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ギルド嬢の大罪無双〜平凡な受付嬢は禁断の力で世界を駆ける〜  作者: 柴咲心桜
第11章 パルナコルア編

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聖女との取引――教師としての約束

聖泉宮の一室。

窓から差し込む午後の陽光が、ルアの純白の法衣を柔らかく照らしていた。


「……サティ殿、貴方の条件とは一体?」


ルアは落ち着いた声で問いかける。

だが、その瞳には少しの驚きと興味が混じっていた。


サティは地図を畳み、静かに返す。


「この地の霧の謎を解決する代わりに、貴方にルメリアの学院で教師をしてもらいたいの」


「教師、ですって?」


ルアは軽く眉を上げる。

その表情には困惑と少しの戸惑いが見え隠れした。


「聖女としての務めは重く、私に教育者としての役目が務まるのか、正直自信がありません」


「でも、あなたならできる。私が保証するわ」


サティは一歩近づき、真剣な眼差しを向けた。


「聖女として培った知識と信仰は、生徒たちにとって何よりの財産になる。

あなたの存在が彼らの未来を大きく変えるのよ」


ルアはしばらく沈黙したのち、ゆっくりと頷いた。


「……わかりました。貴方の期待に応えましょう。教師として、学院に協力します」


その決意を示す言葉に、サティは小さく笑みを浮かべた。


「ありがとう。これで、互いに協力し合える」


部屋の窓の外、風がそっと揺らめき、聖泉宮の静寂が少しだけ和らいだように感じられた。

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