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第二回スィーツパーティー


私がポレットの生まれ変わりだとしたら

白梅裕子はどこ行った?

いや、確実にこのクラウディアの前世は

白梅裕子だ。って事は白梅裕子の前世が

ポレットだったてことはない?


……女神様がアフロなおばちゃんに転生

するか〜?うー。考えれば考えるほど分から

なくなってきた。


しかし前世で読んでた物語にこんな展開は

無かった。前も思ったけどこれで確実にあの

本とは違うストーリーになったな……。

あの本はただの人物紹介だけのモノになった

わけだ。殆ど使い物にならないって笑える。

何なの?あの本ってさ。

まぁ、この後に出てくる人物が分かるだけで

も良しとするか……。


今、季節は秋になった。あれから何回か

ユーリ様と会っているけどやはり神殿には

行けていない。前のように部屋に魔法かけら

れて拉致されたら堪ったもんじゃないって

レオンお父様が拒否中だ。


ユーリ様と会う時は必ず何がなんでもレオン

お父様が一緒だ。あの事件からレオンお父様は

どんな用事が重なっても私を優先する。

なので私から異世界人言葉が聞けないのが

ユーリ様は不満らしい。


「お嬢様……お嬢様!次はコレをどうしたら

いいのですか?」


メアリーの大きな声で我に返る。

そうだった。今私は明日開催される『第二回

スィーツパーティー』に向けてお菓子を焼いて

いるのだった。

いかん、いかん。集中せねば。


厨房スタッフ、メアリー、エドと一緒に

大量のお菓子を作っている最中だ。

エドは流石だ。何でも出来る。一回教えた

だけで完璧なお菓子を作る。

コレはモテるぞ。将来モテモテ男子だ。


メアリーは色々と完璧なのにお菓子作りは

苦手らしい。直ぐに泣きついてくる。

よしよし、しながら私はメアリーを手伝う。

そのメアリーと私の間にエドが入ってきて


「私が教えますよ……」


と、不気味な微笑みと共にメアリーを連れて

行く。エドってもしかしてメアリーのことを?

そうなの!?5歳違い。ふむふむ。

いい感じで年上彼女。青春だね!


ではメアリーはエドに任せて私も新しいケーキ

作りに着手せねば。

前世、パテシェになりたかった時期があって

お菓子作りにハマった事があったがそれが

今役に立つとは。人生色々やっておいて損は

ないのね。


何故『第二回スィーツパーティー』が開催される

事になったのか。それは最近ルイお兄様が騎士団

長をしている『赤騎士団』がどの騎士団にも極秘

で何やら厳しい訓練をしているらしいのだ。

今年の雪解けぐらいからアダン殿下が突然に訓練

計画を立て始めこのほど完成したらしい。

長くね?訓練計画ってそんなに時間かかるもの

なの?


その訓練がスパルタのようで騎士様達が癒しを

くれぇぇーーーー!とルイお兄様に泣きついて

きたようだ。ルイお兄様も毎日の極秘訓練で

目の下のクマが酷い。でもクマがあっても美男子

なんで全然気にならないけど。むしろ色気が増し

てゾクゾクしちゃう。私、変態だから。


そんなこんなで私がお菓子を作る事になったのだ。

私のお菓子で癒されるかのかは疑問だがとりあえ

ず頑張って作っている。

キルア様はクッキーが好きだから色々な種類のを

焼いている。ふふふ。喜んでくれるかな。


……って、私は恋する乙女かっての。違うから。

そうじゃないよ?

キルア様はなんと言うか心の友?そんな感じ。


「お嬢様!前回大人気でしたシュークリームを

今回は倍増しました」


ニコニコしながらシェフのジミーさんが近づい

てきた。そう、この世界に勿論シュークリーム

は存在していたのだが生クリームとカスタード

が一緒に入っているものはなく別々で作られて

いたのだ。それは美味しい。間違いない。

でも私はどちらも入っているシュークリームが

大好きだったので前回のパーティーの時に作っ

てみたのだった。それが大好評。

自分が好きなの物が大好評って嬉しいよね。


「あれは目から鱗でした〜。流石お嬢様は目の

付け所が違います。感動いたしました!」


いや、いや、ただ一緒に入れただけ。しかも

私の案ではないし。前世の発案者さんホント

ごめんなさい。ジャージに続き私の手柄になって

しまいました……。

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