新たな敵の影
空が曇り、重い風が吹き抜ける。
サティ、ルリ、そしてミネルバは、異変の気配を感じ取り、警戒を強めていた。
「何かが迫っている……ただの“影”じゃない」
サティの目は鋭く光る。
「ここ数日で魔力の流れが乱れている。瘴気の核が再び動き出したかもしれない」
ミネルバが言う。
***
突然、森の奥から異様な気配が現れた。
瘴気に包まれた、かつて見たことのない巨大な魔物が姿を現す。
「これは……新たな影の核の暴走体?」
ルリは身構えた。
「私たちの力を合わせなければ、太刀打ちできないわね」
サティは決意を込めて言う。
***
三人は息を合わせて戦闘態勢を整える。
ミネルバが風のように動き、鎖鎌で敵の攻撃を受け流し、反撃の隙を作る。
ルリは魔法と剣術を駆使して敵の動きを封じる。
サティは内に秘めた大罪と美徳の力を引き出し、強力な一撃を放つ。
***
激しい戦いの中、サティは心の中で叫んだ。
「怠惰も暴食も……すべて、私の力の一部だ!」
大罪を恐れず、受け入れることで力が増幅し、敵を圧倒していく。
***
戦いの果て、瘴気の魔物は消滅し、森に平穏が戻った。
「これで少しは安心できるかな」
ミネルバが微笑む。
「でも、まだ気を抜けないわね」
ルリが慎重に言う。
***
三人の絆はさらに強まった。
旅はまだ続く。




