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ギルド嬢の大罪無双〜平凡な受付嬢は禁断の力で世界を駆ける〜  作者: 柴咲心桜
第10章 異界編

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魂の共鳴:ルクレシア最終解放

《霧核》――それは記憶と可能性が渦巻く、終わりの始まり。


ザイデンの黒き剣が空間を裂き、フィーネの契約剣がその霧を祓う。


音もなく、空もなく、ただ“意志”だけが衝突する異界の心臓部。


> ギィィンッ!!




「フィーネ、剣が……!」


サティが叫んだ。

フィーネの握る《契約剣・ルクレシア》が淡く光り始める。


「応えてくれてる……これは、私の想いに――」


> 『魂共鳴、完了。

再契約者フィーネ・カステン、最終段階に移行』




その声は剣の中から響いていた。

かつて“契約剣”を創り出した異界の管理因子――意識そのものだ。


「私は私として、未来を選ぶ」


そう告げた瞬間、ルクレシアが姿を変えた。

光を纏い、刃は細く、鋭く、透明な蒼に染まる。


> 【最終形態:刻霊剣ルクレシア・ゼロ

記憶と想念、空間そのものを断ち切る“全否定”の刃。




「これは……想いそのものを断つ剣……!」


フィーネが構えると同時に、ザイデンが呟いた。


「……本当に出してしまうとはな。その剣は――“私の存在すら否定する刃”だぞ」


「ええ。だからこそ使うの。あなたを倒すために」


ザイデンの瞳が細まる。


「では見せてみろ。君が選んだ“現在いま”の力を!」



***


二人の剣が再び交差する。

だが、今度は違った。

フィーネの剣が振るわれた瞬間――


> ザシュッ!!




時間が、一瞬だけ止まったかのような感覚。


ザイデンの剣が霧に溶け、彼の右腕が弾けるように砕けた。


「な……っ」


「あなたの霧は“過去”を材料にしている。

でもこの剣は、“未来を信じる意志”で出来てるの。

あなたには届かない」


ザイデンは、初めて焦りの色を浮かべた。


> 「なぜだ……なぜ、君はそんなにも未来を信じられる……!?」




「簡単よ」


フィーネは静かに剣を構え直す。


「私には、仲間がいるから」


その言葉と同時に――


> 「ここまで来たか、サティ!」 「援護は任せろ!」




フリッツとラインが霧を割って現れる。

それぞれが守るべき人のため、今ここに集った。



***


「終わりにしましょう、ザイデン」


> 「ああ――この無限の記憶から、ようやく解放されるのならば……」




ザイデンの身体が崩れ落ち、霧に溶けていく。


> 「願わくば、次の世界では……お前の隣に……」




そう呟いて、霧の支配者は消滅した。



***


全霧が晴れ、《霧核》の空が割れる。

差し込む光に包まれながら、フィーネは静かに目を閉じた。


> 「さようなら。過去の私。そして、あなた」

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