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悪夢④


次の日、私はお昼過ぎまで眠っていたようで

起きるとノアは居なかった。多分学校……。

昨夜は色々ありすぎて……。

まだ疲れが取れない。


ベットの中でゴロゴロしていると

メアリーが私が起きたことを察知して不安な

顔で部屋に入ってきた。

その後ろからエドも入ってきた。


「お嬢様ーーー!もうお昼ですよ?冬眠する

には早すぎます」


確かに早いわ。まだ夏だ。

って、それ冗談なのかな?笑った方がいい?

きっと昨夜の事、気を遣ってくれたんだね。


「2人とも昨夜は驚かせてしまってごめんな

さいね。もう大丈夫よ」


そう言った私の言葉にメアリーもエドも

驚いた顔をした。


「お嬢様……?昨夜の事、覚えていらっしゃ

るのですか?」


メアリーに言われて私の方も驚いた。

覚えている?

勿論だ。あんな怖い夢とあんな苦しい事を

ひと晩で忘れられる訳が無い。


「え?ええ、苦しかったので覚えていますわ」


「さようですか。私奥様にお嬢様がお目覚め

になられた事をお伝えしてきます」


そう言ってニッコリ笑うと部屋から出て

行った。

久しぶりにエドと2人きりだ。


「……ねえ、前にも同じような事あった?」


やっぱり聞いちゃうよね。


「……はい。お嬢様は小さな頃から毎年この

時期になると昨夜のような発作を起こします」


「ちょっと!なんで教えてくれないの?毎年

なんでしょう!?知ってたら対処できたかも

しれないのに……」


私は少し怒ってエドに言った。


「申し訳ございません……。お嬢様を不安に

させたくなかったのでございます……」


くっ!そんな色っぺー雰囲気だして謝るな!

12歳のくせに!私を翻弄するなぁぁぁー!


「そ、そうなの?気を遣ってくれてありがとう

でもまだ何か私についてあるなら教えて……」


「ディアーーーー!」


と、突然にローズお母様が勢いよく部屋に入っ

てきた。


はい。きた。

ヴィンセット家得意の会話被せな。

遂にローズお母様まで……。


「あっ……。ご心配おかけしてしまって……」


「うん。顔色もいいわね。勿論心配はしたけ

どノアがずっと光魔法かけると聞いていたか

ら安心していたわ」


ニコニコしながら私の頭を撫でる。


「え?ずっとって……もしかして一晩中です

の!?」


「そうよ。あの子がそうしたいって言ってき

かなかったから。レオンお父様はね、そうす

ると一晩中一緒に居ることになるからディア

の容体が落ち着いたら部屋に戻れって反対し

たのだけど私がいいって言ったのよ」


そっか〜。ってことは朝まであのまま抱きつ

かれて一緒に寝てたのか〜。

そっか〜。ローズお母様が許可したんだ〜。


……私の体を心配して許可したんだよね?

違う意味での許可じゃないよね?


「ほら、あの子ってディア以外目に入ってないで

しょう?ふふふ。小さな頃からだからもう何を

言ってもダメだと思って。あなたの事になると手が

つけられなくなるのよ。ノアの心の中にはディア

しか居ないのよねぇ〜」


あ〜流石、母だな。ノアの世界には私だけしか居な

い事を知っている。

しかし嬉しそうだな……。楽しそうだな……。

ローズお母様よ……。

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