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ギルド嬢の大罪無双〜平凡な受付嬢は禁断の力で世界を駆ける〜  作者: 柴咲心桜
第24章 異国観光 エルディナ王国編

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王都での最後の夜

エルディナ王国での観光を存分に楽しんだ私たちは、宿に戻ってきた。


柔らかなランプの灯りに包まれた部屋は、旅の疲れを癒してくれるように温かい。


窓から見える王都の街並みは、夜風に揺れる灯りでまるで宝石の海のようだった。


昼間の賑わいが落ち着き、心地よい静けさが広がっている。


「……明日には、ここを発つんだね」

誰かがぽつりと呟いた。


「うん。短い滞在だったけど、本当に充実してたな」


「図書館も、大聖堂も、王城も……どこも忘れられない景色だった」


テーブルにはナイトマーケットで買ったワインと果実菓子が並んでいる。


グラスを軽く合わせて乾杯し、みんなで旅の思い出を語り合った。


「俺はやっぱり、夜の市が一番楽しかったな。あの大道芸はすごかった!」


「私は天空図書館。あんなに多くの本を見たのは初めてで、胸が躍ったわ」


「私は……大聖堂かな。あの光の差し込む空間は、心が洗われるようだった」


それぞれの思い出を語りながら、笑い合う。


何も事件は起こらず、ただ安心して、仲間たちと共に過ごす時間。


その穏やかさが、何よりも幸せだった。


やがて夜も更け、みんなが眠りについたあと。


私はひとり、窓辺に腰を下ろして、遠くに見える王城の尖塔を見上げた。


「ありがとう、エルディナ王国……またいつか戻ってこれますように」


静かな祈りを胸に、私は目を閉じた。


こうして、王都での最後の夜は幕を閉じたのだった。

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