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詳細諸々②


そんなこんなで誰もレオンお父様に

知らせてはいなかった。

でもさ、知らせて欲しいよね。

ヴィンセット家の当主なんだしね。

絶対にガァァァーーン!ってショック

だよ。ごめんね。

私が謝るのもどうなのかって感じだけ

ども……。


戻って来たレオンお父様に全ての事を

説明してくれたのもユーリ様だった。


ルイお兄様は皇帝側と神殿側と連携して

一睡もせず事件の捜索をしていて更に

私が死にそうになったのは自分のせいだと

責めていて普通の精神状態ではなくノアも

一睡もせずにずっと光魔法を使っていて中断

する選択肢は無くローズお母様は寝込んで

いて使用人達は事件の詳しい内容は知らさ

れていなかったからそんな状態では誰も説明が

出来ずユーリ様がしてくれたのだ。

大変お世話になりました……。


レオンお父様も瞬時に状況を把握して

ユーリ様にお礼を言い2人揃って事件の

捜索に加わった。ルイお兄様も安心し

たようでようやく気持ちも落ち着いた

そうだ。

しかし後からレオンお父様はルイお兄様と

ノアそして使用人達に


「次は無い」


と低い声ではっきりと言ったそうだ。

怖っ……。

鬼のように怒り狂っていたレオンお父様だけど

ローズお母様だけにはそんな事は言わなかっ

た。寝込んでしまったローズお母様に寄り添

い元気づけていたそうだ。

ベタ惚れ。ヒューヒュー!

そして私の所へも通い……。多分レオンお父様も

殆ど寝てはいない。

皆んな、お願いだから寝てぇぇ〜!人間は寝ない

と心も体もおかしくなちゃう生き物なんだよ?

って、死にそうになってる私に言われたくないか。


レオンお父様と戻って来たメアリーも死ぬほど

衝撃を受けたが動揺のあまり生きる屍状態の他の

使用人達を支え、支持を出しヴィンセット家を

支えたのだ。

凄いぞメアリー!サンキュー!メアリー!


そんなカオス状態になってるなんて知らず

眠り続けていた私は夢を見ていた。


「ディア〜、ディ〜ア〜!さぁおいで〜

父様だよ〜」


優しく甘い声が私を呼ぶ。

私は3歳ぐらいだろうか?小さくて短い足を

一生懸命に動かし微笑んで両手を差し出して

いる父様の方へと走って行く。

周りはお花畑で沢山のお花が咲いている。

どうやらピクニックをしているみたい。


「父様〜」


花冠を手に持っている私を父様は抱き上げた。

私は父様の顔を見て驚いた。話には聞いていた

けどなんて綺麗な人なのだろう。

人間離れしている美しさはレオンお父様と

通ずるものがある。

その美しさに加えとても優しいオーラがあって

少年のように幼さも残っている。


父様の綺麗なエメラルドブルーの瞳に私が映っ

ていた。


「母様と一緒に作ったの!これは父様のだよ〜」


自分の頭にのっかっている物とお揃いの花冠

を父様の頭にのせる。

父様の髪はレオンお父様と同じ美しいプラチナ

ブロンドだ。


「おっ〜。ディアとお揃いか!これは保存魔法

かけてずっと大切にしないとね!」


「あら?ロノフ様?私ともお揃いなのですけど?」


抱き上げた私の頬にキスの嵐中の父様にニコニコ

しながら母様のソフィアが近づいてきた。

母様も私と同じバターブロンドの髪だ。

美人なんて言葉では言い表せない……。

本当に人間か!?と、思う。

妖精?女神様?

宝石のようなキラキラした薄紫色の瞳が私を

見ている。


「3人でお揃いか!ソフィアも似合ってるね〜」


父様は微笑む。


「なんです?その取ってつけたような褒め言葉

は?もー!」


母様は笑いながら父様に抗議した。

幸せな時間が流れて行く。

父様は私を抱き上げながら言った。


「ディア。お前は特別な子なのだよ」

「そう、特別なのよ」


母様も私を見て微笑む。


特別って何?

父様?母様?

突然2人の顔がグニャリと曲がり目の前が真っ暗

になった。

そして私は3日ぶりに目を覚ましたのだった。

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