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スキゾイドは自由研究しかしない

スキゾイドは物事を突き詰めるのが趣味である。論理のほころびを嫌い、専門知識を掘り下げ、整合性の高い理論を組み上げることにかけては、驚くほどの集中力を発揮する。いわば、彼らの思考は「常時研究モード」にあるといってもいい。


しかし、その研究は決して「誰かのため」に行われるものではない。依頼を受けて、締切や条件の中で完成を目指すとなると、スキゾイドは途端に動けなくなる。なぜなら、他人の求める“完成”と、自分が許容できる“整合性の完成”が一致するとは限らないからだ。矛盾を許さない頭は、依頼のプレッシャーを前にして「すまん、無理だった」と投げ出す結論に至りやすい。


契約で縛っても同じことだ。スキゾイドは縛って絞り出せるような存在ではない。仮に無理やり仕上げさせても、わずかな破綻や不整合を発見すれば、その瞬間に全体を廃棄してしまう。彼らにとって、論理的な穴は作品全体を台無しにする致命傷だからである。


だからこそ、スキゾイドの研究は「自由研究」なのだ。自分の中の問い、自分の中の整合性を満たすためにだけ動く。たとえ社会に有用であろうと、他人の疑問に答える保証はない。完成は、あくまで彼らの思考の内部で閉じている。


スキゾイドに過剰な期待を寄せてはいけない。彼らは人類の依頼を背負う研究者ではなく、整合性という呪いに突き動かされる孤独な自由研究者なのだから。

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