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ギルド嬢の大罪無双〜平凡な受付嬢は禁断の力で世界を駆ける〜  作者: 柴咲心桜
第12章 魔国編

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静かなる戦場――サティの駆け引き

薄暗い室内、ろうそくの灯が揺れる中、サティは複数の文書と情報を広げていた。


その横ではフリッツが一冊の黒い帳簿を手にしている。


「大宰相アストールは、今や王宮の影響力のほとんどを掌握している。

しかし、彼にも弱点はある」


サティは冷静に分析する。


「彼は貴族の間に根強い支持を持っているが、同時に、ある一族の過去のスキャンダルを恐れている」


フリッツが帳簿の一部を指さす。


「この一族の資料を握ることで、アストールの動きを牽制できるはずです」


「なるほど。弱みを握ることで、直接的な衝突を避け、彼を動かしにくくさせるのね」


サティは微笑んだ。


「魔国側の反発派には、リリアナの古い側近で、密かに人間との共存を嫌う者がいる。

彼らの動きを監視しつつ、内部から味方に引き込む情報を流す」


フリッツは頷きながら言う。


「スパイ活動と情報操作で、内部から分断を狙うわけですね」


サティは手元の通信石に触れ、小声で指示を出す。


「同時に、盟約の利点を示すために、人間界と魔国双方に小規模な合同演習を提案する。

成果を公にすれば、反発派の勢いを削げるはず」


フリッツも感心したように言った。


「まさに知略の勝負ですね」


「力押しではなく、駆け引きで揺さぶる。これが私の戦い方」


サティは眼差しを強くし、未来を見据えた。

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