲み干して空にした。
全国チェーンの居酒屋の個室であるが、周りの客からも「うるさい」と苦情が出ていた。
読者諸君はお酒が飲めるようになっても、彼らの真似をしてはいけない。
酒で内臓をやられると、それはもう残りの人生が全く楽しめなくなるのだから。
ちびちび適度に泥酔しないようにして、時には酒を飲まない休肝日を設けたいものだ。
強い酒を多く飲めるからといって、それは決して偉いことじゃない。
必ず、後で代償が来るのだ。
酒は楽しく飲んでも、飲まれるな。
急に真樹斗が口を手で抑えた。
「うっ!」
「おい、どうした!?先輩!?先輩!?」
「う・・・・生まれる・・・・」
「おめー、男だろーがよ!おら、トイレいくぞ!」
後輩の剛に肩を借り、よろけながらも真樹斗はトイレに歩いていく。
そして剛は真樹斗をトイレに放り込んでドアを閉めた。
その直後、「おえっ、うっぷ、おえっ、おえええええええええええ!!」という不快なシンフォニーが奏でられ、ビチャビチャという音がした。
それが何度か続く。
「おい、大丈夫ですか?先輩」
剛が数分後にトイレのドアを開けて確認するが、便器の嘔吐物を見て顔をしかめた。
「お、おおぅ。だ、大丈夫だ。」
しかしすぐに顔を便器に向けて、追加の嘔吐物を吐き出した。
「あれ?こんなもの食ったっけ??」
「食ったろうがよ!いい加減、店出ましょう。」
「お、おう。」
明星一端大学の登山部は、去年まで部員がたくさんいたのだが主力の4年生が卒業してしまい
部員数が減って同好会になってしまった。
いや、もう二人だけになってしまっていた。
二年で会長の高橋真樹斗とその友人で副会長である黒田光利の二人。
そこでもう今年で伝統ある登山部をたたんでしまうかという話だったのだが、そんなとき念願の進入部員(会員)が二人入った。
坂井美樹は少しギャルのような見た目であったが、会長の高橋真樹斗は一目惚れし、すぐに失恋を味わった。
当然ではあるが、一緒に入部した村山剛という坂井美樹の同級生の男と付き合っていることを知っただめだ。
今日は村山と坂井の歓迎会であったが、意外な事実を知った。
坂井美樹はうわばみであった。
そりゃ、もうアルコールを吸収する身体のパーツが存在しないんじゃないかっていうくらいに。
トイレで吐いているそぶりもなく、何度かトイレにいってもすぐに戻ってきた。
そして美樹におだてられて、気を良くした真樹斗は自分のペースを逸脱した飲酒量で泥酔している。
会計を済ませ、せめて先輩らしいところを見せようと飲み放題コース二人分を奢って店を後にし、真樹斗は剛と美樹と別れて反対方向にとぼとぼと歩き始めた。
まだよろけながら。
月夜。
もう草木も眠る丑三つ時。
酔い覚ましに頭の中で「ゲゲゲの妖怪太郎」というアニメのOP曲を流しながらふらふら歩き、途中で見つけた自動販売機に硬貨を放り込んで乱暴にアイスコーヒーのボタンを押下した。
「ガタン」という音がした後、自販機に手を突っ込んでアイスコーヒーの缶を取り出す。
ひんやりとした感触が手を伝い、びくっと震える。
そしてだらしないが、道端に座り込んでアイスコーヒーを飲み始めた。
美樹への一目惚れと失恋を味わい、ノックアウト寸前であったが彼氏の剛はすごいいいやつだった。
あいつなら、安心して美樹を任せられる。
一体いつから美樹の兄貴分を気取っているのだろうか。
真樹斗自身は、年齢=彼女いない歴であった。
人間には人生で三度モテ期があるという。
自分のモテ期、一度目は確か幼稚園のころだった。
名前はもう忘れたが同じ組の女の子二人が自分をとりあって、結局どちらも選べずに泣いていた記憶しかない。
で・・・二回目はいつですか?神様・・・・とつぶやく。
うーん。食品とか酒の知識はあるけどファンタジー要素の勉強が足りません。
なんとかしないとなぁ。
土日更新か、不定期で。