教会にて⑤
いつも読んでいただきありがとうございます♪
ブックマーク登録や評価嬉しいです!
励みになってます♫
今回、暴力シーンがあります。苦手な方は
ご注意下さい。
私は屈んだ姿勢のまま前に手をつき後ろから
前に足を回して立っているマッチョなおっさん
達の足を蹴り倒した。
そんな事をするとは思っていなかったのだろう。
意表を突かれ次々と倒れていく。
私ははぁーはぁーひゅーひゅーと喉や肺から
変な音を出し立ち上がる。
きっと色々とやられてるっぽい……。
油断していたとはいえこんなチビに自分達が
やられたなんて……とプライドが傷ついたの
だろうか?更に怒り度数が上がってしまった
ように見える。
はっと気がつくと正面に立っているマッチョ
なおっさんの顔が鬼のように怖い。その
おっさんが突然に私の髪の毛を鷲掴みして引きず
りだした。
痛ーい!毛根死ぬ!禿げるー!
そんな事を思っていたらブチブチーーー!と嫌
な音が耳に響いた。
引っ張られていた痛みが突然になくなり私は地面
に倒れ込んだ。少し顔を上げて見るとマッチョな
おっさんがニヤニヤしながら私の髪の毛だった
一部を握っている。
髪の毛……。引きちぎられたの!?
なんて怪力……。
頭から流れてきた血が目に入り思わず
目を瞑る。
一瞬間があってマッチョなおっさんが私の頭を
踏みつけた。何回も何回も踏みつけてくる。
地面に顔がめり込んだ。
鼻血が大量に出て地面が真っ赤に染まった。
……嫌だな。私、鼻血結構出しちゃってるけど
鼻血キャラになってない?てか、定着しちゃっ
てる?
あぁ……これ鼻が折れたな……。
いや〜しかしマッチョあっぱれだわ。ホント
小さな女の子にも容赦ない。私まだ14歳なん
だけど。もう少し手加減してくれても……。
しかしさっきも思ったけどヤンチャしてて
良かった。
おかげさまで心折れてない。
前世でかなり鍛えられてたのね。知らなかった。
これ普通の14歳女子ならとうに心折れてるよね。
それにこんな状況でも冷静に色々考えられる。
これも前世でのおかげかな。あの時もケンカし
ながら冷静に判断しないと命に関わったから。
ケンカといえども真剣で生きるか死ぬかだった
もんね。
う〜。セイさんと出会えた以外にヤンチャして
て良かったって思える。ブラボーだ!
「お〜い。お前さ〜俺達に『同じ魔力無しなの
に贅沢してすいません』って謝ってくんないか
なー?」
私の頭を足でグリグリ地面に押し付けながら
覇気のない声で言う。周りに居るマッチョな
おっさん達が笑いながら謝れー!そーだー!
と喚いている。
「何故だ?私がお前らなんぞに謝らなければ
ならない?寝言は寝てから言え。馬鹿ども」
あ〜。違う!違うよう〜!私、もう少し優しい
言い方するつもりだったのに口から言葉が出た
らあのように変換されちゃったんだよぅ!
もう!私の中の誰かさん!
上から目線やめてぇぇーー!
今の私が言った言葉で頭グリグリしてた足が
離れた。ヤバイ……。
殺気が足元からバンバン伝わってくるんだ
けど……。
もう顔も頭も体全身も痛すぎて麻痺しちゃってる
けど体勢を立て直さないと……。
鼻血を腕で拭きながらふらりと立ち上がる。
地面に顔をグリグリされたせいで両目瞼が腫れて
いるようで見える世界が半分だ。
「このガキ……」
私の頭をグリグリしてたマッチョなおっさんが
腰の剣を抜いた。