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ギルド嬢の大罪無双〜平凡な受付嬢は禁断の力で世界を駆ける〜  作者: 柴咲心桜
第27章 収穫祭編

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ルリの受付嬢体験

 講習会が一段落した午後。


 ギルドのカウンターには、普段の受付嬢サティの姿があった。


「午後からの依頼受付を始めます。順番にどうぞ」


 そこへルリがにこにことやって来た。


「ねぇ、サティ。ちょっと私も受付を体験させてもらえないかな?」


「……えっ、急に?」

 サティは少し驚いたが、悪い気はしない。


「いいよ。ただし、間違えたら私がフォローするから!」


「うん! 任せて!」


 こうしてルリは、初めてカウンターに立つことになった。


 最初は順調だった。


 簡単な依頼書を受け取り、冒険者に声をかける。

 しかし、次第に事態は混乱していく。


「えっと……次の依頼は……あれ、どれだっけ?」

 新人冒険者が「どれでもいいです!」と笑顔で差し出した依頼書に、ルリはどれを手に取るべきか迷う。


 さらに、常連のベテラン冒険者たちが次々にやってきて、ルリを試すように小さな要求を出す。


「今日は特別な依頼、急ぎでお願いします!」


「え、えっと……急ぎの……依頼?」

 ルリはパニックになり、依頼書を逆さまに渡したり、鉛筆を落としたりと大混乱。


「ルリ! 落ち着いて! 順番通りに処理すれば大丈夫よ!」

 サティが飛んできてフォローする。


「は、はい! ……ごめんなさい!」

 ルリは真っ赤な顔で頭を下げたが、冒険者たちは笑いながらも温かく見守る。


 結局、午後の受付はサティがメインで対応しつつ、ルリは少しずつコツを掴むことに。


 終了後、二人はカウンターの端で休憩していた。


「ルリ、今日で何か学べた?」


「うん……受付嬢って、想像以上に大変だね! でも面白かった!」

 笑顔のルリに、サティも思わず笑みを返す。


「ええ、またやってみる?」


「もちろん! 次はもっと上手くやるんだから!」


 その日もギルドには、笑い声と温かい空気が満ちていた。

サティの後輩ルリですが、受付に立ったのは初めてです。


今までは事務仕事がほとんどでした。

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