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親族会議


本日我が家にユーリ様がいらっしゃる。

私がレオンお父様に頼んだのだ。

用意も終わり部屋で寛いでいた時メアリー

が用事で出て行ってエドと2人になった。

チャンスじゃ。


「あのねエド。前に言ってたこの世界で

やらないといけない事の話なんだけど……」


私はメアリーが戻ってくるまでに全部話終わ

らないと、と思い少し前のめりで話し出す。


「はい」


「エドも確信が持てたらとか言ってたじゃない?

もうさ、それ私が思ってるのと同じだよね?」


絶対にそうだと思うぞ。


「ええ。お嬢様の瞳が魂の色と同じに輝いた

時にもしやと思いました。でも私は魂の七色が

女神様だけが持つお色だとは知らなかったので

瞳のお色だけでは確信が無く……。先日の

ユーリ様のお言葉で確信致しました」


だろうね。


「……やっぱりポレットさん絡みだよね」


「はい」


「今日、ユーリ様や皆んなの前で私の悪夢

の話をしようと思ってるの。その夢と今回の

キルア様を襲った男そして9歳の時に口にし

た私の言葉を全て繋げるとエドと同じ答えに

なってると思う」


「悪夢……ですか?それと9歳の時のお言葉

とは……」


「うん。悪夢は発作の時に見たんだよね。

だから毎年見てたんじゃないかと思ってる。

本当はエドに相談したかったんだけどルイお兄様

の監視が……。あと9歳の時の言葉はエドもその

場に居たけど私の声が小さ過ぎてきっと聞こえて

無かったと思う」


「さようですか」


エドは優しげに頷く。


「ごめんね。今回皆んなの前でこの事を話し

たら次からはエドには隠し事しないから。

異世界人の私を最初から気持ち悪がらず

に接してくれたエドに隠し事なんてしたら

駄目だと私は思ってるんだ。それとね、

そのう……もしも……いや、絶対にそうなる

と思うんだけど戦いが起きたらその時はエド

は私と一緒に戦ってくれるかな?」


私はもじもじしながらエドに言った。

キルア様が言ってくれた『仲間』の勧誘だ。

エドは私の言葉に一瞬驚いた顔をしたけど

次の瞬間甘々な顔になり言った。

うーむ。どんどんイケメンになっていく。

育ち盛りだから?それともメアリーに

惚れてるから?


「勿論です。一緒に戦うに決まっております。

私はもう何があってもお嬢様から離れませんし

守ってみせます。前の様な失態は絶対に致し

ません。私はお嬢様の舎弟ですから」


そこは『従僕』ではなく『舎弟』なんだね。

えらく舎弟を気に入ってくれてるよな〜。


「ありがとう。エド」


嬉しい。仲間ゲッチュウだぜ!


「……前世の記憶持ってるっていうのは今後

解明していかないとだねぇ〜」


「さようですね……」


頷いてくれたけど『もうここまできたらそれ

どーでもよくない?』的な雰囲気醸し出し

とるよエド?


程なくしてメアリーが戻りユーリ様が到着した

と伝えてくれた。

談話室にヴィンセット家の面々とエド、メアリー

そしてユーリ様が揃った。

ユーリ様のお付きの騎士様は申し訳ないけど

ドアの向こうで待機してもらった。


「今日はディアからの緊急招集だって言うじゃ

ないか。どうしたのかな?」


「この前、ユーリ様が私に言って下さった

事を思い出しまして今回の事を皇帝陛下より

先にお伝えしようと思いました」


そう言えばポレット絡みだって分かるよね?


相変わらず美人なユーリ様が興味深々で私を

見た。私はキルア様のご遺体に触って過去を

見た事そして見えた事を全部話し最後に


「私はその男は悪魔だと思っています。

確証はなく勘ですけれど……」


と言った。


私は毎年見る悪夢の話もこの流れでした。

ヴィンセット家の皆んなもエドもメアリーも

初耳だったので驚きを隠せてない。

隠さなくてもいいけど。


「それで夢の中の男性は銀色の瞳でしたの。

ローブの男性と同じで……。夢の中の男性が

もし現実に存在するのならば……」


それまで静かに私の言葉を聞いていたユーリ様

がゆっくりと話し出した。


「うん。ディアの夢はただの夢ではなさそう

だ。夢の男は現実にいる可能性があるな。

内容といいディアの感覚といい夢にしては

生々しい。その男も銀色の瞳なら悪魔だ。

何故なら銀色の瞳は悪魔しか持っていないの

だよ。この事は神殿に残っている1000年前の

聖女様が書き残した書に記されている」


うぉぉぉーー!なんですと?

そうなの?そうなんだね!

じゃあまずローブの男は悪魔確定だ。

夢の男も現実に存在していたら悪魔確定

か……。悪魔がいる世界……。女神だって

いちゃう。

とてつもなくファンタジーだな。


ちょっと興奮しているとローズお母様が


「そんな辛い夢を小さな頃からずっと見て

いたなんて……」


と、泣きながら私を抱きしめてくれた。


「ローズお母様、私は大丈夫ですわ!だって

覚えているのは今年だけで昨年までは次に日に

全て忘れていたでしょう?」


「それでもそんな……食べられるなんて

恐ろしい夢を……」


あっ、号泣しちゃった。

夢だしね。本当に大丈夫だよ。

私はローズお母様の頭を撫で撫でした。

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