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羅山 自作漢詩集  作者: 羅山
1/3

はしがき

 なろう唯一にして無二の自作漢詩集です。

 いままで活動報告に思いついたものを気まぐれに載せていたのですが、数が増えてきたのでひとつにまとめてみることにしました。

 たいした漢詩ではないうえ五言と七言の「絶句」しかありませんがね……(作者が絶句)。


 ちなみに漢詩に親しみのない方のために「絶句」のルールを少し。


 「絶句」は漢詩の近体詩のひとつで、「五言絶句」と「七言絶句」とがあります。

 「絶句」は四句からなり、それぞれの一句が五字なのが「五言絶句」、七字なのが「七言絶句」です。各句は「起句」「承句」「転句」「結句」で構成されます。


「起句」ある内容を言い起こす。

「承句」起句の内容を承け、さらに発展。

「転句」起・承句の内容と一転させる。

「結句」前の三つの句を結ぶ。


 そして「五言絶句」であれば「承句」と「結句」に、「七言絶句」であれば「起句」「承句」「結句」の句末に「押韻」を入れます。

 「押韻」とは句末にくる漢字を同じ音で揃えることで、漢詩に絶対不可欠な存在です。もともと漢詩は音楽に乗せて歌うものであったので、詩がきれいに聴こえることが要求されました。「押韻」はその技術です。

 以上をふまえて例をあげます。「五言絶句」で李白の「独坐敬亭山」という漢詩です。


【例】


 衆鳥高飛尽(起句)

〈衆鳥高く飛びて尽き〉

 孤雲独去間(承句)

〈孤雲独り去って(しずか)なり〉

 相看両不厭(転句)

〈相看て(とも)に厭わざれば〉

 只有敬亭山(結句)

〈只敬亭山有るのみ〉


 「五言絶句」の「押韻」は「承句」と「結句」であるので、それぞれの句末の「間」と「山」です。

 「間」と「山」を音読みにすると、それぞれKanとSanになり、anの音が共通します。


 これが「押韻」です。

 

 なかには「音が違うじゃん」というものもありますが、漢和辞典で調べると、ちゃんと中国語の発音では音が同じになっています。ちなみに「間」と「山」は中国音だとjia(_)nとsha(_)nで、音が合っているだけでなく、ちゃんと四声(漢字音の四種の声調の総称。同じ音でも発音の仕方に四種類ある。この場合は平声)まで合っています。中国人が詠んでいるんだから当然ですが(笑)

 というか中国音で漢詩を吟じない日本人が押韻にこだわって漢詩なんか詠んでどないする! という気がしないでもないですが、そこはまあ趣味ということで(笑)


 とりあえず「絶句」についての説明はこのぐらいで。

 

 さあ、次は作者恥ずかしの自作漢詩集だ! バックするなら今の内だぞ!

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