86/262
約束の未来――聖女と教師
聖泉宮の庭園には、春の陽光が優しく降り注いでいた。
サティとルアは学院の講堂を訪れ、これから始まる新たな役割について語り合っていた。
「教師として、私にできることがあるなら嬉しいわ」
ルアは少し照れたように笑う。
サティは安心したように微笑み返した。
「あなたの知識と信仰が、生徒たちの未来を明るく照らすはずよ。学院もあなたの力を待っている」
「聖女としてだけでなく、一人の人間としても歩んでいく新しい道ね」
ルアの瞳に決意の光が宿る。
その時、遠くから学院の生徒たちの楽しげな声が聞こえてきた。
「これから始まる日々は決して平坦ではないだろうけど、共に乗り越えていきましょう」
サティの言葉に、アリアは力強く頷いた。
「ええ、約束よ」
二人の未来に希望が灯り、パルナコルア編は静かに幕を閉じた。
***
パルナコルア編、完結です。
次回、新章




