互いの覚悟
「サティ、負ける覚悟は出来ておるか」
「それはこっちのセリフよラミル」
***
遡ること1週間前。
「サティ!いつになったら決闘してくれるんじゃ?」
「時間あったらっていったでしょ?」
「明日か?明後日か?」
「しばらくは領主の仕事で忙しいの」
「ならいつ遊んでくれるんじゃ」
「ラミル、もしかして構って欲しいの?」
「なっ!妾は魔王じゃぞ!なぜ構って欲しいなんてことになる!?」
「構って欲しい訳じゃないのね。遊んであげようと思ったのに」
「それは、本当か?」
「なんで私が嘘なんてつかないといけないわけ?」
「それもそうじゃな」
「決闘は1週間後よ」
「これからやるのではないのか!?」
「あなたは今まで遊び呆けていた。そんなあなたが私に勝てると思うの?」
「なるほど、1週間で感覚を研ぎ澄ませということじゃな」
「そういうことよ」
「良かろう。1週間後が楽しみじゃ」
***
現在。
「1週間は早かったわね」
「時は早く過ぎていく。時の女神は妾の勝利を望んでいるようじゃな」
「負けるのはラミルよ」
「それはこちらのセリフじゃ。負ける覚悟はできておるか?」




