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筆記試験
「これから皆さんには、筆記と実技の試験を受けていただきます」
教室に来た試験監督の先生が速やかに試験内容の説明を始める。
「筆記試験は回答が終わった者から退室してください。実技試験は13時から開始します。各自手を抜かないように」
そう言い終えるとテストを配り始めた。
「サティさん、頑張ってください」
「レイシア様もご尽力ください」
「私は・・・」
「始め!」
レイシアの言葉を遮るかのように先生の試験開始の合図が教室に響き渡った。
* * *
サティはこの一週間、必死に勉強してきた。
「ー位は難しくても二位以下でいい」
なぜならー位を取ってしまうと目立つからだ。
ー位みたいなキラキラなものはレイシアに取らせたい。
私たちは筆記試験を早めに終わらせて実技試験が始まるまで時間を二人で過ごすことにする。




