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ギルド嬢の大罪無双〜平凡な受付嬢は禁断の力で世界を駆ける〜  作者: 柴咲心桜
第27章 収穫祭編

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【特別編】ハロウィン

「サティ!」


私が朝食を食べているとルリが家にやって来た。


「ルリ、どうしたの?その可愛い格好」


「褒めてくれてありがとう。仮装よ!」


「仮装?」

なぜルリが仮装?なんてことをしているんだろうか。


私は状況を呑み込むのに時間がかかった。


「これはね、魔女の仮装!」


「なんで仮装してるの?」

つい聞いてしまった。


「今日が何の日か知らないの?」


「何か特別な日だっけ?」


「ハロウィンだよ」


「ハロウィンか!」

書物で読んだことがある。

古の時代。

今とは違い多種多様な種族がいたらしい。

魔女や狼、エルフなど、色んな種族が生活していたとか。


「魔女って、絶滅危惧種よね?」


「うん。今もどこかで生きているって噂もある」


「そうなのね」

魔女か、まだ生きてるなら会ってみたいな。


***


ルリが帰った後、今度は子供達がやって来た。


「ハッピーハロウィン!」

子供達が同時にそう言ってきた。


「お菓子ちょうだい!」

「お菓子くれないとイタズラしちゃうぞ!」


「お菓子?」

今、家にはこの前買ってきた高級菓子しかない。


「ちょうだい!」


「ちょっと待っててね!」

私が楽しみにしてたお菓子が……


「ありがとう!領主様!」


「気をつけて帰りなさいよ」



「また来るかもしれないし買いに行こうかしら」


サティはお菓子を買うため菓子屋に向かった。


「これで何人来ても問題ないわね」

サティの予想通り子供達がお菓子を貰いに来た。


「買っておいて良かった」


「今日はハロウィンだったわね。来年はちゃんと子供向けのお菓子を用意しておかないと」



「サティ、このお菓子どうしたんじゃ?」

帰宅したラミルが声をかけてくる。


「ラミル、朝からどこ行ってたの?」


「なに、今日はハロウィンじゃからな」


まさかラミルもハロウィンを知っていたとは。


「それで、その荷物は?」


「お菓子じゃよ」


「貰ってきたのね」


「見た目は子供じゃからな。それよりこんなに食べきれん」


「一緒に食べればいいんでしょ」

私たちその日のうちになんとかお菓子を食べきることが出来た。


「また来年も貰えるといいな」


「ラミルは成長しないから、大丈夫よ」


「今とてつもなく重要なことを聞いた気がするのじゃが」


「なんでもないわ」


「まぁ、疲れたし寝るか」


サティは目をつぶりながら考えていた。

来年はどう過ごしているのか。


ラミルみたいに新しい家族が増えているのか。

ルリのように後輩受付嬢と仲良くなるのか。

姉妹のように慕ってくれる子が現れるのか、など考え出したらキリがない。


「私も寝よっと」

ハロウィンは、今日で終わる。だけど私の物語はまだまだ終わらない。

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