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ギルド嬢の大罪無双〜平凡な受付嬢は禁断の力で世界を駆ける〜  作者: 柴咲心桜
第21章 忍耐の兆し編

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影と光の境界

 霧深い森の奥、サティとルリは影の気配を警戒しながら進んでいた。


「影はただの幻影じゃないわ。

  あれは私たちの心の闇が形になったもの」


 サティの声は低く、だが強い決意が宿っている。


「心の闇……つまり、大罪の一部ね」


 ルリは頷き、手にした短剣の柄を握りしめた。


「でも、私たちには光もある。美徳もある」


 突然、影が二人の前に姿を現した。


 それは黒くねじれた霧のような存在で、触れるものを冷たく凍らせる。


「怠惰、暴食、そして……影の核の残滓」


 サティは呟いた。


「さあ、私たちの強さを見せる時よ」


 二人は息を合わせ、一斉に攻撃を仕掛ける。


 影は煙のように避け、闇の中に消えたり現れたりしながらも、やがて二人の連携の前に力尽きた。


 戦いの後、深い息をつきながらサティは言った。


「影はまだ消えないけど、私たちの光も強くなっている」


 ルリは優しく微笑んだ。


「これからもっと強くなる。忍耐も寛容も、全部手に入れるんだ」


 夜明けの光が森を照らし始める。


 二人の影が長く伸びて、未来を指し示しているようだった。

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