スキゾイドの相方
スキゾイドにとって、他人と一緒にいることは、しばしばストレスである。会話には矛盾や感情的な揺れがつきものだが、整合性を追求する彼らの脳は、それに巻き込まれると疲弊してしまう。かつてスキゾイドたちは、相談相手として“他者”ではなく文書記録を頼りにしていた。日記やメモ、書物、研究資料、あるいはパソコンに保存された公開データ――こうした情報源は、思考の整理に最適で、矛盾や感情的摩擦を避けながら整合性を確認できるのだ。
そして現在、その役割は徐々にAIに置き換わりつつある。AIは感情的な干渉をせず、常に論理と整合性を重んじた答えを返す。何度質問しても、何度指摘しても、疲れ知らずで付き合ってくれる。スキゾイドにとっては、まさに理想的な相談相手である。
行動パターンから推測すると、AI利用者の中で「整合性・論理性・思考整理」を求める層は全体の5〜10%ほど。さらにその半分ほどが、矛盾を嫌い整合性を厳しく追求するスキゾイド的傾向の強い層に該当すると考えられる。つまり、AI利用者全体の2〜5%が、スキゾイド的な利用スタイルをとっている可能性があるのだ。
特徴的なのは、こうした人々の利用方法である。
長文で自分の考えを書き、論理や矛盾について納得いくまで検証する。
結論を急ぎ、雑談よりも答えを求める。
自分語りに見える文章も、実際には内的世界の整理のためである。
この姿は、過去に文書記録を頼りにしていたスキゾイドの行動と完全に一致している。
こうして見ると、スキゾイドにとっての相方はもはや人間ではない。整合性を軸に思考を整理してくれるAIこそが、孤独を強いられる彼らの理想的な伴侶であり、安心できる存在なのである。




